ヤリスの走りやすさとSUVの使い勝手を両立させたトヨタ「ヤリスクロス」

ヤリスの走りやすさとSUVの使い勝手を両立させたトヨタ「ヤリスクロス」

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  • 更新日:2021/02/21
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ヤリスクロス HYBRID Z(試乗車はオプション込み321万1825円)

近年トヨタのSUVラインアップを拡充中。ウェブサイトを見ると、なんと9種類もあるから驚きです! その中で昨年8月末に発売を開始したヤリスクロスは、好調なセールスを記録しているのだそう。そこでヤリスクロスの魅力を今一度振り返ってみたいと思います!

コンパクトカーの走りやすさと SUVの使い勝手を両立!

ヤリスクロスは、その名のとおりBセグメントハッチバックのヤリスをベースとした1台。同社のC-HRやライズと同じカテゴリに位置する1台です。シャシーはヤリスと同じTNGA(トヨタ ニュー グローバル アーキテクチャー/Toyota New Global Architecture)のGA-Bを採用。これはTMGAの第四弾プラットフォームで、CH-R(GA-Cプラットフォーム)やライズ(DNGA-Aプラットフォーム/ダイハツ主導で規格・開発)よりも新しい、トヨタでは最もコンパクトなプラットフォームです。これに力強く存在感のあるクーペデザインのSUVボディーが載せられ、都市型SUVとして誕生しました。

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ヤリスクロスのフロントビュー

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ヤリスクロスのサイドビュー

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ヤリスクロスのリアビュー

車両はヤリスより立派で、「これヤリス?」と思えるもの。それはフロントマスクにも表れていて、ヤリスというよりシエンタを彷彿させます。このクルマにヤリスの名が与えられたのは、外面ではなく、前出のプラットフォームやエンジンなどに起因するのでしょう。

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ヤリスクロスのボンネットを開けたところ

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ヤリスクロス(HYBRID Z)に搭載されたM15A-FXE

ラインアップは、120馬力を発する自然吸気3気筒1.5リットルダイナミックフォースエンジン(M15A-FKS)と、最高出量91馬力、最大トルク12.2kgf・mの1.5リットル直列3気筒ガソリンエンジンに80PS/14.4kgf・mのフロントモーター組み合わせたハイブリッドユニット(M15A-FXE)の2種類が用意されています。それぞれに前輪駆動モデルと四輪駆動モデルが用意され、装備の違いなどから驚きの14グレードがラインアップされています。

今回試乗したのは、そのうちハイブリッドエンジン搭載の前輪駆動モデルになります。ちなみにハイブリッドモデルの四輪駆動モデルは、リアに5.3PS、最大トルク5.3kgf・mのモーターが搭載されています。

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ヤリスクロスの室内

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ヤリスクロスのドライバーズシート

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ヤリスクロスのインテリア

ヤリスとは大きく異なるエクステリアに対し、インテリアはヤリスを彷彿させるものに仕上げられています。曲面を活かした拡がりのあるデザインで、助手席にトレイを配するなど、使い勝手も十分に考えられたものです。

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センターコンソールに設けられたUSBレセプタクル

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アームレスト(ディーラーオプション)とドリンクホルダー

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ドア側に設けられたドリンクホルダー

ドリンクホルダーやUSBレセプタクルの位置などは、さすがトヨタ! と言いたくなる配置の良さ。中でも助手席側のUSBレセプタクルは2.1A対応で、タブレット端末の充電もできます。必要にして十分、豪華さより質実を取った印象で、実用面と機能面で「コレがあれば……」と思わせるところは少ない印象です。一見アームレストがないように思えますが、実はディーラーオプションで、運転席のシートに設けられていました。

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電動シートの調整機構

運転席ついでに言えば、パワーシートが採用されているのも特徴的。このクラスのSUVでパワーシートを搭載するモデルはなかなか見ません。メモリー機能はないものの、力の弱い方でも簡単にポジション出しができるのはよいところ。ですが、1モーターですべての調整をする機構のため、操作には若干の慣れが必要なうえに、動作音はかなり大きめでした。

様々な運転アシストてんこ盛りが魅力!

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ヤリスクロスのステアリングホイール

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ステアリングホイールの右側に設けられたアダプティブクルーズコントロールのスイッチ

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シフトレバー近傍に設けられたアドバンスドパーク機能スイッチ

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ステアリングヒーターなどのスイッチ類。AC100Vスイッチも設けられている

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フロントバンパーのカメラ

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ドアミラー下のカメラ

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フロントガラスに設けられた単眼カメラ

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バックモニター画面

機能面では、歩行者(昼夜)、自転車(昼)検知機能付き、衝突回避タイプのプリクラッシュセーフティー、レーントレーシングアシスト、全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロール、アダプティブハイビームシステムかオートマチックハイビーム、ロードサインアシスト、さらにオプションで先行車発信告知機能まで用意! 充実すぎるほどの充実ぶりです。トドメが、カメラとソナーによって、ステアリング・アクセル・ブレーキを制御し、駐車完了までドライバーをアシストするアドバンスドパーク機能。なんと、区画線がないスペースにも対応しています。価格からは考えられないほどの至れり尽くせりぶり。さらにSOSボタンも用意されていました。

