フェイスブックの20代社員が語る、インスタの「ストーリー」が成功した理由

フェイスブックの20代社員が語る、インスタの「ストーリー」が成功した理由

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2021/07/21
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ツイッターは昨年、投稿が24時間で消える「フリート機能」を導入したが、当初の予想ほどユーザー数が伸びないため、8月3日でこの機能を終了すると宣言した。この機能は、スナップチャットのストーリーを模倣したものだった。

先行する競合他社の模倣は、シリコンバレーでは珍しいことではないが、ツイッターの試みのよう失敗に終わるケースも多い。

しかし、フェイスブック傘下のインスタグラムは、ツイッターより前の2016年に、スナップチャットのストーリー機能を模倣し、自社のプラットホームで定着させている。

スナップチャットより、何が優れていた?

フェイスブックの若手エンジニアのマイケル・セイマンは、その当時19歳だった。彼は、友人たちがスナップチャットのストーリーで頻繁にメッセージを送っていることに気づき、CEOのマーク・ザッカーバーグとのミーティングでこの話題を取り上げたという。

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その頃、スナップチャットを脅威に感じていたザッカーバーグはすぐに、インスタグラムにストーリーを導入することを決定した。彼らの動きは素早いだけでなく、保存した写真をストーリーに投稿出来るようにするなどの、独自の改善を盛り込んでいた。

また、インスタグラムにとって、ストーリーはアプリの使い方を変える効果をもたらした。2016年当時にインスタグラムはすでに、質の高い写真を投稿するプラットホームとしての地位を確立していたが、投稿が消えるストーリーは”その基準に満たない写真”をアップロードする場として役立った。

これに対し、ツイッターの場合は、そもそも個々のツイートの寿命が短く、何気ない思いつきを投稿する場所であるため、「投稿が消える」というメリットを上手くアピールできなかったことが、フリートが失敗した原因なのかもしれない。

さらに言うと、インスタグラムはストーリーの配信範囲を拡大した。スナップチャットのユーザーが、ストーリーを共有できる相手は親しい友人などに限られている。しかし、インスタグラムでは、アカウントをフォローしている人なら誰とでもストーリーを共有できるのため、この機能はユーザー同士のエンゲージメントを高める効果をもたらした。

「ある機能をコピーして別のアプリに貼り付けても、ほとんどの場合はうまくいかない。インスタグラムにストーリーを導入するにあたり、いかにしてオリジナルの機能と類似した価値を提供することが可能かということを考えた」と、フェイスブックのセイマンは述べている。

つまり、大事なのはそのまま「複製」することではなく、「似たものをつくる」ことなのだ。インスタグラムの戦略は成功し、2018年までに同社のストーリーの1日の利用者数は4億人近くに増加した。一方でスナップチャットのストーリーの利用者数は、その半分程度で伸びが止まっている。

この模倣は失敗に終わる?

そして今、TikTokにおいてもコピーが成功するかどうかという問題が浮上している。

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TikTokは今月初め新興SNSのCameoを模倣し、ユーザーがインフルエンサーに対価を支払い、オリジナル動画の制作を依頼できるマーケットプレイスを立ち上げた。さらに、リンクトインに対抗して、「TikTok Resumes」という企業と求職ユーザーのためのパイロットプログラムを米国で立ち上げた。この機能は、ユーザーがレジュメ(履歴書)代わりの動画を投稿し、求人を行う企業にアピールするものだ。

Cameoの創業者でCEOのスティーブ・ガラニスは、TikTokの試みが失敗に終わると予測している。「当社は設立の当初から、ファンと著名人をつなぐマーケットプレイスを運営してきた」と彼は語り、TikTokが中途半端な姿勢で彼らを模倣しても決して勝てないと述べている。

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