【住民投票へ行こう】(4)未来に大きな影響 作家・有栖川有栖さん(61)

【住民投票へ行こう】(4)未来に大きな影響 作家・有栖川有栖さん(61)

  • 産経ニュース
  • 更新日:2020/10/20

大阪市東住吉区に生まれて、4度転居しましたが、ずっと大阪市内に住んでいます。

大学時代は自宅から京都まで通っていましたし、就職した会社は大阪府下にありました。大阪を空けたのは、東北旅行の15日間が最大。10年余り兼業作家だったのですが、会社が東京に移転することになって大阪を離れたくなかったこともあり、退職して専業になりました。大阪への強い愛着を持っています。

小説家の立場から見ても、分厚い歴史と多彩な物語が蓄積された大阪の面白さは独特です。古代からの歴史が脈々と続く本物の古都でもあるのに、多くの人が大阪の魅力に気づいていない気がします。

そんな愛すべき故郷が岐路に立たされています。大阪都構想によって、大阪の未来がどう変わるのか。個人的には、大阪市がなくなることへの情緒的な寂しさを感じるのみならず、今提示されている都構想は、非常にハイリスクでローリターンに思えます。二重行政の解消といいますが、近年に本社機能を東京に移した大阪の企業が「それならば」と戻ってくるわけでもないでしょうし。

最近は地球温暖化の影響なのか台風が巨大化し、新型コロナウイルス禍のような予期せぬ事態も起こる世の中です。これまで以上に防災など不測の事態への対応が求められています。

首都圏が大打撃を受ければ、国民の安全や財産を守ることが難しくなるかもしれない。大阪が副首都をめざすにしても、政令指定都市でなくなった大阪市が副首都になれるだろうか。

都構想にイエスかノーか。いったん大阪市が消えたら元には戻りません。子々孫々にまで大きな影響を及ぼすことになる住民投票には、熟慮した上でしっかり選ばなければならないと思います。

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作家の有栖川有栖さん

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