二階幹事長「老獪な秘策」...権力維持のため、小池知事を「担ぐ」可能性が出てきた!

二階幹事長「老獪な秘策」...権力維持のため、小池知事を「担ぐ」可能性が出てきた!

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/07/22
No image

尽きぬ「国政復帰」のウワサ

菅政権の内閣支持率の下落が止まらないが、そのせいだろう。「10月21日の衆議院の任期満了まで解散しない」という報道も出てきた。名目上は「新型コロナウイルス感染症対策に邁進する」ということだが、感染者数がゼロになるわけではない。

そもそも衆議院選を延ばせば必ず内閣支持率が上昇するわけではなく、自公の議席が増える保証もない。むしろ党内抗争は激化する可能性が高く、その間を狙って蠢く輩も出てくる。それゆえだろうか、東京オリンピック・パラリンピックが閉幕した後、小池百合子東京都知事が国政に復帰するという噂が消えていない。

No image

小池百合子都知事[Photo by gettyimages]

もっとも本人は都議選翌日の7月5日、自民党本部を訪問して二階俊博自民党幹事長に選挙結果を報告をした後、記者団の質問に対して「私はそういう意思を言ったことはない」と述べている。ただ「そういう意思を持っていない」とは言っていない。

9日の会見でも小池知事は、国政復帰について「頭の片隅にもありません」と回答。後になって言葉尻をとらえられないように、あえて慎重に言葉を選んでいる印象だ。

いまだ総理大臣になる夢を諦めていないと言われている小池知事。2017年10月の衆議院選では国政政党である希望の党を立ち上げ、政権交代を狙ったこともあった。自身の「排除します」発言さえなければ希望の党は国会で有力な勢力として存続しえたはずで、小池知事は2020年の東京五輪の成功をレガシーとして知事を辞職し、華々しく国政復帰を図るつもりではなかったか。

だからこそ、あれは痛い失敗だった。輝かしい将来が不用意な言葉で潰されかねないことを、小池知事はその身をもって学んだに違いない。そしてことあるごとに自身の国政復帰の噂がチラチラと出る限り、自分の政治的価値が減らないことに自信を持ったはずだ。

都議選で自信を深めた小池知事

それを裏付けたのが、7月4日の都議選だった。4年前の都議選では、55議席も得て意気揚々と出発した小池知事の都民ファーストの会だったが、自民党が6月26日と27日に行った世論調査では予想議席数はわずか12議席と振るわなかった。またコロナ対策で忙殺される小池知事は都議選から距離を置く姿勢を示したため、一時はほぼ壊滅するかとも思われた。

ところが体調悪化のために6月22日夜から入院していた小池知事が復帰し、投開票前日には酸素ボンベを持参しながら接戦の選挙区の応援に回ったことで情勢はがらりと変わる。

小池知事の演説こそなかったものの、“金魚鉢”と言われるガラス張りの宣伝カーに乗って手を振る姿は話題になった。7月2日の記者会見では息も絶え絶えに「倒れても本望」とコロナ対策や五輪問題など都政に取り組む姿勢を示したことも、有権者の心を掴んだ。そして都民ファーストの会は31議席を獲得。都民ファーストが獲得した票数の合計は103万4778票にも上る。

ちなみに自民党は2017年10月の衆議院選では比例東京ブロックで181万6184票を獲得し、6議席を得ている。当時の政権はNHKの世論調査によれば内閣支持率が37%の安倍政権だったが、今年7月の菅政権の内閣支持率はそれより4ポイントも低い33%だ。

さらに讀賣新聞の7月の世論調査を見ると、東京都内の菅政権の支持率は28%で全国の37%より9ポイントも低く、不支持率も63%で全国の53%より10ポイントも上回っていたという不人気ぶりだ。

一方で都知事選前から小池知事の人気ぶりは健在だ。都議選前に讀賣新聞が都民を対象に行った世論調査では小池知事の支持率は59%で、6月27日に公表された日経新聞や共同通信などの共同調査でも小池支持率は57.5%。これらが低迷を予想された都民ファーストの会を救った一方で、「50議席獲得」と好調を予想された自民党が歴代2番目に少ない33議席にとどまった理由だろう。

二階幹事長が“支援”する可能性も…

こうした中で、自民党内に小池期待論が出ても不思議ではない。実際に小池知事と親しい自民党の二階俊博幹事長は7月8日のテレビ番組で、「国政に戻ってくるなら歓迎だ」と述べている。

No image

自民党の二階俊博幹事長[Photo by gettyimages]

実は二階氏には、小池知事をカードに使おうという下心があると囁かれている。昨年8月の総裁選では、いち早く菅義偉官房長官(当時)を推して流れを作り、幹事長の座を確保した。次期総裁選でも菅首相を推してはいるものの、昨年の総裁選で二階氏にしてやられた麻生太郎財務大臣兼副総理や甘利明党税調会長などの動きによっては、その座の確保は難しくなる。

そこで小池知事をカードとして使い、党内での発言力を確保するのではないかというのだ。鍵となるのは都議選で都民ファーストの会が小池人気で得た103万4778票で、衆議院選の東京ブロックで換算すれば3議席分に相当する。

もし小池知事を自民党に復帰させ、次期衆議院選で東京ブロックの顔として単独1位で擁立すれば、その3議席を確保できることになる。いや、小池知事が直接選挙の顔になるわけだから、獲得票数はもっと増える可能性もある。

また巷で囁かれているように、小池知事には菅原一秀氏の辞職で自民党で空席となっている東京9区での出馬説もあるが、自民党内、特に東京都連内での小池アレルギーが健在なため、それよりもより“小池効果”が明らかに見える比例区の方が軋轢が少ない。

No image

公職選挙法違反で略式起訴された菅原一秀前経済産業大臣[Photo by gettyimages]

以上が「二階幹事長が自身の権力を維持するための秘策」と囁かれている小池知事の国政復帰のストーリーだが、衆議院選挙が延ばされれば延ばされるほど、その可能性は大きくなっていく。

そうなれば小池知事と肌が合わない菅首相や安倍前首相の動きにも注目だ。不遇をかこってきた石破茂元幹事長や野田聖子幹事長代理も、息を吹き返すかもしれない。石破氏は小池知事と新進党以来の同志であり、野田氏は5年前の都知事選で党の方針に反して小池知事を応援した。いずれにしろ、日本の政治が小池知事を軸として動く日は近いかもしれない。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加