「オールAになれない」と悩む人に教えたい真理

「オールAになれない」と悩む人に教えたい真理

  • 東洋経済オンライン
  • 更新日:2021/09/15
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勉強をがんばりたいけれど……と悩む高校生からの相談です(写真:takeuchi masato/PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

今年、高校に入学したものです。

将来の進学や就職も考え勉強に励みたいのですが、勉強したいと思える科目とそうでない科目が分かれてしまい、集中度合いもまったく異なるので、オールAは望めません。

学校の先生の教え方や相性もありますが、内容的にもやりたいとまったく思えない科目もあり、困っています。進学や就職にマイナスにならないためには、どうやって切り抜けるのがよいでしょうか?

高校生 山田A

社会人に必要なのは「職業上の個性」

長期的な視点で考えれば、平均的にすべての分野で優れているよりも、特定の分野で誰よりも秀でた能力を有するほうがよいです。

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世の中で活躍している人の多くはオールA的な人ではなく、特定の分野において非常にとがった才能を持っている人です。オールAというとすごいように聞こえますが、要は特徴のない人と同意義だったりもしますし、広く浅い知識や経験で切り開けるほど、人生は甘くありません。

むしろ社会人として問われるのは、「具体的に何ができますか」、「何があなたの売り=特徴ですか」です。つまり職業上の個性ですね。職業上の個性はそのまま希少価値であり、それが評価につながるというものです。

反対にいろいろと知っているけれど、どれも中途半端という人は、職業上の個性がないという意味において、代替可能な人材としてあまり重宝されないものなのです。

人生において困ったときに自分の身を救うのは、他人よりも数段優れた自分のとがった才能です。平均的な能力では、同じようなレベルの人材の波に揉まれてしまうだけです。したがって、長期的な視点に立つと、あれもこれもやるよりは、何かしらの分野に注力して、日本一や世界一を目指すほうがよいのです。

とはいえ、これはあくまでも長期的な視点の話であり、短期的に見れば自分が興味のないと(少なくとも現時点は)感じる分野であっても、それなりの努力で結果を出す利点はあります。

例えば、将来的に海外を含めた大学院などに行こうとする場合は、GPA(自身の平均的な成績評価の基準)を一定レベル以上持っておいたほうが有利に働いたりもします。何より学ぶということは、自身の中で当たり前のものに習慣化することであったり、思考訓練の糧であったりします。

そもそも、学生時代の勉強で得た知識が、社会で100%役立つわけではありません。しかしながら、学ぶということの楽しさや、「ある特定の思考回路に従って考えると、正解にたどり着ける」という経験、学びを通じて視野が開けるといった経験を多く有することは、その後の人生において非常に重要なのです。

注力したい分野では1番を目指す

ですから、学習したい科目とそれ以外の科目に分けるぶんには構いませんし、むしろ勉強したいと思える分野があること自体は素晴らしいです。注力するべき分野はとことん1番を目指すべきですし、そうでない分野においても努力をして、平均点以上を取っておく必要はあると考えましょう。

注力するべき分野における現状の1番はどんな人で、どんなレベルなのかをリサーチし、自分が追いつくためにはどうしたらよいか、そのうえで自分のゴールをどこにおくかを考え、勉強する意義を単に勉強するということ以上のところに持っていくことができれば、今以上に勉強に身が入るはずです。

やらされていると感じるうちは勉強に身が入らないものだと思いますが、やる意義を見つけられれば、勉強も苦労よりは楽しみが勝るはずです。

もちろん、注力しない分野においても、どのレベルを目指すべきなのかをきちんと把握したうえで、時間配分を考えるとよいでしょう。そうすると優先順位が決まり、時間の使い方にメリハリが出ます。

優先順位をつけるという行為は勉強だけでなく、その後の人生にも非常に役に立ちます。人生をうまく切り開いている人は、優先順位をつけるのがうまいのです。自分の人生のゴールやテーマに照らし合わせて、今何をするべきで、反対に今は何をあきらめるべきかといった決断をし、前進をすることができるからです。

反対に、人生における優先順位をつけることが苦手な人は、毎年「なんだか今年も忙しかったけれど、何も達成できなかったなぁ」と考えたりするものです。

すべてにおいて優秀で完璧な人なんて、世の中には存在しません。自分の特徴や才能を早いうちに理解し、その分野で最大限の工夫をして人生を切り開くことが、私たちのような一般人にできるベストでしょう。すべてにおいて完璧であろうとする、オールA思考からあえて脱却してみるのも、ありだと思うのです。

山田Aさんが勉強を通じて、ご自身の人生のテーマやゴールを見いだし、その分野で活躍をされることを応援しております。

(安井 元康:『非学歴エリート』著者)

安井 元康

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