一歩間違えたら再起不能の大損も。働き盛り世代のパパを襲う生命保険の罠

一歩間違えたら再起不能の大損も。働き盛り世代のパパを襲う生命保険の罠

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  • 更新日:2021/06/10
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我が子のためを思って加入している生命保険が、万が一のことが起きたとき、仇となってしまうケースもあるようです。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では元国税調査官で作家の大村大次郎さんが、そんな「生命保険の罠」について詳しく解説。その上で、生命保険を相続税対策のアイテムとして上手に使う方法をレクチャーしています。

※本記事は有料メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』の2021年1月16日号、3月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め初月無料のお試し購読をどうぞ。

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働き盛り世代パパが陥りがちな「生命保険」の罠

働き盛りで、子育て真っ最中の人にとって、もし自分が急に死んでしまったら、ということは、非常に不安だと思われます。そのため、多額の生命保険をかけている人も多いようです。

しかし、この「働き盛りの人が子供のためにかける生命保険」というのは、落とし穴があります。

子供さんが小さい場合など、自分にもしものことがあったときのために、数千万円単位の生命保険に入っている人は、そう珍しくはないはずです。が、この生命保険の掛け方を間違えたら、大変なことになることがあるのです。

というのも多額の生命保険の受取人を子供名義にしたりすれば、多額の相続税が課せられるケースがあるのです。

相続税における生命保険の控除額は、1人500万円です。つまり、生命保険の保険金は相続人ひとりあたり500万円までは相続税がかからないのです。保険金が数百万円程度の生命保険ならば、大丈夫でしょう。

しかし、保険金が、数千万円や億単位の生命保険の場合、どうなるでしょうか?保険金にまともに相続税がかかってくるのです。

たとえば、もし自分が早く死んだら一人娘の将来が心配だとして、若い父親が娘を受取人にして、1億円の生命保険に入っていたとします。そして、不幸にも本当に若くして亡くなってしまったとします。

となると、この一人娘に1億円の保険金が入ってきます。法定相続人が妻と子供1人の計2人だった場合、生命保険の保険金は1,000万円までは非課税ということになります。が、この遺族の控除額は、基礎控除、未成年者控除、生命保険控除を入れても5,000万円くらいにしかなりません。だから、残りの5,000万円にまともに相続税がかかってくるのです。相続税額にして、なんと800万円です。

しかし、この相続税を防ぐ方法はあります。しかも簡単です。生命保険の受取人を、子供ではなく配偶者にしておけばいいのです。

前述のケースで、もし生命保険の受取人を妻(配偶者)にしておけば、配偶者控除が受けられます。相続税では配偶者には1億6,000万円までの控除があります。だから、1億円の生命保険を受け取っても相続税はかからないのです。

生命保険というのは、やっかいなもので、受取人名義が未成年であっても、その人がもらったということになるのです。実際は、妻が使用するという状況であっても、「妻が受け取った」ということにはならないのです。

だから、生命保険の受取人の名義は、よほどのことがない限り子供にしてはならないのです。

こういう面は、税制の欠陥ともいえるものであり、もっと丁寧な制度設計をするべきです。未成年の相続人などには、控除額をもっと拡大すべきだと思われます。が、今の時点では、いたしかたありませんので、若い親御さんなどは子供のために生命保険に入る場合は、気を付けてください。

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相続税対策としての生命保険

最近は新型コロナでの収入減などで、生命保険を見直そうという人も増えているようです。

この生命保険の見直しをする場合、気を付けなくてはならない点があります。それは「生命保険は多角的に見なければならない」ということです。生命保険に限らず、何事も多角的に検討したほうがいいに決まっています。が、生命保険の場合は、最近、極端な一面的な見方をしている人が多いようなので、注意すべきだと思われます。

このメルマガでは2020年7月16日号において、「掛け捨ての生命保険は決して得ではない」ということをご紹介しました。

元国税が暴露。日本人の「生命保険は掛け捨てが得」という大誤解

その要旨は、貯蓄型の生命保険は保険料自体は高いが節税効果があるので、節税分を考慮した上で、損得を考えるべきというものです。

それだけでなく生命保険は、相続税対策においても重要なアイテムなのです。

今回はそれをご紹介したいと思います。

生命保険金は相続人1人500万円まで非課税

相続税というのは、家族や親族が死亡して一定以上の財産を譲り受けたときにかかってくる税金です。

一定以上の財産というのは、ざっくり言えば、600万円×法定相続人の人数+3,000万円です。もし法定相続人が2人の場合は、4,200万円以上の遺産があれば相続税がかかってくる可能性があります。

法定相続人というのは、法律で定められた「相続できる親族」のことです。通常は、配偶者と子供がこれにあたりますが、故人の家族関係によって若干変わってきます。

相続税がかかってくる遺産には、生命保険の保険金も含まれるのですが、生命保険の保険金の場合は非課税枠があるのです。生命保険の保険金は、遺族の生活保障という意味があるため、保険金の全額を相続税の対象にするのはよろしくない、ということなのです。

この非課税枠は、法定相続人1人あたり500万円です。この生命保険金枠をうまく使えば、自分の資産を瞬時に無税で親族に譲り渡すことができます。

たとえば終身保険の場合です。終身保険というのは、何歳で死んでも死亡したときには保険金が受け取れるという生命保険です。事実上の貯金のようなものです。

これに加入していれば、法定相続人×人数分の財産を、無税で譲渡することができます。

もし、5,000万円の資産をもっているひとが、500万円の終身保険に二口入ったとします。保険料は一括払いにして、受取人は子供2人です。

この人が死んだとき、子供2人には生命保険がそれぞれ500万円ずつ入りますが、これには相続税はかかりません。

そして、残りの資産は4,000万円ですから、法定相続人が2人以上いれば相続税はかかってきません。

だから、2人の子供はまったく相続税を払わずに済むのです。

このように、生命保険をうまく使えば、有効な相続税対策になるのです。

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