店員は“金があれば何でも言うことを聞く”と思っている客の大きな勘違い

店員は“金があれば何でも言うことを聞く”と思っている客の大きな勘違い

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2022/05/14

本当に「お客様は神様」なのだろうか。この言葉を鵜呑みにして店側に過剰なサービスを求めた挙句、期待に応えられなかった場合にはクレームを突きつけてくる人も。今回は、そんな“モンスター客”にまつわるエピソードを紹介する。

◆“金があれば何でも言うことを聞く”と思っている客

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写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

高級料理店で働く今元紀夫さん(仮名・40代)が嘆く。

「お金があれば誰でも言うことを聞くと思っているのでしょうか。客の態度がそれを物語っていました。私はいわゆる高級店に勤めており、コース料理は安くても1万円から。いちばん高いコース料理は3万5000円です。1万5000円以上のコース料理は前日に、3万5000円のコース料理は2日前に予約をいただくことになっているのですが……」

食材の仕入れや当日の仕込みでは間に合わない料理もあるため、予約が必要なのだという。ある冬の夜、60代くらいの男性が若い女性を連れて来店した。

その男性が、金に物を言わせるモンスター客だったとか。

◆突然の無理難題

「いちばん高いコースを注文されましたが、事前に予約がないと作れない旨を伝えると、『俺はいちばん高い料理しか食べない男なんだ!』『なぜできない!』『金は出すんだぞ!』と激怒されたんです」

店内にいた他の客は、突然の大声に驚いた様子。今元さんが再度、「食材の準備の都合でできない」と伝えると……。

「さらにヒートアップして『そんなことは俺には関係ない! 今から準備しろ、金なら欲しいだけ払ってやる!』と叫びました。この方は以前、接待で来店したことがあり、お店を気に入っていただいているようでした」

結局、その日に用意してある食材でなんとかコース料理を提供することになった。しかし、それでも納得していなかったと今元さんは話す。

「一緒にいた女性は、その男性の態度を見ても何とも思ってない様子でした。それが当たり前のようだったのを覚えています」

◆料理に難癖つけながら「金は払うんだぞ」と叫ぶ

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その後も「この魚は有名な産地で獲れたやつか?」「もっと熱々の料理を出せ」「薄味にしろ」など、男性の注文は止まらなかったという。要望に応えられないと、その都度「金は払うんだぞ!」と叫ぶばかりだった。

しかしながら、散々なことを言いながら「急に作ったにしてはよくできている」「味加減はいいぞ」などと店側の対応を高く評価し、最終的には満足して帰っていったのだとか。

◆美容室に現れたモンスター客

美容師の斉藤晴夫さん(仮名・20代)が出会った50代のモンスター客。

その日は、斉藤さんにとって予約状況がパンパンな日だった。某激安予約サイトで「カット・パーマ4000円」のクーポンで予約した女性客が時間通りに来店した。

「お客様には事前に『他のお客様と時間が被るため少々お待ちください』と連絡してあったのですが、『急いでいるからなるべく早く仕上げてほしい』とのことでした」

すぐにカウンセリングに移行したのだが、何だか様子がおかしかったのだという。

◆忠告を無視する

「明らかに何度も脱色している髪質だったんです。『過去1年以内にブリーチなどで脱色されていますか?』と尋ねると『いやいや、してないよ』と言いました」

しかし、斉藤さんはプロ。確実に嘘をついている、きっと他のサロンで断られてきたのだろうと思ったそうだ。そのため、しつこく確認することにした。

「パーマをかけると髪がちぎれてしまうこと。正直に話してくれたら弱い薬で対応するなどを伝えたのですが……」

それでも客は一歩も引かなかった。「あのね、私、美容室で働いていたの。だからそんなリスクあることしないわよ」と返す。さすがにこれ以上追求するのも失礼かと思った斉藤さんは、結局、施術に踏み切った。

カットを終えて、パーマ液を塗布するときがきた。

◆白々しい態度にイライラ

「お客様の『しっかりかけてね』というプレッシャーに耐えながら、こっそりいちばん弱い薬をかけました」

すると、予想をはるかに上回るほど髪が痛んでいたという。

「液をかけた部分が白くなったんです。ブリーチ毛にパーマ液をかけると金髪になることはよくあるのですが、まさかの白でした。当然、すぐにお客様に伝えました。

すると、 『あれ? していたかなー。いやー、あんま覚えてないけど、2〜3回ブリーチやっていた時期もあったかなー』と白々しく言われ、僕はフツフツとこみ上げる怒りを必死に抑えてシャンプー台に移動しました」

しかし、すでに遅かった。

◆帰る瞬間につぶやいた衝撃的な一言

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「綺麗な白い髪はテロテロになりドライヤーの風でヒラヒラと舞いました。僕の頭の中も真っ白になりましたよ。髪はちぎれてしまって収拾つかなかったので、ショートカットを提案してご承諾いただいたんです」

斉藤さんは、なぜ謝らなきゃいけないのかと思いつつ「申し訳ございません」と言い、髪の毛を切り始めた。そして、カットも終わりお会計へ。

彼女は斉藤さんに対してとんでもない一言をつぶやいたという。

「お代を受け取り、お見送りしました。しかし、お店を出る瞬間に『勉強になったね』と一言。いや、だから最初から説明したじゃないか……と思って、呆れてしまいましたけど。以後、二度と来店することはなかったので内心ホッとしています」

<取材・文/chimi86>

―[店員が語る困ったモンスター客]―

【chimi86】

ライター歴5年目。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。Instagram:@chimi86.insta

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