新型コロナ「抗原検査キット」が、まさかの「大量廃棄」される事態になっていた

新型コロナ「抗原検査キット」が、まさかの「大量廃棄」される事態になっていた

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/02/24
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医療現場ではほぼ使われていない

「こんな検査正直、だれもやってないから、もうPCR検査だけでいいんですけど、そうはできない事情があるんですよ」(厚労省技官)

いま厚労省が頭を悩ませているのが、大量に余った「抗原検査キット」の使い道だ。

その数は、なんと1250万セット。抗原検査とは、鼻腔などから採取した液を使い、新型コロナのウイルスを特徴づけるたんぱく質を調べるもの。

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神戸大学病院感染症内科教授の岩田健太郎氏が解説する。

「抗原検査は、PCRに比べて3000〜6000円と安価で受けられて、10〜30分で結果が出る点は便利なのですが、正確さに欠けるのです。

抗原検査で『陰性』になっても、コロナにかかっていないとは言い切れない。確定診断を出すにはPCR検査をするしかなく、二度手間になるため、医療現場ではほとんど使われなくなりました」

需要が少ないとわかっていながら、なぜ、大量に不良在庫を作ってしまったのか。厚労省に問い合わせると、結核感染症課の担当者がこう回答した。

「冬場にインフルエンザとコロナがダブルで流行し、PCR検査だけでは追いつかなくなると予想していたため、短時間で結果が出る抗原検査の発注を増やしたのです。

ところがインフルがまったく流行せず、完全に読み違えてしまった。もし、このまま使用されなければ、厚労省が在庫を買い上げざるを得ないのですが、買っても使い道がないので、廃棄するしかありません」

当然、その費用は税金だ。実際、補正予算案を見ると検査キット等の買い上げ目的として、179億円が計上されている。

少しでも在庫を消化するため、各メーカーはキットの使用期限を延長。

さらに田村憲久厚労大臣は、スクリーニングの一環として、無症状の人にも抗原検査を行うように通知を出したが、厚労省内部では、「焼け石に水」と諦めムードが漂っている。

『週刊現代』2021年2月20日号より

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