「自分的にはバカ正直にぶつかっていきながら作った作品でした」多くの謎と、さわやかな感動を残した2021夏アニメ「Sonny Boy」放送終了記念、夏目真悟監督インタビュー!

「自分的にはバカ正直にぶつかっていきながら作った作品でした」多くの謎と、さわやかな感動を残した2021夏アニメ「Sonny Boy」放送終了記念、夏目真悟監督インタビュー!

  • アキバ総研
  • 更新日:2021/10/14
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「自分的にはバカ正直にぶつかっていきながら作った作品でした」多くの謎と、さわやかな感動を残した2021夏アニメ「Sonny Boy」放送終了記念、夏目真悟監督インタビュー!

2021年夏を駆け抜けたアニメ「Sonny Boy」は映像、音楽、ストーリー、すべてが刺激的で、昨今主流ともなっている“わかりやすさ”と真逆を行っていた作品であった。

SFアニメでよく出てくる量子力学や一般相対性理論も理解していないのに、そこから超弦理論までいってしまって、筆者としてはもうほとんどお手上げ状態だったのだが、それでも面白い。そんなひと筋縄ではいかないのが「Sonny Boy」だった。

ある日突然異次元に漂流してしまったクラスメイトの大半がその世界で生きていくことを選び、長良(ながら:CV.市川蒼)と瑞穂(CV.悠木碧)だけがもとの世界へ戻る決断を下し、実際に戻った。そんな最終話を見たあと、そのまま夏目監督を直撃! 数多くの謎や疑問に対し、ひとつひとつていねいに答えていただいた。

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「何だかよくわからないけど琴線に触れる」みたいに感じ取ってもらえたら

ーー最終話、本当に素晴らしかったです。ただ全部を理解できているかと言われると全然理解できていないのですが、監督的にこういう「わからないけど面白かった!」みたいな感想を持つ人がいることは、想定していたことなのでしょうか?

夏目 見る角度によっていろんな見え方をするアニメになればいいなとは思っていたんです。「Sonny Boy」って、ある見方をするとすごくシンプルな作品だと思うんです。それをひと言で言ってしまえば“長良の成長”なのですが、そこから2~3歩ずれるとすごくいびつな形をしていたりすると思うんですね。自分としてはなるべく整合性は取りつつ、ギリギリ崩壊せずにいびつな形を保てていたのかなと思っています。

ーー“長良の成長”は、ひとつの太い軸として見ていました。

夏目 なんとなく、わからないものはわからなくてもいいのかなとも思っているんです。それは作品の中でもこの世界でもそうであって、重力ひとつとっても、あることはわかっているけど、それがどう作用して、どういうふうになっているのかはわからないけど生きている。自分は、それを調べたり考察したり想像したりするのが好きだったりするんですけど、世の中にある役割的なものとして考えていただければいいのかなと思うんです。

“鳥”にしても“戦争”と呼ばれている何だかよくわからないものにしても、こだま(CV.竹達彩奈)の能力だって、ひと言で言ってしまうと「M理論」という統一場理論で、物理の11次元までつかさどれる能力だったりする。世の中にあるような存在が、作品の中でもなんとなく存在していて、でもそれってどこまで深く掘り下げてみても結局わからないものなので、それはもう“わからないものとしてある”っていうことなんです。

生きていくうえでの社会の不条理しかり、物理学の世界でも不条理は存在すると思うので、そういうものといろいろ重ね合わせながら作っていったという感じだったので、「よくわからない」というのは、確かにその通りだと思いつつ、何だかわからない中にも自分なりにいろんな情報や感情を詰め込んで作ったつもりなので、「何だかよくわからないけど琴線に触れる」みたいに感じ取ってもらえたらうれしいなと思いました。

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ーーまさに、そう受け取っていました。

夏目 でも、よく考えたら自分もそういう映画や小説が好きなんですよね。サリンジャーの小説も一読しただけだと、「何だ、この頭のおかしな少年は?」って思ったりするんだけど、時間を置いてもう一度読んでみると、琴線に触れていた部分が浮き彫りになってくるみたいな。そういうことは多々あると思うんです。

それが何かは自分的にある程度答えが出ていて、言葉にしづらいですけど心が動く瞬間だったり、裏表だったり、そういうアンビエントな部分がすごく気になるというか、好きだったんです。だからそこを包み隠さず入れていこうと思って作っていました。

で、こういうふうに考えているから、わけがわからないものができているんだと思うし、困りものだと思うんですけど、自分的にはバカ正直にぶつかっていきながら作った作品でした(笑)。

