気になる疑問!メーカーごとの「馬力・トルク」表記の違いとは

気になる疑問!メーカーごとの「馬力・トルク」表記の違いとは

  • バイクのニュース
  • 更新日:2022/08/06

様々ある「馬力」と「トルク」の単位

バイクのエンジン性能を表す言葉でよく耳にする、「馬力」や「トルク」。これらは、メーカーによって様々な単位にいい換えられています。一体、どのような種類があり、なぜ統一されないのでしょうか。

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エンジンの性能を表す「馬力」と「トルク」

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まず馬力とは、一定時間にどのくらいの力で、どの程度の距離を移動させることができたかという、仕事率の大きさのことを示します。

1馬力は、1秒間に75kgの重さの物体を1m引き上げるのに要する力のこと。ちなみに、1馬力は一頭の馬が継続的に引き上げられる力を目安に表されています。

そしてトルクは、回転軸から伸びる柄の先端にかかる、回転軸を回すための力を数値化したもの。自転車で前進するときにペダルを踏み込む時の力をイメージしてもらえば、分かりやすいと思います。つまり、踏み込む力が強いほど加速する力が鋭くなり、トルクが強いということ。逆に、踏み込む力が弱いと加速が鈍り、トルクが小さくなります。

これに対して、馬力を自転車に例えると、馬力はペダルをこぎ続ける力にあたるので、より遠くまで走ることが可能。イメージとしては、回し続けて生まれる継続的な力が馬力であり、回すときの力や瞬発力がトルクです。

では、この馬力とトルクは、日本のメーカーではどのように表記されているのでしょうか。

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馬力の国際規格は「kW(キロワット)」

1999年に新軽量法が公布されたことで、国際単位が統一。クルマやバイクの馬力の表記は、今まで馴染みのあった「PS」から、国際規格の「kW(キロワット)」に切り替えられています。同様に、トルクを表す単位も「kgf・m」から「N・m(ニュートン・メーター)」に変更されました。

現在でも多くのメーカーのカタログでは、旧単位の馬力である「PS」と、トルクの「kgf・m」が併記され、分かりやすいようになっています。

ちなみに、馬力・トルクと一緒に表記される「rpm」は、1分間の回転数を表す単位。例えば、1分間で5000回エンジンが回ると5000rpmとなり、これを自転車で例えると、1分間でペダルを5000回こいだことを意味します。

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「PS」はフランス馬力の単位

なお、海外メーカーの馬力表記は、「PS」のフランス馬力(仏馬力)と、「HP」のイギリス馬力(英馬力)が主流。

仏馬力はメートル法で、英馬力はヤード・ポンド法に基づくため、このふたつには微妙な誤差が生じます。1PS=0.986HPとなるため、同じ数値の場合はPS単位よりもHP単位のほうが、馬力があることになります。HPは主にイギリス、アメリカで多く使われており、PSは日本をはじめとした多くの国で使われている表記です。

そもそも馬力という仕事率の単位は、イギリスの有名な発明家、ジェームズ・ワットが考案したもの。ジェームズ・ワットは、1秒間に550重量ポンドのある物体を1フィート動かす仕事率を1馬力HPと定義しました。また、もともと馬力にはイギリスで使われているヤード・ポンド法が使われており、イギリスは英語圏のため、「Horse Power」の頭文字をとったHPが馬力の単位として採用されたのです。

例えば、イギリスのメーカーであるロイヤルエンフィールドは、馬力の単位としてHPを使用しています。また、同じく英語圏であるアメリカのメーカー、ハーレーダビットソンもHPを使用。対して日本やフランスはメートル法を採用しているため、この1HPをメートル法へ再定義する必要がありました。

そこで、ヤード・ポンド法にメートル法を当てはめて、キリよい数字にした75kgf・m/s=1PSが、メートル法の1馬力と定義されたのです。

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1馬力=0.7355kW

先述したように、国によってメーカーが採用する馬力の単位が違うため、スペックを比べるときは日本の単位に換算する必要があります。

馬力は、通常では国際単位であるkWで表されるため、「1馬力=0.7355kW」。そのため、日本で昔から馴染みのあるPS(仏馬力)も同じく、「1PS=0.7355kW」となります。

逆に、kWを馬力に換算すると「1kW=1.360PS」になる計算。また、HP(英馬力)では、同じ1馬力でも1HPのほうが1PSより単位が大きくなるため、「1HP=0.7457kW」となります。逆に、kWから馬力に換算すると「1kW=1.341HP」です。

※ ※ ※

新軽量法が公示されたことにより、馬力やトルクのカタログ表記が「kW」と「N・m」で統一されることになりました。そのため、旧表記の「PS」と「kgf・m」もカタログに併記されている上に、海外の表記も国によって異なるため、複雑で分かりづらいと感じる人もいると思います。

しかし、バイクの性能の目安となる、馬力やトルクの単位や意味を知ることで、愛車の性能をより正確に理解することができるので、ぜひ覚えておくと良いでしょう。

Peacock Blue K.K.

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