「お世話になります」は絶対に言ってはいけない...リクルート全国1位の営業が説く「電話で使える鉄板トーク」

「お世話になります」は絶対に言ってはいけない...リクルート全国1位の営業が説く「電話で使える鉄板トーク」

  • PRESIDENT Online
  • 更新日:2023/09/19

売れる営業はどこが違うのか。元リクルート全国トップ営業の渡瀬謙さんは「営業の電話をかけるときは『お世話になります』『お忙しいところすみません』を絶対に使ってはいけない。なぜなら、テレアポのキモは、お願いより『リサーチ』にあるからだ」という――。

※本稿は、渡瀬謙『静かな営業』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

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写真=時事通信フォト

自己紹介を変えるだけで仕事が入ってくる

このコラムでは、具体的な営業テクニックについてご紹介していきたいと思います。まずは「自己紹介」です。

あなたは自己紹介が得意ですか? というよりも好きですか?

私はずっと大嫌いでした。学校に行っていたときも、クラス替えのたびに自己紹介タイムがありましたが、嫌いというより恐怖でした。

自分の順番が来る前に何を言うかを考えなければなりませんから、そもそも人の話なんて聞いている余裕はありません。そして実際に自分の順番になると、頭が真っ白になって自分の名前を言うので精いっぱい。汗だくになって着席する。毎年、同じことを繰り返していたものです。

いま思えば、自己紹介は毎年あるのですから、何を言うかをあらかじめ考えておけばよかっただけの話です。

そしてまさに、「準備しておく」ことで大きな効果が得られるのが、営業における自己紹介なのです。実際、自己紹介を変えるだけで仕事がバンバン入ってくるというのは、本当にある話なのです。

初対面の際、「社名と名前」だけで商品は売れない

初対面の相手と接する際、あなたはまず、何を言うでしょうか。

多くの人は、まず社名と名前を言うと思います。そのまま「お時間いただきありがとうございます」などと言って、いきなり商談に入る人がほとんどではないでしょうか。

でも、社名や名前を言うだけで、あなたの商品は売れますか? まず売れませんよね。興味すら持たれないと思います。

ということは、その情報は営業的には価値が低いということです。

かといって、いきなり趣味の話とかをしても、相手はいぶかしがるだけでしょう。そもそも、「静かな人」「控えめな人」にとって、趣味の話をスラスラと話すなんてできっこありません。

だからこそ、事前に準備して、短い言葉で最も営業的な価値の高い自己紹介をすべきなのです。

こうすることで、自己紹介は苦手なものから、強力な営業活動に変わります。

少ない言葉で最大の効果を出す方法

売れる自己紹介のポイントはたった二つです。

それは「誰に」「何を」を伝えることです。

例えばあなたが、仕事紹介のビジネスをしているとしましょう。

そこで初対面の人に「仕事紹介業をやっている○○社の××です」と自己紹介したとしても、相手としては「ふーん」で終わることでしょう。

しかし、例えば、

「子育て中のお母さんに自宅で気軽にできる仕事を紹介しています」

なら、どうでしょうか。

自分が子育て中の人はもちろん、自分の会社にそういう社員がいる管理職も「もう少し詳しく話を聞かせて」となるのではないでしょうか。

どんな商品やサービスでも、ターゲットに対してなんらかの価値を提供しています。その価値に対してお客さまはお金を払うというのが経済の仕組みです。

それを「誰に」「何を」というかたちで、自己紹介として提案すべきなのです。

異業種交流会で手当たり次第に名刺交換する愚

私は異業種交流会が苦手ですが、人脈を広げるためにどうしても参加しなくてはならないとしたら、自己紹介を徹底的に磨き上げます。

こうした異業種交流会において、ほとんどの人は手当たり次第に近くの人をつかまえて名刺交換をし、「何かありましたらよろしくお願いします」で終わりでしょう。でも、実際にその後「何かあった」ことがある人が、どれだけいるでしょうか。

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写真=iStock.com/mapo

むしろ、数をこなすより、少数の人に短い言葉で印象に残るようなアプローチをすべきなのです。例えば、

・猫専門の訪問型ペットシッターです。
・ソロキャンプに興味がある人専門の楽しみ方教室をやっています。
・企業の社長だけを相手にしたメンタルコーチをやっています。

といった言葉なら、少なくとも印象には残るはず。これらはすべて、「誰に」「何を」で構成されています。

「ペットシッターです」より「猫専門のペットシッターです」

ポイントは絞り込みです。「あれもやっています、これもやっています」では、印象に残りません。あなたのやっていることの中でも最も尖っていること、「誰に」「何を」がわかりやすいものを、自己紹介に盛り込みましょう。

