江口のりこ「ひとりでいるのも悪くない。誰かといるのも素敵なこと」

江口のりこ「ひとりでいるのも悪くない。誰かといるのも素敵なこと」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/05/01
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人と人との距離感が変化したコロナ禍。長引く外出自粛では、これまで以上に家族と“密”にならざるをえない一方で、友だちを気軽に飲みに誘えなくなったり、ときに孤独にさいなまれたり……。

まだまだ感染拡大への警戒が続く今春、人との関わり方について示唆を与えてくれるのが、現在放送中のドラマ『ソロ活女子のススメ』(テレビ東京ほか 毎週金曜深夜0時52分~)。

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来週放送の︎第5回は「ソロフレンチフルコース」。コースは「2名様より」が多い中、無事楽しめるのか…?/(C)「ソロ活女子のススメ」製作委員会

本作は、フリーライター・朝井麻由美の人気のエッセイ本『ソロ活女子のススメ』(大和書房刊)を原案に、主人公・五月女恵が“ソロ活”に邁進しながら、新たな「ひとり〇〇」を体験していく物語だ。

主人公を演じるのは、独特の存在感と演技力によって、映画、舞台、ドラマにCMと引っ張りだこの江口のりこさん。今回が民放ドラマ初主演ながら、「初主演への意気込みは……特にないですね(笑)」とまったく力みがない。ドライで正直で飾らない。そんな女性を演じることが多い江口さんだが、取材のときもそのままの雰囲気をまとっているように見えた。
凛とした佇まいの彼女は、「ひとりでいること」をどう捉えているのか。率直な思いを語ってくれた。

「コミュ力はあるけどひとりが好き」が現代のリアル

――「ソロ活女子」を演じられた率直なご感想は?

主人公はウェブ系の出版社で働く契約社員で、年齢も私とほぼ同じ。終業時間になれば早々と退社をして、積極的にひとりを楽しんでいるわけですが、まぁこれがいかんせんアクティブで……(笑)。

――第一話から、ひとり焼き肉を堪能した後に、ドレス姿になって超高級リムジンで都内クルージングをしていますね。

今年3月から撮影をしているのですが、毎回「都内には、こんなおもしろい場所があるんだ!」と驚いていますね。気球、遊園地、動物園、立ち飲み、ラブホ……あらゆるスポットを巡って、まるで社会見学をしている気分。一生分の「遊び」をしている感覚です。

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︎第1話、超高級リムジンの車内で自らの誕生日をお気に入りのケーキで祝う恵/(C)「ソロ活女子のススメ」製作委員会

――主人公は、ひとりでいるのが好きだけど、決して孤独なキャラとしては描かれていませんね。

そうなんですよ。彼女は、それなりにコミュ力はあるし、会社では頼りにされて、居場所も人望もある。人と関わろうとしたら関われるのに、あえてひとりを選んでいるんですよね。こういうタイプの人って私もいまだに「よくわからないな」と手探りながら、とても楽しく演じています。だって人間って誰しも、どこか変なところがあるし、「この人はこういうひと」と一概には決められないですよね。少しぐらい謎な部分があるほうが、かえってリアルなのかも。

まさかの「ソロ活」全否定!?

――江口さんご自身もソロ活をしますか?

私もひとりで買い物したり、映画や喫茶店に行ったりしますが、この主人公ほどお金と時間を自分のために使うことはあまりないですね。多趣味でアクティブな役を演じていると、「自分ってホントに趣味のない“しょうもない”人間だな」と思いますね。私、特にこれといった趣味もないし、お酒も飲めないし、まったく面白くない人間なんですよ。

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撮影:岡本英理

――撮影とはいえ、ひとりでフレンチ食べたり、リムジンに乗ったり「ひとりでいる恥ずかしさ」は、感じますか?

「ソロ活」といっても現場では、すぐそばにはスタッフさんがいるから、私としては「みんなとやっている」という感覚ですね。でももし現実で、ひとりでドレスを着て、大勢の人に見られながらリムジンに乗り込むってかなり恥ずかしいと思いますよ。そしてこんなこと言ったらアレなんですけど、やっぱり「みんなと一緒のほうが楽しいな」と思ってしまう(笑)。

――まさかの「ソロ活」全否定!?

もしこれ、ダメだったらカットしてください(笑)。けっしてソロ活を否定するわけではないのですが、最近は「ソロ活」という言葉が独り歩きして、「ひとりでいることこそが、素晴らしいことだ!」と極端にもてはやされるのも「なんか違うなあ」って思うんです。

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︎第2話は「ソロ動物園&水族館」。隣にいる飼育員を演じたのはベンガル。この後も柄本明や高岡早紀など豪華キャストがカメオ出演予定/(C)「ソロ活女子のススメ」製作委員会

――「大人女子たるもの、ひとりを楽しめないといけない」と決めつけなくていい。

そう。ひとりで焼き肉を食べて恥ずかしく感じるのは悪いことじゃないし、逆に「あなた、ひとりでいられないの? それって恥ずかしいことだよ」と言うことも、どこか違和感がある。ひとりでどこかに行って楽しかったから、「今度、みんなと行こう」と思うのだって自然じゃないですか。

実際、東京のさまざまな場所で撮影をして「楽しかったね」「景色がキレイだったね」とスタッフさんと言い合えるのは、いいものだとしみじみ思うんですよ。ひとりで行くのも、誰かと行くのも、ときと場合によって自由に選べばいいんじゃないかなあと思います。

ひとりでいるのも悪くない。誰かといるのも素敵なこと

――いまや江口さんの姿を「テレビで見ない日はない」といっても過言ではありませんが、多忙なスケジュールの中で「ひとりになりたい!」と思うことはありますか?

休みの日にあまりに疲れていたら、「ちょっと今日は、ひとりで休みたいから」と誘いを断ることはありますね。

――充電する時間は、必要ですよね。

いや、充電というより、もはや死んでるような状態です(笑)。でも実は、ひとりになる時間って、結構あるんです。撮影をしていても、楽屋に行けばひとりになれるし、極論を言えば、大勢の人といても黙っていればひとりになれる。まぁ他人をシャットアウトしてるってことだから、印象は悪くなるかもしれませんが(笑)。そこまでしなくても、ちょっと外に出るとか、みんながいるところから少し離れたところに座るとか、それだけでも気持ちは変わりますからね。今のところ「ひとりになりたくてもなれない」というストレスは、ありません。

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撮影:岡本英理

――ひとりと言えば、2035年には日本の人口の半分が独身者になるそうです(※)。でも、女性はいまだに30を過ぎると、周囲から結婚の圧を感じる人は少なくありません。江口さんはそういった経験はありますか?

私は全然ないですね。私の周りの人や家族は、そういうことを言わないから気にしたことはないな。なにかを押し付けられた経験は、これまでまったくないですし、ありがたいと思っていますね。

ひとりでいるのも悪くない。誰かといるのも素敵なこと。どっちがいいとか、悪いとか決めつけないことで、より自由に生きられるのだと思いますね。

※国立社会保障・人口問題研究所が2012年に出した配偶関係別人口推計より。

江口のりこ プロフィール
1980年、兵庫県生まれ。99年に劇団東京乾電池の研究生、2000年に入団。映画『金融破滅日本 桃源郷の人々』でデビュー。04年『月とチェリー』で映画初出演。ドラマ『半沢直樹』『その女、ジルバ』『俺の家の話』など話題作にも多数出演。4月2日より放送中のテレビ東京ほか系列『ソロ活女子のススメ』が民放ドラマ初主出演となる

撮影協力:トゥールダルジャン東京(ホテルニューオータ二 ロビィ階)

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