MRを活用した手術室看護師のトレーニングツール誕生、熟練看護師の目線の動きを再現

MRを活用した手術室看護師のトレーニングツール誕生、熟練看護師の目線の動きを再現

  • VR Inside
  • 更新日:2022/11/25

日本メドトロニック株式会社、株式会社日立ソリューションズ、株式会社日立ソリューションズ・クリエイトは、Mixed Reality(MR)技術を活用し、手術室看護師の術者を介助する業務の習得を支援するトレーニングツール「HoloMe(ホロミー)」を開発し、2022年11月22日より提供を開始することを発表しました。

「HoloMe」とは?

「HoloMe」は、マイクロソフト社のMRデバイス「HoloLens 2」を利用し、熟練看護師の目線の動きを現実空間上に表示し録画することで、その録画データを視聴することで手術室における業務を学習できるトレーニングツールです。

これから業務を習得しようとする看護師は、医療機器の複雑な組み立て方法や操作、手術の手順に合わせた的確な器材等の準備や適切な手渡しと受け取りなどの方法を、熟練看護師の映像と比較することで効率的に学ぶことができます。

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▲視覚を追跡するアイトラッキングの機能を設定している様子

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▲熟練看護師の目線が、緑のマークとして投影されている様子

「HoloMe」の3つの特長

本トレーニングツールには主に次の3つの特長があります。

・熟練看護師の目線の動きを可視化、教育教材として活用できる

・学習者の目線を録画し、継続的な改善ができる

・学習者の好きな時に練習が可能、時間の有効活用ができる

教育教材として活用できる

医療機器の組み立てや操作するの際の熟練看護師の目線の動きを「HoloMe」で録画し、教育教材として活用することができます。

経験豊富な熟練看護師の動きをデータ化することで、医療機器の組み立てや操作を学ぶだけでなく、手術進行に合わせた的確で効率的な器材等の準備や受け渡しスキルを学べる教材を作成することが可能です。

学習中の目線を録画できる

熟練看護師の動きより作成した教材(動画)による体験することや、同じ医療機器の組み立てや操作、器械出しの手順を学習者も録画して、熟練看護師の動画と比較再生することで気付きが得られ、器械出しスキルの改善を図ることが可能です。

時間の有効活用ができる

実際に医療機器を使用しながら、3Dナビゲーションによって、医療機器の組み立てや操作方法を具体的に学ぶことができます。

また、ハンズフリーで操作できるよう目線に合わせてテキストをスクロールするなどの工夫がされています。

さらに、学習者のスケジュールに合わせて一人で学習することが可能なため、時間の有効活用ができます。

開発者の声

メドトロニック社トレーニング&エデュケーションディレクター 浦田美智雄氏のコメント

「HoloMe」はメドトロニック従業員のアイデアから生まれたトレーニング教材です。

医療現場から実際に課題として声があがっていた「医療従事者の人材不足」や「長時間労働」といった医療現場における人的リソースの問題を解決したいという思いから今回のアイデアが誕生しました。

医療業界において医師向けのトレーニングは比較的充実していますが、看護師向けのトレーニング教材は潤沢ではなく、また病院の人的リソースの問題で看護師の製品取り扱いに関するトレーニングが十分に実施できていない施設もあります。

今回メドトロニックが看護師向けのトレーニング教材を提供することは、自社製品を安全かつ適正に使用していただくことに繋がるだけでなく、医療現場の人的リソースの課題解決にも繋がるのではと考えています。

人々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばすという会社のミッションのもと、医療現場のニーズにあった質の高いトレーニングを提供することで医療へのさらなる貢献をめざしてまいります。

引用元:プレスリリース

開発の背景と今後の展開

背景について

少子高齢化が進む日本の地域医療の現場では、医師や看護師の労働量の増加や患者一人にかけられるリソース不足などが課題になっています。

また、医療機器や技術の高度化が進んでおり、多忙な日常業務の合間に新しい医療機器の使用方法などの習得を効率的に行いたいというニーズが高まっています。

特に手術に使用される医療機器にはさまざまな構成部品があり、かつ使用方法が特殊です。

手術室で器材の準備や医師に器材を渡す等の「器械出し」業務を行う看護師は的確かつ素早い組み立てと操作が求められるため、医療機器の使用方法を熟知し、器械を差し出すタイミングも的確に行う必要があります。

この「器械出し」業務の習得状況は熟練者と非熟練者では、大きな差があり、熟練者は手術中、先の手順を見越して目配りしています。

しかし、手術に立ち会ったとしえもこの目線を追うことは難しく、熟練者が業務外の時間などに、非熟練者にきめ細やかに指導する必要があり、指導する側も学習する側も負担が大きくなっています。

さらに、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、十分な臨床実習の機会を確保するのが難しくなっている現状があります。

このような状況から、メドトロニック社は、日立ソリューションズ社、日立ソリューションズ・クリエイト社と協業し、課題の解決及び顧客満足度向上と地域医療への貢献も視野に入れて、医療機器の使用方法とタイミングを熟知した看護師の目線の動きをMR技術を活用して空間上に可視化することで、医療機器をより適切かつ安全に使用するためのトレーニングツールを開発するにいたりました。

今後の展開について

今後、この3社ではマイクロソフト社の「Dynamics 365 Guides」、「Dynamics 365 Remote Assist」などのアプリケーションをベースに、医療機器マニュアルの3D化や、遠隔支援の仕組みを開発する予定となっています。

まとめ

心臓ペースメーカや手術支援ロボット等を提供しているメドトロニック社は、日立ソリューションズ社、日立ソリューションズ・クリエイト社と協働でMRを活用した手術室看護師のトレーニングツールを開発しました。

熟練看護師の目線の動きを再現し、手術中の器械出し方法の習得と業務効率の向上を支援するツールとなっています。

ソース:プレスリリース[PR TIMES]

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