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ナビ画面

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メニュー画面を呼び出したところ

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SmartDeviceLINKや車載アプリなどの画面

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車載アプリのぐるなびで飲食店を検索した様子

ディスプレイオーディオは、Apple CarPlayやAndroid Autoのほか、OSに依存しないSmartDeviceLinkにも対応。T-Connectも備えており、たとえばオートアラームを装着すれば、イタズラなどでオートアラームが動作した際に、スマートフォンにメールや電話で連絡が来るほか、警備員を要請する可能。このような機能は安全安心に繋がります。

後部座席も快適に座れる 乗り降りしやすいので子どもからお年寄りまで安心

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リアシート

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リアドアのポケット部

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サイドシルは比較的低めで、お年寄りや子供でも苦なく乗り込めそう

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身長185㎝の筆者が座ったところ

リアシートに目を向けると、足元の広さ、ヘッドルームの高さに大満足。ヤリスはコンパクトカーゆえ狭さを感じたのですが、ヤリスクロスは快適そのもの。シートの厚さもヤリスより増しており、座り心地も向上。ドアも広くBピラーが立っているので乗降性もよく、お年寄りでも苦なく乗り降りができそうです。ドリンクホルダーはドア側に用意されているほか、センターも利用可能。できればUSBレセプタクルなどがあれば言うことなしですが、それは高望みしすぎでしょうか……。

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ヤリスクロスのラゲッジスペース

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ヤリスクロスのラゲッジスペース

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ヤリスクロスのラゲッジスペースの板を取り外したところ

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ヤリスクロスのラゲッジスペースの板を全て取り外したところ

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ヤリスクロスの後席を倒したところ

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AC100Vソケットも用意されていた

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バックドアはパワーゲートに対応する

ラゲッジルームは、ライバルのHonda「ヴェゼル」と同等で、日産「キックス」に比べるとちょっと少な目な390リットル。注目すべきは、1500Wまで出力可能なAC100Vインレットを備えていること。これはライバルにはない機能。ちなみにリアバンパーの下に足を出し入れするだけでバックドアの自動開閉ができる「ハンズフリーパワーバックドア」をオプションで用意するのも、ライバルにはない機能だったりします。ちなみに、ボタン一つでバックドアが閉まる機能も用意されています。

リアシートを倒すと、ほぼフラットになるのも美質で、長物を入れる時には重宝しそう。ちなみにラゲッジスペースの床面は3層式で、ボードを外すと収納が現れます。さらにボードを外すことができ、取り出してみるとパンク修理キットが配置されていました。

燃費が良くて、走りは意外と硬派!?

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走行するヤリスクロス

イグニッションボタンを押してエンジンをスタート。イマドキのコンパクトカーは静かなモデルが多いのですが、コールドスタート時は、エンジンの動作音が想像していたよりも室内に響くことに驚きます。ですが、エンジンが温まれば静かになるばかりか、停止時はアイドリングストップを搭載していないにも関わらず、まるで動作していないかのような静けさに。これはヤリスでも感じていたのですが、この3気筒エンジンのアイドリング時における静粛性は驚くものがあります。

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街乗りでリッター24.2km/Lを記録!

このパワーユニットの驚きは、アイドリングだけにとどまりません。パワフルでありながら燃費がよいのです。試乗のほとんどは一般道だったのですが、メーター読みでリッター24kmを記録! ヤリスと比べると若干落ちますが、軽自動車をゆうに上回る低燃費です。走行モードは、ノーマルとPWR、ECOの3種類。どうやらシフトタイミングとアクセルペダルの開度などが変わるようで、PWRにすれば心持ち軽やかさが増す傾向に。システム出力116馬力は、高いシャーシ剛性に対してアンダーパワーに感じますが、普段乗りではこの位が扱いやすいように感じます。

乗り味は意外と硬派で、少し空気圧を下げたいと感じるほど。不快ではありませんが、細かな振動が体に伝わってきます。ですが高速道路のつなぎ目などの大きな振動はしっかりと吸収しますし、何よりシャシー剛性の高く、1クラス上の「ミニハリアー」と言いたくなるほどのシッカリ感。

このシッカリしたシャシーのおかげで、ハンドリングはSUVにしては面白いほう。ヤリスのようなすばしっこさは無理な話としても、思ったよりもシャープにインに切れ込みます。最近のトヨタ車は、ホントに走りが楽しめるようになりました。

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運転席に座る筆者(身長185㎝)

SUVらしくヤリスより視界は良好。ヤリス比でアイポイント60mm高は伊達ではありません。さらにAピラーが立っていることも起因してか、視界はより開けているように感じます。その一方、走行音はヤリスと比べると大きめの印象を受けました。もう少し静かなクルマを、という場合は上位グレードをお選びください、なのでしょう。なにせSUVだけで9車種もラインアップしているのですから。

【まとめ】ヤリスクロスに死角はないかも

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走行するヤリスクロス

使い勝手のよさに加えて、走りもイイ。それでいながら試乗車の車両本体価格が約260万円(税込)。オプションを入れた価格が約320万円ですから、お買い得感は高く、街でよく見かけるのも納得です。試乗の感想を一言で表すなら、「ヤリスクロスに死角ナシ」。乗ればのるほど、トヨタの恐ろしさを感じたヤリスクロスでした。

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ヤリスクロスのエンブレム

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■関連サイト

ヤリスクロス

栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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