絞り込むと、もちろん、刺さらない人にはまったく刺さらないでしょう。でも、それでいいのです。ペットを飼っていない人に「猫専門のペットシッター」はまったく興味が湧かないと思いますが、それを横で聞いていた猫好きの人がいたら、相手から声をかけてくる可能性は高いでしょう。自ら追いかけて説明してまわるよりも、はるかに効率的に自分が会うべき人と出会うことができるのです。

とくに、自分から押すのが苦手な内向的な人にとっては、この方法は極めて有効です。

ちなみに私も「内向型で売れずに悩んでいる営業に、しゃべらないでも売れる方法を教えています」という自己紹介に変えたとたん、仕事が入り始めました。

目の前にいる人全員に伝える必要はありません。シンプルな言葉で自分のターゲットだけに届ければいいのです。

あなたなりの自己紹介をぜひ考えてみてください。

そして、いろいろな場所で試してみてください。相手の反応が明らかに変わるのが体感できるでしょう。

テレアポで「お世話になります」は禁句

営業の中でも嫌いな作業の筆頭といえば、テレアポでしょう。

もちろん私も大嫌いです。

電話をするたびにほとんど断られてしまうような、ストレスがたまるわりには効果が出ない作業など、誰だってやりたくないはず。

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写真=iStock.com/Neustockimages

しかし、そんなことを言っていられない場合もあります。

そこで、効率良くアポが取れて、しかもストレスがかからない方法をお教えします。

まず、第一声の問題。

「お世話になります」「お忙しいところすみません」を絶対に使わないこと。

多くの営業(ほとんどと言っていいほど)は、このセリフを当たり前のように使っています。あなたはいかがですか?

このセリフこそがアポが取れない元凶だと知っている人はごく少数です。

そもそもアポ取りの作業というのは、営業ではなくリサーチです。商品に興味を持って話を聞いてくれる人を探す作業なのです。

ところが、先ほどのセリフを使うと、お客さまに「この電話は営業だな」と思われてしまい、最初から警戒心が上がってしまいます。そのあと、どんなに良いことを言ったとしても聞いてくれません。したがってアポも取れません。

使うべき言葉は「ちょっとおうかがいしますが」です。

ちょっとあなたにたずねたいことがあるのですがよろしいでしょうか、と切り出すことで、相手は警戒せずに聞いてくれます。

お願いよりも「リサーチ」を

会ってください、お時間ください……これもアポ取りでは禁止です。

そもそもどこの誰かもわからない相手のために、自分の貴重な時間を使おうなどとは誰も思いません。たとえ暇だったとしてもです。

そこで、「そんな話なら聞いてもいいかな」と思ってもらえるようなセリフが必須なのです。

「あなたにとってメリットがあるかもしれない話があるのですが、お聞きになりたいですか?」

これがテレアポのキモです。

自分の商品がお客さまにどのようなメリットをもたらすのか。それを伝えることで初めて、お客さまは会うかどうかを検討します。

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渡瀬謙『静かな営業』(PHP研究所)

私が指導しているのは、

「このサービスを使うことで○○万円の利益が出る可能性があります。ただ、利益が出ない会社もあります。御社ではどれくらい利益が出るかを、一度チェックしてみませんか?」

といったセリフです。これをベースに各自で応用してやってもらいます。

そして利益が出そうな結果が出たら、そこからが営業スタートです。

これは飛び込み営業も同じこと。最初から売り込もうとしたりお願いしたりしているから、先に進めないのです。

まずはリサーチすること。その結果に応じて営業するという順番でアプローチすれば、効率は大幅にアップしますし、何よりも冷たく断られることがなくなります。一度試してみてください。

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渡瀬 謙(わたせ・けん)
ピクトワークス代表
1962年、神奈川県生まれ。小さい頃から極度の人見知りで、小中高校生時代もクラスで一番無口な性格。明治大学卒業後、精密機器メーカーに入社。その後、リクルートに転職。社内でも異色な無口な営業スタイルで入社10カ月目で営業達成率全国トップになる。94年に有限会社ピクトワークスを設立。広告などのクリエイティブ全般に携わる。その後、事業を営業マン教育の分野にシフト。著書に『“内向型”のための「営業の教科書」』(大和出版)、『トップセールスが絶対言わない営業の言葉』『トップセールスが絶対やらない営業の行動習慣』(以上、日本実業出版社)、『「しゃべらない営業」の技術』(PHPビジネス新書)などがある。
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渡瀬 謙

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