今から180年前の夜の海

バルケはノルウェーの自然がどんなに美しいか みんなに伝えたくて
野生的で美しいノルウェーの海を描きました。

バルケの描く港は 月の夜

雲がうっすらかかって
月も海もゆらゆらゆれます。

見て、
ここの切り立った崖はあんなにするどい。
月のひかりに照らされて岸辺の人たちが見えてきた
海の音まで聞こえてきそう。

今度は フランスの港で

マネは たくさんのヨットと

ブルターニュの洋服の白いぼうしをかぶった女の人たちを描きました。
魚をとりに海に出た家族の帰りを 港で待っています。

月のあかりで みんなのぼうしはもっと白くひかりました。

Peder BALKE ペーダー・バルケ
Vue de Trondheim(Norvège actuelle)1847
トロンハイムの眺望 ノルウェー

Peder BALKE ペーダー・バルケ
Vue du Cap Nord (île de Mageroya en Norvège)1847
北岬からの眺め ノルウェー

Edouard Manet エドゥアール・マネ
Clair de lune sur le port de Boulogne 1869
ブーローニュ港の月の光
ノルウェーの風景画・海洋画家ペーダー・バルケ(1804~1887)は、ロマン主義運動の精神的な源流である自然主義と、同時代の画家にはめったに見られない表現力を融合させた。バルケは、当時は北部の内陸地帯にあった質素な環境に生まれ、職人としての修業を積んだ後、ヨーロッパの伝統的な画家を目指し、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒやヨハン・クリスチャン・ダールらと交流した。1840年代以降、バルケはノルウェーの野生の美しさを伝えるため、より個人的な方法を模索し、劇的で幻覚的ですらある絵画を制作した。バルケは1870年代を最後に絵を描くことをやめたようで、20世紀まで忘れ去られていた。しかし近年、芸術家、コレクター、研究者の間で再認識されている。
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Peder_Balke
https://collections.louvre.fr/ark:/53355/cl010067102
https://collections.louvre.fr/ark:/53355/cl010067103
http://www.musee-orsay.fr/fr/oeuvres/clair-de-lune-sur-le-port-de-boulogne-835
お読みいただきありがとうございました。
今回はルーブル美術館所蔵作品のバルケとオルセー美術館のマネの作品を併せてご紹介しました。
月の光モノクロームの神秘の世界、国は違えど表現力のある2人の画家ならではの夜の港、いかがでしたでしょう。
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