
"北海道北斗市が来春導入するジェンダーレス制服。左からスカート、スラックスの男性型、女性型の各タイプ=2023年11月20日、北斗市役所、野田一郎撮影"
北海道北斗市は、市立中学校全5校共通で、来春の新1年生からブレザータイプの「ジェンダーレス制服(標準服)」を採用することを決めた。性別に関係なく、スラックスかスカートを自由に選べる。購入費は市が全額補助する方針だ。市教育委員会によると、道内の自治体で性の多様性にも配慮した共通の制服を導入するのは珍しいという。
スカートタイプ=2023年11月20日、北海道北斗市役所、野田一郎撮影
上着はジャケットで、ボトムスはスカートとスラックス。ジャケットとスラックスは一般的な男子と女子の体形に合わせた2タイプがあり、これらを自由に組み合わせられる。
ネクタイかリボンを含めた購入費3万4100円を補助する。ワイシャツや夏用のスラックスやスカートは対象外。学校ごとにエンブレムやネクタイの色やデザインを分ける。
これまでは学校ごとに制服を決め、男子は詰め襟、女子はセーラー服だった。価格は4万~5万円程度で、生徒数が多い学校の方が安かった。共通化で価格を抑え、購入費を全額補助することで子育て世帯を支援する狙いだ。
新1年生は5校で約390人で、費用は約1330万円を見込む。市は28日の臨時市議会に補正予算案を提出する。(野田一郎)