
今回ピックアップするのは、「It's high time ~.」の使い方。意外と知らない英単語の意味や、勘違いしやすい英語の慣用句などをご紹介する【連載 大人の英語塾】。
「It’s high time ~.」の意味と使い方
ここでの“high”を「高い」と訳してしまうと、何のことやらさっぱりわかりませんね!
日本でもよく使われている、似た表現で考えてみましょう。
“high season”(ハイシーズン)
これは、一年でもっとも仕事や旅行客が集中する時期(書き入れ時)を表しますね。
つまり、“high”は真っ盛り(時節が十分進んだ状態)というニュアンスで使われているというわけです。
では、「It’s high time ~.」の意味とは?
前回の記事はこちら>>英語で「恥ずかしい!」はなんて言う? “shy”は使わない…!? 【連載 大人の英語塾】
*
正解は?
「It’s high time ~.」で「もう~してもいい時間だ」「もうとっくに~すべき時刻だ」という意味合い。
「It is time ~.」(~する時間だ)という形もありますが、“high”をつけることでさらに強調した表現になります。
さらに、「It is about time ~.」(もうそろそろ~する時間だ)という表現も!
いずれもポイントは、現実にはまだ始めていないことなので、後ろにSVを続けるときには仮定法過去を使うということ(つまり、~の文中の動詞は過去形に)。
以下の例文であれば、実際にはまだ寝ていないということですが、「すでに当然寝るべき時間が過ぎているのに、実際にはそうしていない」という批判的なニュアンスが含まれています。
ex. 「It is time you went to bed.」(もう寝る時間だ)
ex. 「It is about time you went to bed.」(もうそろそろ寝る時間だ)
ex. 「It is high time you went to bed.」(もうとっくに寝る時間だ)

(c)Adobe Stock
ちなみに、仮定法を使わずに以下のように表現することも可能ですが、これらには「寝る時間が過ぎているのにそうしていない」というような批判的なニュアンスは通常含まれていません。
ex. 「It is time for you to go to bed.」
ex. 「It is time that you should go to bed.」
***
TOP画像/(c)Adobe Stock