今田耕司、東野幸治、130Rら語る2丁目劇場時代 昭和を感じた『ダウンタウンDX』

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2022/08/06

7月28日の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)は、4月と5月の2週にまたがって放送された「ダウンタウン結成40周年SP」の未公開トーク集であった。

かつて、1時間番組の収録を45分で終わらせた伝説を持つ浜田雅功の仕切りで未公開部分があるとは驚きだが、このメンツとなると撮れ高も多かったのだろう。集結したのは、“ダウンタウンファミリー”今田耕司、東野幸治、板尾創路、ほんこん、木村祐一の5人である。

ダウンタウンがいなければ、この内の何人かは芸能界に残れていなかった可能性を考えると感慨深い。あと、ここにハイヒール、おかけんた・ゆうた、非常階段、まるむし商店、ボブキャッツ、オールディーズ(栩野進)が加われば、完全に『4時ですよーだ』(毎日放送)のキャスティングだ。

ダウンタウンの2人は、前回のスペシャルのオンエアを見ていないという。

浜田 「でも、だいたい覚えてるでしょ? 何をしゃべったかなんて」
松本 「あの、浜田がボブキャッツ・雄大を山に連れてって穴掘って……」
浜田 「(遮って)それは言うてない、言うてない! そんな話してない。何を言うてんの?」

ボブキャッツの雄大(吉田ヒロの元相方)を車のトランクに乗せて六甲山(神戸市)まで運び、穴を掘って埋めた大阪時代の浜田のエピソードのことだ。浜田のツッコミも「それは言うてない」と、エピソード自体は否定していない点に注目である。それにしても、「雄大」なんて響きを聞いたのは久々だ。

東野幸治の現役感がスゴい

“ダウンタウンファミリー”といえば、リットン調査団の存在も欠かせない。今田、東野、板尾、ほんこん、木村の5人とリットンはグループLINEを作っているらしく、その中でこんなやり取りがあったそうだ。

まず、リットンの水野透が相方の藤原光博に「藤原さん 本日還暦おめでとうございます」と還暦の誕生日を祝福。すると、他のメンバーも「おめでとう!」と続いた。藤原からの返信は、「皆さんありがとうございます。60になった今朝、朝勃ちしました」。その後、やり取りはピタッと止まってしまってしまったそうだ。

松本 「まあやっぱり、現場を離れてるとどんどんズレてくる」
浜田 「いい例ですね(笑)」
松本 「ええ。もう、笑えない段階にきているわけですからね」

事実、現在の藤原のTwitterアカウントを見ると下ネタばかりだ。お笑いの最前線から離れ、ズレてしまったのかもしれない。

ちなみに、ほんこんもグループLINE内で「今からタレ行くわ」と書き込み、誰からもリアクションをもらえずじまいだったらしい。「タレ」(女性のこと)なんて芸人用語はめっきり聞かなくなったし、こんな言葉を使っているのはこの世代くらいである。現代のテレビはあらゆる言葉に注釈がつくのに、さすがに「タレ」は何もなしだった。

一方、“ダウンタウンファミリー”で最も現役感があるのは東野幸治だ。彼の最近の仕事ぶりは、壮観。ざっと列挙すると、『東野・岡村の旅猿 プライベートでごめんなさい…』『行列のできる法律相談所』(ともに日本テレビ)、『ワイドナショー』『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(ともにフジテレビ)、『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』(朝日放送)、『マルコポロリ!』『ちゃちゃ入れマンデー』(ともにカンテレ)、『アドベンチャー魂』(BS-TBS)、『Cheeky’s channelアワード』(BSよしもと)。これらに加え、ラジオで『東野幸治のホンモノラジオ』(ABCラジオ)と、YouTubeチャンネル『東野デニム』『東野vs』がある。

たしかに、テレビで東野幸治は毎日見ている感覚だ。関西にもしょっちゅう移動しているし、ほとんど若手のようなスケジュールである。“今、一番面白い番組”と評判の『マルコポロリ!』がレギュラーに入っているのも強い。

今田耕司が持つMC番組の数も、半端ではない。『オハ!よ~いどん』『大相撲どすこい研』『ファミリーヒストリー』(すべてNHK)、『日テレ系お笑いの祭典 NETA FES JAPAN』(日テレ)、『今田耕司☆ヒットの世界「東大生が通販してみた!!」』(テレ朝)、『炎の体育会TV』『ザ・ベストワン』『オールスター感謝祭』(すべてTBS)、『開運!なんでも鑑定団』(テレビ東京)、『ものまね紅白歌合戦/ものまね王座決定戦』(フジテレビ)、『今ちゃんの「実は…」』『M-1グランプリ』(朝日放送)、『今田耕司のネタバレMTG』(読売テレビ)、『バチェラー・ジャパン』(Amazonプライム・ビデオ)がある。

東野 「今田さんは、ちょっと節操がないというか」
松本 「こないだ、東野と言うててんな? 『今田はヤリマン芸人や』って」

「ヤリマン」は放送していい言葉なのだろうか? 同窓会のようなシチュエーションで、いよいよタガが外れてしまったのかもしれない。

父親が自分の友人から1万円を借りていた東野幸治

2人のピン芸人がなかばコンビのような間柄となり、一緒に頭角を現していく。五分の関係性のまま共々が成功した実例は、芸能界では数少ない。「明石家さんま-島田紳助」は殿堂入りとして、やはり「小堺一機-関根勤」と「今田耕司-東野幸治」の2組に尽きるだろう。