あと、ツイッターで感想もよく見ていたんですけど、たまにすごく心に刺さるようなコメントをしている人がいるんですよね。それはいいコメントも悪いコメントもなんですけど、「あ、伝わっていたな」というコメントがポツポツどころか結構あったので、うれしく思いました。自分が悩みながら描いていたところや、ここが面白いだろうと思ってやったところを指摘してくれる人がいるということは、すごくいいことだし、いい世の中だなと思いました。

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「Lightship」には寂しさもありつつ長良と瑞穂、2人の覚悟が入っていた

ーー全部はわからなくても心をつかんで離さない何かは確実にあったんです。毎話面白いと思いながら見ていたので。能力が合わさって漂流が起こり、能力を合わせて、もとの世界へ帰ろうとする人、はたまたその世界に留まろうとする人、時間が過ぎてしまって戻れない人がいる。そんなことを漠然と理解しながら、希(CV.大西沙織)がいることによって長良が成長していくところに感動していたので、やはり言葉にすると“面白い”になるんです。

夏目 これは偉そうなことを言うわけでは全然ないんですけど、わからないことを恥じる必要って別にないじゃないですか。「わからなかったです、でもここは面白かったです」ということでいいと思うんです。逆にそこから無理にわかろうとする、自分なりにパズルを合わせようとする楽しみ方をしてもいいと思うんですよ。

ーーみんなの能力のパズルを合わせられたら、もっと楽しくなるだろうなとわかっているのですが、作品の世界と違って時間だけがないという(笑)。ただ、最終話のあとにもう一度1話から見返したら絶対に違うものが見えると思っています。あとは「音楽がすごくいい!」という見方もありますよね?

夏目 そうなんです! 11話なんていきなり曲が流れるし、劇伴を使わないなんて言ったのに、最終話では急に3曲も歌を使っていたりするし。

ーーサントラも、ひとつのアルバム作品としてレベルが高かったです。

夏目 いいタイミングでいろいろなアーティストに曲を作っていただけて、僕も興奮しました。それに「アナログレコードを買いました」という人も結構いて。そういう人がアニメを見てくれているんでしょうね。レコードみたいな、一度廃れてしまったような技術に興味があるような人が。自分も今回アナログ盤が出るということでレコードプレーヤーを買い揃えたんですよ。

ーー音質はどうでした?

夏目 めちゃめちゃいいです!! で、今回やっていただいた各バンドのレコードも買って聴いているんです。それもなんかいいんですよね。

ーーレコードのよさに目覚めてしまったんですね(笑)。知らないバンドを知ることができたのは刺激的でした。

夏目 空中泥棒もそうでしたね。

スタッフ 余談ですが、落日飛車/Sunset Rollercoasterさんが台湾のグラミー賞と言われている金曲奨でバンド賞を受賞したり、いいニュースがいろいろ入ってきています。

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ーー落日飛車/Sunset Rollercoasterの「Let There Be Light Again」(6話挿入歌)も名曲でした。11話から歌モノが増えましたが、歌詞も明確に要望を出して書いてもらったのでしょうか?

夏目 打ち合わせはしたのですが、すごくアバウトでした(笑)。ここはこういうシーンで、キャラクターはこういう感情ですと説明し、そこからシナリオを読んでいただいて作ってもらったのですが、上がってきた曲はすべてバッチリだったので、自分からは何も言わずにそのまま使わせてもらいました。前回もお話しましたが、打ち合わせをしても脱線してしまって、うまく打ち合わせができなかったなぁと思っても、ど真ん中の曲がくるので、やはりアーティストさんは感受性が強いのだろうなと思いました。本当に素晴らしかったです。

ーーたとえば、11話で希が死んでしまったあと、お葬式をしている長良と瑞穂のバックで流れていたザ・なつやすみバンドの「Lightship」などは、ものすごくシーンに合った絶妙な曲だったと思うのですが、具体的にどういった話をされたのですか?

夏目 2人の中学生なりの友達の見送り方というか。でも2人はもとの世界に帰るんだという強い意志がある。そういう話を打ち合わせでしたんです。そのあとにラフが届いたときは歌のみだったんですが、後日バンドの演奏が入ったものに鼓笛隊のようなドラムロールが入っていて、まさに2人のこれから帰るんだ!という出発の曲になっていたんです。寂しさもありつつ、2人の覚悟が入っていたのですごく感動しました。お葬式って、ともすれば寂しいメロウな曲になってしまうこともあるんですけど、中学生の2人が悲しいけど前に進まなければっていうのを「Lightship」という曲で表してくれていたし、歌詞も本当にちょうどよくて素晴らしかったです。

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少し哀愁が欲しいと思ってしまい「少年少女」を弾き語りアレンジにしてもらいました

ーーこれは聞きたかったことですが、10話で希が能力異物になってしまったのは朝風(CV.小林千晃)のせいだったと思いますが、なぜ朝風はそうしてしまったのですか? 骨折ちゃん(CV.尾崎由香)の手紙からも少し読み取れはするのですが。

夏目 そうですね……どういう気持ちだったんでしょう。簡単に言ってしまえば魔が差した、つかみそこねた……。野球のエラーみたいなものだと思うんです。助けていた可能性もあるし、ちょっと何かが噛み合わなかっただけだった。人生においても多々あるじゃないですか、「なぜあのときああしていなかったのか」ということが。後悔ではないのだけど、起こってしまったことだからもう戻れない。たぶん朝風的には一生後悔することだと思うんです。だからこそなぜだかはわからない。でもそれによって変わっていくこともあると考えていました。

ーーあの世界で、朝風は死をもたらすことができる存在なのですか?

