【マンガ】「学校での性暴力」の現実が!保健室から見えてきた恐怖

【マンガ】「学校での性暴力」の現実が!保健室から見えてきた恐怖

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2020/11/20
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マンガ/さいきまこ 文/FRaU編集部

13歳未満の子どもの性被害は年間1000件超

警察庁によると、13歳未満の子どもが性被害にあった認知件数は、年間1000件を上回ります。「学校での性暴力なんてあるはずない」と思うでしょうか。しかし、学校の教員による生徒への性暴力も後を絶ちません。文部科学省が発表した「わいせつ行為等に係る懲戒処分等の状況」によれば、平成30年度にわいせつで懲戒免職処分を受けた教員の数は282名。前年より増加をしており、そのうち44%が自分の学校の子どもたちに対するわいせつ行為で処分されているのです。しかし問題が明らかになり、処分されているのは氷山の一角とも言われています。

そんな現実を取材し、マンガにしたのがさいきまこさん。さいきさんは、生活保護の背景を浮かび上がらせた漫画『陽のあたる家』で2013年に貧困ジャーナリズム賞も受賞しています。現在「ハツキス」に掲載中で、20日に3巻が配信された漫画が『言えないことをしたのは誰?』。1年半の取材を重ね、「現実を伝えなければならない」とスクールハラスメントについて描いたものです。

主人公は中学の養護教諭・神尾莉生。教師からの暴言や親との関係に傷つく生徒たちをなんとか救いたいと日々真剣に取り組む20代の女性です。保健室によく来る生徒の小松川紗月の様子がおかしいことに気づき、校内を調べ始めます。同時に、現在25歳の円城遥という女性が、気になる電話もかけてきて、過去の問題も含め、学校で起きている驚くべき実態が明らかになっていくのです。

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(C)さいきまこ/講談社『言えないことをしたのは誰?』1巻

保健室の話を描こうと1年半取材

さいきさんは本作を生み出したきっかけをこう語ります。

「そもそもこの作品を書こうと思ったのは、取材先で知り合い、以降親しくさせていただいている秋山千佳さんからお聞きした話がきっかけです。秋山さんには『ルポ保健室』という著書がありますが、保健室は学校の中で唯一『評価を下されない場』として学生たちが駆け込み寺のように使うことを聞いたのです。取材をしていくと、家庭の貧困問題、親の虐待などを保健室でなら語ることができる、唯一の拠り所にしている生徒が多いこともよくわかりました」

秋山さんが著書を読んだ養護教諭たちから「こういうことを漫画にしてください」と言われたことを聞いたさいきさんは、保健室での話を漫画にしていこうと決めました。そうして取材を進めると、驚くほど性暴力にさらされている生徒たちが多いことがわかったのです。

「親、先生、同級生や先輩などから、多くの女性が性被害を経験し、心身に重い傷を負い、その影響を後々まで抱えていました。学校という特別な場での性被害は甚大な影響をもたらします。ある20代の女性は、中学生のときに教師から繰り返し性暴力を受けました。以降男の人の声を聞くだけでも怖くなり、働けなくなってしまいました。大学を出て、普通に生活していたはずだったのに、10年以上経ってPTSDが出てきた女性もいます。性被害がいかにその後の人生を狂わせるものか、それを伝えなければと思いました。中でも、複数の要因が絡まっているがゆえに、被害の発覚が遅れてしまう学校での性暴力を描くことにしたのです」

3巻配信を記念し、1巻の3日連続試し読み連載が実現。さいきさんがフィクションの中に描いた現実を、ぜひ見てみてください。

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