松本は、今田と東野に「1回も『コンビ組もうや』って話はなかったの?」と質問した。

今田には東野とのコンビ結成を意識した過去があったらしい。ただ、ダウンタウンが東京に進出、大阪に置いていかれた“ダウンタウンファミリー”の仕事がなくなった時期、東野が芸人引退を口にしたため思いとどまったそうだ。

今田 「東野りを呼び出して『辞めてどうすんの?』って言ったら、聞いたこともない『植木屋なろうと思います』って言うたんです(笑)」
東野 「うちの親父が植木屋やってたから」
松本 「親父、植木屋やってたっけ? どれくらい?」
東野 「え~、2、3年」

植木屋で2~3年のキャリアなら、まだ見習いレベルだ。ただ、東野が育った兵庫県立宝塚市は植木の本場だし、彼の父もいろいろなことを模索しながら稼ぎを得ようとしていたのかもしれない。まあ実際のところ、東野の父はほとんど働かない人で、東野家が借金で生活を送っていたのは有名な話だ。

「気付いたら、破天荒な親父はいろんなところに借金があった。僕の地元の友だちに1万円借りてたとか」(東野)

自分の父が、自分の友人にお金を借りていた。死にたくなるような話である。そういえば、博多大吉の父親もギャンブル好きで働かない人だったのは有名。昭和に生まれ育った芸人の肉親には、こんな破天荒な人が本当に多かった。

「タレ」「ヤリマン」という言葉だったり、昭和臭あふれる肉親エピソードだったり、さっきから展開があまりにも令和じゃない。さらに時代錯誤感が出たのは、今田の趣味の話だった。

東野 「今田さんが、まだアダルトビデオを見てるっていうのが衝撃で。日本で一番見てる日本人やと思うんですよ。『まだ、大量のアダルト見てんのかな?』と思って、聞きたいんですけど」
今田 「あの~、Amazonで買ってます」

FANZAではなく、Amazonで「買って」いるのだ。今も律儀に“DVD派”だった今田。FANZAには月額9,000円弱で見放題というサービスがあるが、彼はまだ円盤にこだわっていた。

松本 「サブスクでええやん、今やったら」
今田 「なんか、そこも純粋というか……」
松本 「今のところで『純粋』って使う!?」

錦鯉の渡辺隆もAVファンとして有名。彼も「パッケージが好き」という理由で、ダウンロードではなくDVD派を貫いているらしい。令和らしからぬアナログっぷりである。

続いて、板尾は大阪時代の松本が住んでいたマンションに訪れた思い出を明かした。

板尾 「松本さんがキッチンに立って、『板尾、カルピス飲むか?』言うて。小っちゃい冷蔵庫からバキバキの氷出して、原液のカルピスを“カーン”って出して、入れて。水道水ですよ、当時は? ミネラルウォーターとかじゃなくて。水道水で原液のカルピスを(割って)。『ちょっと濃いかもわからんけど』って。僕、それが忘れられなくて」
松本 「もっと、(話が)あるやろ!」
板尾 「カルピスですよ? しかも、原液ですよ!? 初恋の味ですよ!?」

まだ、「カルピスウォーター」が発売される前の時代のエピソードだ。「水で割ったカルピスの濃さでマウントを取る」という発想自体、現代では理解不能だろう。ほぼ原液のカルピスを後輩に差し出すという、古き良きセレブぶりを見せつけていた20代の松本人志。当時の彼は下戸という事情もあったろうが、それにしても戦後の贅沢みたいな話だ。

35年間の付き合いと“お笑いドリーム”

この中で唯一の“浜田派”ほんこんは、浜田との思い出を明かした。2人でゴルフへ行く前日、ほんこんは浜田宅に泊まったらしい。

「朝、早かったんですよ。5時かなんか。ほんだら、怖いでぇ? バッと枕元に仁王立ちで。(浜田と自分は)同い年や。『おい、起きろー! 何時やと思てんねん!』って」(ほんこん)

早朝の5時、浜田に足で顔を踏みつけられて起こされたと回顧するほんこん。実は、松本にも似たような体験があるらしい。余興でダウンタウンとして同室のホテルに泊まった際、松本は浜田の歯ぎしりで寝られなかったという。朝方、やっと歯ぎしりが収まった頃にようやく眠りに入ると、そのタイミングで『起きろ!』と浜田に起こされたそうだ。

松本 「さすがに俺の顔は踏めへんけど、これ(相手の腰を抱え、後ろから自分の腰を振る仕草)すんねん」
今田 「よう見た! 浜田さんのこれ、よう見たわ」
松本 「なんで俺、相方にコレされなあかんねん」

浜田の腰を振るギャグは、『夢で逢えたら』(フジテレビ系)で本当によく見た。『ダウンタウンのごっつええ感じ』(同)では、芸人ではない女性タレントにも普通にやっていた。今なら完全にアウトだろうし、放送するにしてもモザイクが入るはずだ。

まさに、“往年”の話ばかりが続出した今回の未公開トーク集。なんせ、35年間にも及ぶ付き合いである。『4時ですよーだ』のメンバーを東京に呼び寄せ、そのうちの数人は全国区で売れたのだから、まさしく“お笑いドリーム”だ。

それでいて、今となってはほとんど吉本興業の重役会議に近い顔ぶれに見えてしまう現実。感慨深くもあり、また複雑でもあるというか。

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