週2回、クリスタルジムで全集中
VOCE7月号、美体グラビア撮影を控えた4月某日。新宿御苑から徒歩5分の場所に位置する野田クリスタル発案の『クリスタルジム』。レギュラーのラジオ番組『オールナイトニッポン0』の生放送前にトレーニングをするという情報を嗅ぎつけ、VOCEチームは21時過ぎにジムへ。しばらく待っていると、リラックスムードの野田さんが登場。「では、いつも通りやりますね」と、トレーニングルームの配置を軽く整え、早速“筋肉製造時間”がスタートした。TVとは異なる野田さんのオーラに、緊張感が高まる!

「以前は週6日、ほぼ毎日トレーニングをしていましたが、忙しくなってからは週2回に切り替えました。限られた時間だからこそ、確実に効果が出る方法とプロセスで効率よく」と語る野田さん。一日は直接的な筋トレとなるマシントレーニング、もう一日は跳躍力や身体のバネを鍛えるトレーニングとなり、この日は後者。「けっこう変な動きが多い日なので、驚かないでくださいね」という宣告の後、マシーンの調整に入った。

まずは両サイドに10kgを装着したバーベルを寝た状態で3、4回上げる、というプロセスへ。1セット終わったごとに、身体全体をランダムにゆらしたり、両肩を回していく。少し屈んで伸びたり、足もゆらしたり、脚を頭くらいの高さに蹴り上げたり。さらに、壁側に立った状態でバーベルを上げるトレーニングへと移行した。一回一回のリフトアップにはかなり集中をしている模様。「これを上げる時は何も考えてないです。一歩間違えたら大怪我をすることだし、恐怖と戦っている。バーベルを上げることだけに集中しています。“できないこと”をできるようにする作業なんですよ」

両サイドに20kg、さらに20kgを足したり逆に10kg減らしたり……と、独自の方法でバーベルを上げていく野田さん。この日は立った状態でのリフトアップは合計25回で、後半はかなり息が上がっている。しかし、表情とオーラは冷静なまま。とんでもない集中力を目の当たりにし、VOCEチーム一同は固唾を飲みまくる状態に! 「筋トレ中心の日はこれをさらにやります。今日は動くための筋肉、身体のトレーニングなので、次はジャンプに移ります」

自ら考案した、高く跳ぶためのトレーニング
バーベルを戻し、次はジャンプのトレーニングへ。ただ跳ぶだけなのかと思いきや、特殊なベストを着用する野田さん。
「26kgのベストを着てトレーニングしています」と驚愕の情報を教えてくれた後、少しだけ助走して高く跳び始めた。ジャンプは合計10回。ジャンプとジャンプの間には約1分ほど腕をまわしたり、ランダムに動きまわったりして毎回リセットをする。「これを着ないとジャンプしすぎて天井に手が届いちゃうんですよ」と、驚異のジャンプ力を想像させてくれる。

その後はベストを脱ぎ、幅跳びを開始。両足でジャンプしたり、ひざをついた状態からジャンプをしたり、バリエーション豊かなのが面白い。
さらに、ダンベルを持ってちょっと飛んだりする。「見た目や重いものを持ち上げるといったポイントも意識していましたが、今は跳躍力を重視してトレーニングに励んでいます。バーベルの重さの調整だったり、ジャンプの回数などは、どう自分の身体に効くか、どう結果になるかを自分なりに予想して決めていて。トレーニングははっきり言って、辛い。だけど、目標を設定してそれを実現する楽しさがあるから、やめられません」。

新しい知見を調べては咀嚼。そして、取り入れる
本日のトレーニングも終盤に。小さなボールを胸の前に構え、バランスボールにのる野田さんは「そろそろ仕上げに入ります」とアナウンス。1分間ほどのる、という工程を2セット行い、前屈や脚のクロス、屈伸、ねじり運動など、ベーシックなストレッチを繰り返す。呼吸方法に特徴があり、随所に野田式を感じられる。「はい、終了です」と、約90分間のこの日のトレーニングの全プロセスの見学が終わった。

なぜ、静的ストレッチは最後なのかを尋ねると「トレーニング前に身体をゆっくり伸ばす『静的ストレッチ』を行うと筋肉がつきにくいという知見を見つけて。身体を弾ませたりゆらしたりする『動的ストレッチ』を途中、途中で行い、締めくくりに『静的ストレッチ』を取り入れるのが、今のやり方です。プロテインの摂取に関しても、トレーニング後に即摂取すべき、と言われることもありますが、調べると一概にはいえないことがわかって。トレーニング後の48時間以内ならいつ摂取しても効果があることを知り、寝る前に飲んでいます」。日々、新しい知識を調べ、咀嚼して、自分自身で実際に試しているそう。

「食事に関しても、最近、糖質オフが流行っていますが、あれも筋肉のことを考えるとよくない。糖質を摂らないと筋肉からエネルギーを使われてしまうので、たんぱく質はもちろん、脂質や糖質もある程度はきちんと摂ります。せっかく努力して得た筋肉を誤った食生活で失うのは嫌なので」と、いかに効率よくボディを育てられるかに集中する思想が、野田さんのトレーニングの基盤になっていることに気付く。

「今はボディラインを追求していません。胸にある程度筋肉がつけばマッチョに見えるし、ジャンプをしていればお尻もしっかりしてくる。高く飛びたい!っていう気持ちに従ったトレーニングを重視しながら、自分なりのボディが出来上がっていればいいな、と思います。何より、目標を設定して実現していく楽しさがあり、それがあるからやめられません」。そうポジティブなメッセージを残して、『クリスタルジム』を去り、次の現場へと向かっていった。

「筋トレはつらいからこそ、最短ルートを探す」と語った野田クリスタル。そんなストイックな哲学があってこその“ガチ”でセクシーな美ボディを堪能したいなら、最新号『VOCE』7月号をぜひチェック! 筋トレの先にたどり着いた、センセーショナルな色気にご注目を。
トレーニングしたのはココ!

大人気! 野田さん発案「クリスタルジム」
野田さんをはじめ、たくさんのマッチョ芸人とともに、楽しくトレーニングができると話題。オンラインレッスンなど、多彩なメニューが揃うのも魅力。現在は、ダイエット目的の利用者の方が多いそう。住所:東京都新宿区新宿1-28-9 1F
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野田クリスタル
Profile
お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケ担当。ピンとしてR-1ぐらんぷり2020優勝、コンビとしてM-1グランプリ2020優勝。独学で習得したプログラミングで自作ゲーム「野田ゲー」を開発しており、その最新作『スーパー野田ゲーWORLD』がNintendo Switchから7月28日発売予定。近著『野田クリスタルとあそぶ! PythonプログラミングBOOK』(宝島社)も好評発売中。
撮影/塚田亮平 取材・文/三谷徹
大森葉子