
内容が批判されるイングランド代表 photo/Getty Images
無敗で首位通過を決めたが……
EURO2024予選ラウンド・グループリーグC最終戦。イングランド代表は北マケドニア代表と対戦し、1-1と引き分けた。
10戦を終えて首位、無敗でグループリーグを通過したのはさすがだ。しかし、国内で問題視されているのはその内容。英『Daily Mail』は、「気の抜けたスリーライオンズは、もっと他国を怖がらせなければいけない」と辛辣だ。
代表監督ガレス・サウスゲイトは試合後に『パフォーマンスは素晴らしく、メンタリティも素晴らしく、完全に試合をコントロールできたと感じた」と語ったが、同紙は「サウスゲイトはもしかしたら別の試合を見ていたのかもしれない」とバッサリ切り捨てた。それもそのはず。結果を見れば先制され、オウンゴールでなんとか追いついた試合なのだ。
「積極的というよりも受動的だった。別に誰も特別にひどいプレイをしていたわけではなかった。しかし、元気もなければトンガったプレイもない。それで、何が起こるか予測することができた。北マケドニア人が夢見ていた瞬間は、前半最後の5分に訪れた」
イングランドの失点は、この日代表デビューだったリコ・ルイスのプレイがPA内でファウルをとられたことによるPKからのものだ。同紙のコラムで触れているのはこのことだ。
ルイスのファウル自体はなんでもないプレイであるようにも見え、本当にファウルだったのかは議論が巻き起こっている。しかし、そんな疑惑の判定から失点することもあるのがサッカーだ。要するにイングランド代表たるもの、もっと圧倒的なプレイをして早いうちに勝負を決めてしまうくらいのことをしなければ、不測の事態で勝ち点を落とすことにもつながってしまうということだ。
先日のマルタ代表戦でも、省エネ運転のようなサッカーが批判されていたイングランド代表。今回も実質的に得点者はおらず、先発したオリー・ワトキンスは期待外れの結果に終わっている。タレント力は随一のイングランドだが、得点につながっていないのは気になる点だ。ライオンはまだ牙を隠しているだけなのだろうか。