記憶紡ぐ糸の空間芸術 別府市で塩田千春さんの個展始まる

記憶紡ぐ糸の空間芸術 別府市で塩田千春さんの個展始まる

  • 大分合同新聞
  • 更新日:2022/08/06
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赤いロープと中華料理店で使われていた食器などが並び、かつての記憶を呼び覚ますような作品になっている=別府市元町の新中華園ビル

【別府】国際的に活躍する現代美術家、塩田千春さん(大阪府出身、ベルリン在住)の個展「巡る記憶」が5日、別府市中心市街地で始まった。混浴温泉世界実行委員会(同市)などが「東アジア文化都市2022大分県」コア事業の一つとして開催。別府の大地に宿る生命力を、ダイナミックで繊細なインスタレーション(空間芸術)で表現している。10月16日まで。入場は無料。

式典が会場の一つ「新中華園ビル」(元町)前であった。同実行委員会の山出淳也総合プロデューサーが「世界中で多くの展覧会に招かれる人気の高いアーティスト。お招きできたことをうれしく思う」とあいさつ。塩田さん、松崎智一副市長らがテープカットをして開幕を祝った。

主会場は2カ所。昭和初期に建てられた小麦粉や砂糖を扱う元卸問屋「BEP.Lab」(北浜、草本ビル2、3階)には「循環」をテーマにした作品を展示。室内に縦横無尽に編み込まれた白い毛糸とそこから滴る水によって構成されている。

2016年まで中華料理店だった「新中華園ビル」には、天井からつるされた赤いロープ、今は使用されていない円卓などが配置され、かつての記憶を呼び起こすような作品になっている。

塩田さんは「温泉が至る所にある別府は人と人との関係が近い場所。以前訪れたことがあり、いつか別府で作品を作りたいと思っていた。コロナ禍で生きづらさを感じている人もいる。作品を通して人と人との関係を取り戻すような機会にしたい」と話している。

<メモ>

開館は午前11時~午後6時。火、水曜日は休み。サテライト会場(中央町のプラットフォーム05)では塩田さんが過去に参加した展覧会の制作風景を収めた映像や図録が鑑賞できる。問い合わせはNPO法人ベップ・プロジェクト内の事務局(0977・22・3560)。

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