「司令官は“後ろに下がるな”と言う」、記者が語るロシアの現実

「司令官は“後ろに下がるな”と言う」、記者が語るロシアの現実

  • テレ朝news
  • 更新日:2022/05/15
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・ロシア兵士とみられる音声「司令官は“後ろに下がるな”と言う、それなのに彼自身はソファに座って酒を飲んでいる」
・異例のロシア政府批判記事を掲載 記者が語るロシアの現実

ウクライナ東部ルハンシク州のドネツ川を捉えた映像。ウクライナ軍が橋を渡ろうとするロシア軍を攻撃。橋は壊され、煙が上がっているのが確認できます。この攻撃で70台もの戦車や装甲車両などが破壊され、およそ1000人の兵力が全滅しました。1日でロシア兵が1000人も死亡するのは異例の事態です。ウクライナ保安庁はロシア兵のものとみられる音声を公開しました。

ロシア兵とみられる音声
「兵士は立っていて砲撃されている、司令官は『後ろに下がるな』と言う、それなのに彼自身はソファに座って酒を飲んでいる」
「テレビや映画じゃかっこいい司令官が登場するけど実際はあんなのいないよ」

「士気の低下」をうかがわせる会話。

さらに、ロシア兵と知人の間で交わされたとみられる会話ではドネツク地方でロシア兵の犠牲者が多数出ているといったやりとりも…

ロシア兵とみられる音声
「あそこはしかばねが山積みになっているそうだ。まるでゴミ置き場だ。何千人もいるだろう、そこに投げ込まれると、その後は行方不明ということにされてしまう」

ロシア国内では戦勝記念日にロシア政府寄りのメディアが「反戦」を掲げる異例の事態が…

政府批判記事を書いた記者 ポリャコフさん(30)
「重要なのは戦争です。たくさんの犠牲者が出ていることは一刻も早く止めるべきだと私は思います」

そう語るのは月に2億人以上が視聴するロシア最大級のニュースサイト「Lenta.ru」の元社員、ポリャコフさんです。今月9日、彼は突然会社を解雇されました。

政府批判記事を書いた記者 ポリャコフさん(30)
「上司から電話があってこれ以上は仕事の関係を続けられないと言われ、私はもう会社の社員じゃないんだという現実を突きつけられました」

ロシアの戦勝記念日に同僚の記者と政府を批判する記事を掲載したことが原因でした。

Lenta.ruに掲載された記事(現在は削除)
「プーチンは哀れな独裁者に成り果てた」
「プーチンは国家を強盗に変えた」

ポリャコフさんらはロシア政府を批判する記事を40本以上掲載。なぜ政府を批判する記事を掲載したのでしょうか?

政府批判記事を書いた記者 ポリャコフさん(30)
「一番の動機はもちろん良心からなんですけど、この戦争で私の国の未来を失ってしまうからです」
「多くの人が戦争賛成を叫んでいる中、実は戦争を支持していない人たちがたくさんいて彼らは孤独を感じています。
記事に書いたメッセージはとてもシンプルであなたは1人じゃない、あなたのような人はたくさんいるということです」

他のロシアメディアはポリャコフさんの記事を「ハッカーに攻撃された」などと報じています。

政府批判記事を書いた記者 ポリャコフさん(30)
「正直なところ、記事が掲載された日は3時間しか眠れませんでした。それに戦勝記念パレードも見る気になれませんでした。
ストレスで食事も満足に取ることができなかったが記事を掲載したら、さっそく皆さんから感謝の言葉をいただきました」

現在この記事はすべて削除され、記事を書いた2人は既にロシアを出国しています。

政府批判記事を書いた記者 ポリャコフさん(30)
「(ロシアの問題点を)記事にするのは事実上禁止されています、ロシアメディアは戦争を戦争とは呼ぶことができず戦争と言っただけですでに何百人もの人が刑務所に入れられています。事実を語ることは許されていないんです」

戦勝記念日だった今月5月9日には複数のテレビ局が何者かにハッキングされ、テレビ画面に強烈なメッセージが表示されました。

テレビ画面に表示された文字
「あなたの手には何千人ものウクライナ人の血と何百人もの殺された子どもたちの血で染まっている、テレビ局もウソをついている、戦争は反対だ」

表示されたメッセージには「ロシア国民は政府に騙されている」といった内容も…

ロシア独立系テレビ局「ドシチ」ヴァシリー・ポロンスキ元記者
「戦争に反対する人はとても多いです。ただ全員がそれを口にできるわけではないのです」

彼は「戦争」や「侵攻」などの表現が問題視され、今年3月、活動停止や解散に追い込まれた独立系テレビ局の「ドシチ」に所属していたポロンスキさん。反戦の声をあげても、国民の意識は変わらないと話します。

ロシア独立系テレビ局「ドシチ」ヴァシリー・ポロンスキ元記者
「(国民に)期待するのは難しいですね、人々は恐れています、抗議行動をすることを。大勢の活動家がロシアを去りました。
抗議活動をした人の大半が投獄されたか、国外に退去しましたから、私たちジャーナリストができることはロシアやクライナで起きていることを客観的に伝えるだけです」

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