武装勢力に誘拐された若き写真家が体験した実話 「ある人質 生還までの398日」を採点!

武装勢力に誘拐された若き写真家が体験した実話 「ある人質 生還までの398日」を採点!

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/02/23

〈あらすじ〉

2012年、デンマーク。24歳のダニエル(エスベン・スメド)は、怪我で体操選手の道を断念し、ずっと夢だった写真家に転身する。翌年、“戦争の中の日常”を撮影するために、内戦中のシリアの非戦闘地域を訪れた。だが現地の情勢が変わり、ダニエルはその地域を掌握した新興の武装勢力に誘拐されてしまう。家族はテロリストが要求する70万ドルを工面できず、人質救出の専門家を介して金額交渉を試みると、テロリストは激怒して金額を200万ユーロに引き上げる。そして、ダニエルへの拷問も過酷さを増していき……。

〈解説〉

誘拐から398日後にIS(イスラム国)から解放された若き写真家が体験した地獄の日々と、身代金集めに奔走した家族の姿を、実話をもとに描く。監督は『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のニールス・アルデン・オプレヴ。138分。

中野翠(コラムニスト)

★★★☆☆駆け出しカメラマン、脇が甘すぎると思わずにはいられず。拷問や独房生活での人格崩壊の様子、もっと描写が欲しい。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★☆☆現実の事件の記憶がいまもおぞましく、正視するのが困難だが、俳優の健闘で眼を離せない。原理主義への嫌悪がつのる。

斎藤綾子(作家)

★★★★☆虐待の体験があるなら絶対に勧めない。だが過去も未来も考えずに、今だけを生きるダニエルに不思議な力をもらった。

森直人(映画評論家)

★★★★☆凄惨な痛みを体感させつつ、情緒や刺激の抑制がスリラー的消費を拒否する。固有の政治状況を手放さぬ鋭い問題提起。

洞口依子(女優)

★★★★☆まるでドキュメントな緊張感。囚われた主人公と家族を通じて今観る重要性がじわじわ伝わる。皆同じ月を見ているのに。

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『ある人質 生還までの398日』(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)
2月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー
https://398-movie.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年2月25日号)

「週刊文春」編集部

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