横浜ゴム、2023年度に過去最高の売上収益7000億円を目指す 新中期経営計画

横浜ゴム、2023年度に過去最高の売上収益7000億円を目指す 新中期経営計画

  • レスポンス
  • 更新日:2021/02/22
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ヨコハマ・トランスフォーメーション 2023

横浜ゴムは、2018年度から取り組んできた中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」の終了を受け、2021年度から2023年度までの新中期経営計画「ヨコハマ・トランスフォーメーション 2023(YX2023)」を発表した。

CASE、MaaS、DX(デジタルトランスフォーメーション)など、自動車業界が大変革の時代を迎える中、横浜ゴムは「YX2023」の下、既存事業における強みの「深化」と、大変革時代のニーズに応える新しい価値の「探索」を同時に推進し、次世代の成長に向けた「変革」を図る。これにより、2023年度には過去最高の売上収益7000億円、事業利益700億円の達成を目指す。さらに2025年度には2006年度から2017年度の中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」で掲げた売上収益7700億円、事業利益800億円を達成し、過去100年の集大成とする。

◆コロナ禍で売上・利益目標未達も財務体質は改善 GD2020総括

タイヤ事業では、タイヤ消費財にて「プレミアムタイヤ市場における存在感の更なる向上」、タイヤ生産財にて「OHT(オフハイウェイタイヤ)を成長ドライバーとして次の100年の収益の柱へ」、MB事業では「得意分野への資源集中」を掲げ、商品力とブランド力の強化、商品ラインアップの充実や生産・販売体制の拡充など、各事業の強みを再定義した成長戦略に取り組んだ。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う経済減速により売上収益、事業利益は目標を達成できなかったが、財務体質は確実に改善。2016年度のATG買収時に3359億円だった有利子負債を2020年度には2078億円と大幅に削減した結果、D/Eレシオは目標の0.6倍を上回る0.5倍となった。また、営業キャッシュフローは目標の3年間累計2000億円を上回る2365億円、配当性向は目標の30%以上を維持し、当初の財務目標を達成した。

◆YX2023、乗用車用タイヤではADVAN、GEOLANDAR、ウィンタータイヤの販売伸長を計画

現在のタイヤ市場は乗用車用などの「タイヤ消費財」とTBR(トラック・バス用タイヤ)、農業機械用などの「タイヤ生産財」に大別され、市場規模はほぼ同等と見込んでいる。しかし、今後CASEやMaaSなどの普及により個人消費の車が減少し、人や物の移動を支えるインフラ車両が増えることでタイヤ消費財が「生産財化」していくと予想している。こうした考えの下、YX2023において、タイヤ消費財事業では高付加価値商品の販売拡大に向けた取り組みの「深化」を図る。

高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN(アドバン)」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」の販売比率の最大化がテーマ。ADVANと GEOLANDARの新車装着の拡大、補修市場でのリターン販売強化とウィンタータイヤを含む商品のサイズラインアップ拡充、各地域の市場動向に沿った商品の販売を強化する「商品・地域事業戦略」に取り組む。これにより2023年度には2019年度比でADVANは150%、GEOLANDARは115%、ウィンタータイヤは120%の販売伸長を計画し、3ブランド合計の販売比率を現在の40%から50%に引き上げる。

◆トラック・バス用タイヤ、低コスト化やサービス強化を推進

タイヤ生産財事業では4つのテーマ、「コスト」「サービス」「DX」「商品ラインアップ」に沿った市場変化の取り込みを「探索」する。

コストについては、インドの乗用車用タイヤ工場を「横浜ゴムグループで最も安くタイヤを作る工場」と位置づけ、低コストモデルの確立を目指すほか、タイのTBR工場でも低コストモデルでの増産を検討していく。

サービスについては、車両保有の法人化の進展を見越し、タイヤ単体だけではなくサービスのセット提供を推進するため、全国の販売・物流ネットワークを活用しサービスカーの導入を拡大することによりサービス体制の強化を進める。

DXについては、先進タイヤセンサー開発を加速化し、機能の追加に従い段階的にサービスや顧客を拡大していくことで、新たな付加価値サービスを創出していく。

商品ラインアップについては、運輸・物流業界では車両の電動化・無人運転に伴い、運行距離や使用状況に応じて多様な品種のタイヤが求められることが予想される。この物流の変革に向け、同社の強みである幅広い商品ラインアップをさらに拡充し、市場での優位性を確立する。

◆OHT事業では積極的な増産投資

OHT事業では2021年度から開始した横浜ゴム、ATG、愛知タイヤ工業の事業統合により、成長をさらに加速化。そしてマルチブランドによる市場展開と顧客対応力を強みに事業の強化を進める。また積極的な増産投資を行い、2025年度には売上収益1400億円、全社利益の3割を占める事業に育てる。

TBR事業については、引き続き米国ミシシッピ工場の安定供給の確保に努めるとともに、旺盛な需要に応えるために増産投資を計画し、2025年度には1000億円までの売上拡大を目指す。

◆MB事業、ホース配管事業と工業資材事業にリソース集中

MB事業では「成長性・安定性の高いポートフォリオへの変革」をテーマに掲げ、強みであるホース配管事業と工業資材事業にリソースを集中してMB事業の成長を牽引し、安定収益を確保できる体制を構築。一方、ハマタイト事業は、得意分野への集中による事業体質の改善を、航空部品事業は構造改革を断行し、時代に見合った事業展開を目指す。

◆組織強化で環境変化に迅速に対応

人事戦略では人事制度の変革による経営・管理職層のレベル強化や環境変化に迅速に対応できる強い組織作り、従業員の働き方改革などを推進する。ESG経営はCSRスローガン「未来への思いやり」の下、今後も環境に配慮した製品の提供に努めるとともに、カーボンニュートラルを達成する取り組みや地域社会に根差した支援活動を推進。また、コーポレートガバナンスのさらなる強化と安心・安全で働きやすい職場作りを目指す。

纐纈敏也@DAYS

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