1月クールの冬ドラマは豊作揃い。テレビマンがオススメする作品選

1月クールの冬ドラマは豊作揃い。テレビマンがオススメする作品選

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2021/02/24

各局で1月クールの冬ドラマが中盤を迎えている。脚本・宮藤官九郎、主演・長瀬智也が務める『俺の家の話』(TBS系、金曜午後10時~)や綾瀬はるかと高橋一生のコンビによる『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系、日曜午後9時~)、菅野美穂と浜辺美波の新旧人気女優が共演する『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系、水曜午後10時~)など話題作が出そろい、放送前から注目度が高かった今期。

序盤の5、6話が放送されて内容や視聴率が明らかになってきたところで、改めてテレビマンたちはどのドラマを面白いと思って見ているのだろうか? ここまでの総括とともに「これからでもぜひ見たほうがよい作品は?」という質問を忖度抜きで直撃してみた。

◆綾瀬はるか&高橋一生の怪演がスゴすぎる『天国と地獄』

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天国と地獄 ~サイコな2人~(TBS)

まずは、キー局で深夜ドラマなどを手掛けている40代の中堅プロデューサーに聞いた。

「総合力で見て『天国と地獄 ~サイコな2人~』(TBS系)ですね。初回が16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率で発進。その後も5話までは13%台をキープし、個人視聴率や見逃し配信も好調だと聞いています。刑事・彩子を演じる綾瀬はるかさんとサイコパスの殺人鬼・日高を演じる高橋一生さんが入れ替わった後のリアリティ抜群の役作りに私自身も引き込まれていますし、視聴者も夢中になっているんだと思います。

ストーリーもミステリー部分はもちろん、男女入れ替わり特有の葛藤などが丁寧に描かれており、重厚なドラマに仕上がっていると思います。また、さまざまな伏線を張り巡らせて次回以降が気になる展開になっているところは、最も脂がのっている脚本家・森下佳子さんの脚本の巧みさを感じています。最終回まで安定して視聴率を稼ぐのではないでしょうか。

◆刑事ドラマを制するのは香取慎吾主演の『アノニマス』

「期待以上だったのは、『アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京系、月曜午後10時~)ですね。香取慎吾さんが5年ぶりの主演作ということで意気込みの入り方が違いますし、今までのイメージにない渋い役どころが新鮮。

インターネットの誹謗中傷や炎上といった社会問題に対応するために新設された“指殺人対策室”というテーマも面白いですよね。各話でもネット問題だけに留まらないトラブルを取り入れ、小刻みなどんでん返しも用意してあって見応えがある。山本耕史さんとの共演もゾクゾクしていまいましたね!

今クールは刑事モノが本当に多いんです。『相棒』(テレビ朝日系、水曜午後9時~)の最新シリーズをはじめ、『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系、土曜午後10時~)など、どれも最新のトレンドを入れ込んではいますが、『アノニマス』が今後も一番期待できる作品ですね」

◆『恋ボス』は1話で脱落? 池脇千鶴の名演が光る『その女、ジルバ』

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その女、ジルバ(東海テレビ)

また、現在はネットドラマを担当する女性プロデューサーに女性目線での意見も聞いてみた。

「『恋はつづくよどこまでも』『私の家政夫ナギサさん』などのヒットで注目される、火曜夜10時枠の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系、火曜午後10時~)は今のところ期待外れ。全体のストーリーは海外のヒット映画『プラダを着た悪魔』をオマージュしていてそれ自体は悪くないと思うのですが……。主人公が“雑誌編集に興味がない”“安定して暮らしたい”という設定だったところがまず乗れなかったです。そんな主人公があんな厳しい現場に入るのは説得力がなさすぎる。そのせいで、1話だけで離れていった視聴者は多かったと思います。奈未を演じる上白石萌音ちゃんももう少し新しい一面を見せる演出なり、脚本であってもよかったかなと。『恋つづ』のヒットにすがりつきすぎている印象です。

良かったのは『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系、土曜午後11時40分~)です。主演の池脇千鶴さんが仕事も結婚も諦めたアラフォー女性役を体当たりで演じているのが素晴らしい。超高齢熟女バーで働く面々もクセが強くて痛快ですし。ストーリーも現代社会の闇を描きつつも、どこか前向きな気持ちになれる。視聴率も「オトナの土ドラ」枠で初回最高視聴率をマークするなど、コロナ禍ですさんでいる人にはおススメな良作です。

◆泣かせるセリフも飛び交う『俺の家の話』

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『俺の家の話』(TBS)

『俺の家の話』(TBS系)も泣けるドラマですよ。能とプロレスというニッチなテーマ、クドカンさんらしいギャグっぽいセリフ回しばかりに注目が集まりがちですが、お家問題や介護のシーンで何気なく出てくるセリフはズバズバと心に刺さりました。宮藤さんは普通の会話を感動的に見せる天才だと思います。後半はもっとシリアスになってくるだろうから、CM予告などで破天荒なドラマだと思わせすぎたのが損だったのかなと……」

◆ほっこり医療モノの『にじいろカルテ』は新鉱脈?

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にじいろカルテ(テレビ朝日)

続いて、昨年は2本の連ドラを執筆した脚本家のC氏にも質問をぶつけた。

「数多くのヒット作を手掛けてきた岡田惠和さん脚本の『にじいろカルテ』。山奥で医師として働くことになった高畑充希さん演じる真空と住民たちとの優しいやり取りがクセになる近年にはないスローな医療ドラマで楽しく見ています。俳優陣も北村匠海さん、井浦新さん、眞島秀和さん、光石研さん、西田尚美さんをはじめ、脇役ではもったいないほど名優ぞろいで個性豊か。『監察医 朝顔』(フジテレビ系、月曜午後9時~)も相変わらず数字がいいですし、今後はほっこり医療ドラマが増えそうな予感です。

◆風刺の利いたストーリーがたまらないコメディ作

その他では、人気イケメン俳優・杉野遥亮さんたちが小学3年生になりきって青春を謳歌するという、テレ東深夜枠らしい異色のドラマ『直ちゃんは小学三年生』(テレビ東京系、金曜深夜0時52分~)がよかったですね。良い意味でバカバカしいコメディなんですが、風刺の利いたブラックなストーリーがたまらない仕上がりでした。竹原ピストル演じる泣き虫の少年役は姿やおじさんなのに(笑)、すごくリアリティがあったんです。放送は終了しましたが、配信などでぜひ見てほしい」

以上のようにテレビ関係者の冬クールドラマの評価と注目作を紹介してきた。コロナ第3波がまだ長引きそうだが、家でのんびりとドラマを楽しんで、テレビマンたちの評価と自身の評価を比べてみるのもイイのでは?<取材・文/木田トウセイ>

【木田トウセイ】

テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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