◇セ・リーグ 阪神2―1巨人(2023年5月26日 甲子園)

<神・巨>ナインを迎える湯浅(右から2人目)(撮影・平嶋 理子)
右前腕部の張りで離脱していた阪神・湯浅が昇格即登板を果たし、1回無失点で貫禄を示した。1点優勢の8回に2番手で登板。当初はこの日の2軍戦で最終チェックし、交流戦で合流するプランだったが、岡田監督が「それやったら1軍で投げさせたらいいやんか。楽な場面で」と“前倒し”での昇格を決断。ただ、巡ってきたのは失敗の許されない厳しい場面だった。
2死から四球と安打で一、二塁とされ迎えたのは岡本。バトンを託された桐敷は同学年でプロ初勝利がかかっていた。「桐(桐敷)が初勝利かかってたし、めっちゃ良いピッチングしてたので絶対に3人で抑えようと。変に力んじゃってランナー出してヒヤヒヤでした。心の中で叫んでました。キリごめん、と」。追い詰められながらも、最後はこの日最速となる151キロの直球で詰まらせて中飛に仕留め、仲間のプロ初勝利もアシストした。
「ゼロでいけたってことは大きいですし。これからチームの力になりたいし、ブルペンに支えてもらってた分、頑張りたいと思います」。貯金15と首位を快走する虎に“鬼に金棒”となる若き豪腕が帰ってきた。