夏目 そういうわけではなく、あの世界では時間が死をつかさどっている気がします。体は静止していて老いないけど、精神は老いていくというか。

ーーそれは11話でラジダニが語っていたことでもありますね。

夏目 考え方でいうと、なんとなくカート・ヴォネガットの「スローターハウス5」や「タイタンの妖女」といった、自分が好きな作品に通じる感じがするんです。あとはSF小説の「幼年期の終り」(アーサー・C・クラーク著)とかもそうですね。それらは高次元から見た人間をよくとらえているんです。四次元から三次元を見ると、点の情報しかなくて、時間軸がすべて潰されているという考え方があって、なんとなくそういうイメージなんです。始まりも終わりもないけど、確かに生きていた瞬間は織り込まれている。でもそれは一瞬で、遠くから見たら光にしか見れないものに閉じ込められている。それが能力遺物になったりするという考え方なんです。

でも三次元から見たら、それはほぼ死に等しい。話すこともできないし、存在したということでしかない。三次元での切り取り方の切なさですよね。

「Sonny Boy」ってもともと「LIGHTYEAR」というタイトルだったんです。光年(非常に長い時間)という意味で、発してしまった以上、そういう切なさが盛り込まれている状態なんです。その死の解説を11話でラジダニがしているんです。死にはいろんな形があって、人間で言うと“意志の終わり”“成長の終わり”が死に等しいという定義付けをしている感じですね。ただ、このように自分でもうまく説明できていないんですけど(笑)。

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ーーラジダニの言っていたことも、なんとなくわかる気がします。それと希についてですが、もとの世界で自分が死んでしまっているのに、それでも戻りたいと思った。それは6話の「結果が決まっていようが僕は逃げない」という長良の言葉の影響もあるかもしれないですけど、それでもこの判断をできる強さというか。そういうところが長良を成長させたのかなと思いました。

夏目 どうなっても受け入れるという希なりの覚悟なんでしょうね。それは自殺願望でもなんでもなくて、希も死ぬために帰るわけではなく、少しでも可能性があるのであれば帰るということなんです。

長良が観測者であるということは、これまで可能性のハコを開けて廻っていただけだったんです。最終話で、瑞穂が光を閉じるんですけど、あれは長良の力ではなく瑞穂の力で帰るということなんですね。“重ね合わせ”の状態にもう一度戻すようなイメージで考えていました。

帰るということはもう一度ハコを閉める行為だから、希的にはどちらの可能性もまだ残っている。死んでいないかもしれないし死んでいるかもしれない。それでもそれを受け入れて帰る覚悟が希にはあった、というふうに長良は受け取ったんだと思うんです。

ーー瑞穂の能力って、静止能力でしたよね?

夏目 静止にまつわる何かですね。その力でもう一度重ね合わせることによって、観測をする前の状態に戻すというイメージです。

ーーだけど長良は、狙って希が生きている世界に戻りたかったわけですよね?

夏目 そうですね。11話で、長良がラジダニに「ロビンソン計画に付け足したい項目がある」と言っていたのが方角だったんです。希のコンパスが指している方角を目指そうという。本来(もとの世界に)帰るのは簡単で、ハコを閉じれば帰れるんだけど、長良は希が見ていた光を目指すということで最後に方向を変えた。12話でコンパスを持ちながら走っているのは希の意志で、常に同じ方向を見ている光を目指して走っていた、ということなんです。

ーー長良はそこを目指していたし、それが希が生きている方角だった?

