【虎のソナタ】甲子園に帰ってきた「さわやかなええヤツ」燕の一員で元虎・歳内登板...虎番しみじみ

【虎のソナタ】甲子園に帰ってきた「さわやかなええヤツ」燕の一員で元虎・歳内登板...虎番しみじみ

  • SANSPO.COM
  • 更新日:2020/10/17

10・16。阪神ファンにとって忘れられない日にプロ初ヒット初打点をマークしました。

試合前の練習中、打者担当のトラ番原田遼太郎が身を乗り出しました。

前日15日までの中日戦に2試合連続で右翼で先発出場していたドラフト2位・井上(履正社高)が左翼でノックを受けていたからです。さらに、打撃練習を見ているとサンズが軽めの練習で切り上げていました。

「レフトで先発するなら楽しみです。井上選手は甲子園球場で良く打っていますから」

昨夏の甲子園大会決勝で奥川(星稜高→ヤクルトD1位)から三回にバックスクリーンに逆転3ラン。今年3月8日の巨人とのオープン戦で八回に左越えに適時二塁打。さらに6月23日のウエスタン・オリックス戦でも、九回に左中間フェンス直撃の二塁打を放っているのです。

「サンズの練習が軽かったのは気分転換だろ。外すことはないと思うよ」。これは原田から報告を受けたデスク阿部祐亮の反応。阿部の見立てが正解でした。

一方、投手担当のベテラン三木建次は先発する西勇の防御率を計算。「完封してもまだ大野雄と菅野は抜けないのか」とブツブツ言いながら気にしていたのが、相手先発・歳内のことでした。思い出していたのは5年前、2015年6月23日の広島戦(長野オリンピックスタジアム)です。

「点の取り合いになった。6-5で呉昇桓が九回に登板したんやけど、これが乱調(3四死球1安打)で同点になってしまった。安藤も福原も使っていて、実績のある投手は残っていない。そのピンチを救ったのが歳内やったんや」

延長十回から登板すると2回2/3を無失点。十二回引き分けに持ち込む立役者になったのです。なぜよく覚えているかというと、長い試合で取材する時には日付が代わっていて、記者席が閉まり、球場の外で膝の上にパソコンを置いて歳内原稿を書いたからです。

「矢継ぎ早に質問して、『ごめんね。締め切りがあるんや』と途中で取材を打ち切った。それでも、『かまいませんよ。ありがとうございました』と笑顔で答えてくれたんや。さわやかなええヤツやなと思った」

その後はけがも多く、昨季まで3年間1軍登板がないまま退団。独立リーグを経てヤクルトでNPB復帰を果たし、甲子園に先発要員として戻ってきた歳内を阪神ファンも拍手で迎えました。

「頑張ってほしい。けど、あんまり頑張られると阪神が負けるしなあ」

みなさん、ビヤ樽と似た心境だったと思います。ちょうどいい…と言っては歳内に悪いけど、そんな結果になりました。五回途中2失点。阪神時代に得意にしていたフォークに加え、緩いカーブも使って直球も最速147キロ。今後も、と期待させる投球でした。

「降板するときも『良く投げたぞ』という意味の拍手がスタンド全体から送られていました。甲子園球場はきょうから鳴り物が一部解禁されて、太鼓と笛の音も戻ってきたんです。いい雰囲気でしたよ」

キャップ大石豊佳が報告してきたドンドンドン、ピーピッピの“生応援”の中、八回に代打に起用された井上が右中間へ適時二塁打。原田の予言通り、聖地の申し子ぶりを見せてくれました。

10・16は、35年前の1985年、吉田義男監督が神宮球場で胴上げされた日です。あのときのような熱狂はまだ望めません。奇跡の逆転Vもさすがにもう不可能に近くなりましたが、新人・井上のさらなる活躍や、逆転の可能性を残す西勇の防御率のタイトル。楽しみはまだまだありまっせ。

No image

歳内が甲子園に帰ってきた。みんな、頑張れ! 虎党も複雑な心境だった!?

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加