夏目 若干ズルみたいな感じはするけど、そうですね。

ーーラジダニもそれはわかっていましたよね。

夏目 そうですね。それを瑞穂はちょっと面白くないんですよ。自分はすべてを失うのにって。だから最後にもとの世界に戻ったときに知らないふりをしたんです(笑)。

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ーーあれはそういう理由だったんですね! ちょっとした意地悪だったと。確かに猫ともお別れをしたわけですし……。

夏目 それでイライラしていたというのもありつつ。瑞穂は長良に付き合ってあげたので、瑞穂の成長は母性を伴っていたというふうに考えています。だからおそらく帰りたかった理由も、子供を作りたいとかそういう理由だったりするのかなと思っています。

ーーちなみに帰るときにロケットを作っていたのはなぜですか? 作画も大変だと思うのですが。

夏目 そこは作画さんががんばってくれました(笑)。あれはラジダニらしいチョイスなのかなって。アポロ11号で、“猫のコピーは確率まで再現する”というのをやってみたくなり、なおかつ人類の挑戦とも重ね合わせてみた。やっぱり男子たるもの、ロケットシーンを一度はやりたい! そう思って入れさせてもらいました(笑)。11話の演出の大野仁愛くんは、もともと飛行機が好きな人で、ロケットのところもアポロ系の資料を調べまくって、正確にいろんなパーツや色を決め、タイミングも考えてくれたんです。基地作りから始めているから調べるのも大変だったらしいですけど(笑)。ただ、あの目的を忘れている感がいいですよね。ロマンがあります。

ーー確かにロマンはありました(笑)。そしてもとの世界で希が生きていたわけですけど、長良のことは覚えていないというのは、わかりきっていたことですが切なかったです。ただ、最後の長良の表情が笑顔だったのがすごくよくて、ハッピーエンドだと思いました。

夏目 水たまりを踏んでも気にしないで帰るというのは、前向きですよね。

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ーーラブコメ的なハッピーエンドではないけど、長良の成長という意味で、見終わったあとにスッキリしたんです。長良的には希が生きているだけでうれしいわけですから、その隣に誰がいようとあまり重要ではないのかなと。

夏目 そうですし、まだまだ人生は長いですから、何が起こるかはわからない。朝風とか、あれ絶対に別れますから(笑)。高校生で付き合ったって続かないですし。でもそれが寂しいと思う人もいれば、前向きさを感じてくれる人もいて、それぞれの価値観で変わってくるんだと思います。自分的にはすごくハッピーエンドだと思っていたんですけど、音響監督のはたしょう二さんには「悲しすぎません?」と言われました。

ーーいつか長良から「友だちになろう」と言ってくれると思っています。個人的には現実世界でも向こうの世界でも希が死んでしまったことが衝撃だったので、生きているだけでただただうれしかったです。

夏目 しかもちょっとかわいくなっていましたから。高校生になり、少女から女性っぽくなっていましたよね。

ーー作画もどんどん素晴しくなっていった気がしていて、第11話のラジダニの笑顔も、いい表情だなぁと思っていました。

夏目 「おもひでぽろぽろ」みたいになっていましたよね(笑)。最初は長良もそうなっていたんですけど、さすがにそれはやめてもらって、長良はもう少し影を落としてもらいました。

ーーその名残はありましたけどね。

夏目 11話は久貝典史くんがコンテをやって作画監督もしていたから、ラジダニがかなりカッコよくなって帰ってきたという感じで、評判がよかったです。

ーー2000年経っていましたからね。瑞穂も、ラジダニを見て頬を赤らめるシーンがありました。

夏目 気になっていたんでしょうね。これは欠番になってしまったんですが、12話で希が喫茶店で女子会をしているあたりに、キャップやポニー、ラジダニなど、高校生になったそれぞれのキャラクターの点描を入れていたんです。その欠番コンテはBlu−rayに入る予定なので、楽しみにしていてください。

ーーBlu-ray BOXには、いろいろな特典が入るのですね。

夏目 特典、多いです。ブックレットに各話の解説や、キャラクターや世界観についてのロングインタビューもあります。各話の解説では、たとえば第9話のうずくまっている希を長良が迎えに行くんですが、あそこは長良的には告白のつもりで、がんばってあのくらいしか言えなかったんです。そういうところも少し説明をしようかなという気持ちもあったので……。あとは峯田さんの弾き語り収録のメイキングも入っています!

ーー最後は絶対に「少年少女」が来ると思って、イントロが流れる準備までしていたのに、まさかの弾き語りの「少年少女」で、衝撃でした。

夏目 そうですよね……(笑)。中盤以降に差しかかったあたりで、弾き語りをやりたいとお願いしたんです。ああいう終わり方で、確かに「少年少女」はピッタリではあるんですけど、中学生から高校生になって、少し哀愁が欲しいと思ってしまい、アコースティックギター1本で峯田さんにアレンジし直してもらったら、より長良の心情や置かれている状況を伝えられるのではないかなというのがあってお願いしたんですけど、ほとんどは僕が生で聴きたかったからという(笑)。

でも感動しました。本当にすごかったんですよ。緊張感もあって、映像を流しながら長良のセリフ終わりでバンと歌い出して、シビれましたね。監督をやっていてよかったと思いました。一生の思い出です。

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(取材・文/塚越淳一)
Ⓒ Sonny Boy committee

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