「一人ぼっちは可哀そう」だからともう一匹飼うのは、猫にとってはありがた迷惑?

「一人ぼっちは可哀そう」だからともう一匹飼うのは、猫にとってはありがた迷惑?

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2022/06/23
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生活を共にする犬や猫は、家族の一員としてかけがえのない存在だ。とはいえ、毎日朝から晩まで一緒にいられるわけがなく、家族が仕事や学校に出かければその間ずっとお留守番状態のペットは多い。帰宅時に甘えん坊のペットがすり寄ってくるのはかわいくても、ひとりぼっちにしている罪悪感を持つこともある。家にひとりぼっちにしないために、複数一緒に飼った方がいいのだろうか。もし飼うなら性別や年齢は合わせたほうがいいのか、それとも違うほうがいいのか。動物行動学が専門の高倉はるか先生に聞いた。

単独と多頭、猫にはどっちが幸せ?

猫を何匹か一緒に飼っているおうちも多いと思います。仲良く寄り添って暮らしている猫がたくさんいることは私も知っていますし、複数飼いで心地よく暮らせているおうちもたくさんありますよね。
ただここでお話したいのは、猫にさみしい思いをさせないための方法が、本当にもう一匹飼うことなのか、についでなのです。複数の猫を飼うのがいいか悪いか、ではないので、それを前提に聞いていただけたらと思います。

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Photo by iStock

というのは、一般的に先住の猫がいるところに新しい猫を迎え入れるのは、なかなかのハードルになるからです。自分のテリトリーだと思っている場所に他の猫に入ってこられるのは、猫にとってあまり有り難いことではありません。

ネコ科の多くは単独生活の習性があり、自分のペースを乱されるのを嫌います。ごはんを食べようと思ったら新入りが先に食べている。トイレに行けば、新入りが先に使ってうんちが残っていた。自分のテリトリーだったはずの場所に競争相手が現れれば、不快に感じるのも無理のないことです。
不快さが募ると急に壁にマーキングしてみたり、人目につかないところに閉じこもるなどストレス行動を見せることもあります。一見興味を示し、仲良くしているように見えても、どちらかにこうした行動が見られたら、ストレスを感じているかもしれません。

猫のこだわりのポイントとは

すでに複数飼っていて、あまり仲が良くないという場合は、2匹の餌場やトイレの場所を離すなど、生活の場所を分けてあげるといいと思います。餌に執着がある、また寝床や日中過ごす場所を決めているなど、2匹または複数の好みやこだわりが似ていると、喧嘩になることもあります。人間でもトイレを使いたい時に、誰かが先に入っていたら、いい気持ちはしないですよね。そんな感覚です。

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高い位置にある寝心地のいい場所は取り合いになりやすい。Photo by iStock

両方とも気が強ければ互いに譲らず、喧嘩が頻発するでしょうし、かといって気の弱いのと強いのが一緒にいれば、いつも弱いほうが譲る羽目に。喧嘩をしなくても弱い子はおどおどしながら暮らすことになってしまいます。そんな様子が見られたら、部屋を分けるなど居住空間も仕切ったほうがいいかもしれません。

そしてもし複数飼う場合は、できるだけ2匹とも半年未満の仔猫うちから飼えるといいですね。仔猫は好奇心が旺盛で、目に入るものなんでも遊び道具するほど遊ぶのが大好きです。猫同士遊びを通してうまく関係性が作れれば大人になってからも良好な関係が築けるかもしれません。
また同性同士よりは異性とのほうが争いは起きにくくなります。

仲良しのはずが後になって…

ただし長く飼っている猫のところにもう一匹迎え入れようという時は、少し注意が必要です。老猫は変化や新しいものが苦手です。特にこれまで自分のペースを尊重してもらいながら暮らしてきた猫ならば、新しいものに接するのはかなりのストレスになるはずです。ましてやそれが好奇心旺盛で活動的な仔猫となれば、老猫の精神的負担は大きいものになるでしょう。

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5歳を過ぎるとほとんどの猫は一日の大半を寝て過ごすようになるので、リラックスできる場所を与えたい。

最初はよさそうに見えた関係でも、仔猫が育ち成猫になるにつれ不仲になることもあります。
猫は成長すると、一日の大半を寝て過ごすようになります。ですから飼い主さんが家にいるときにたくさん遊んであげられれば、それで案外と猫の気持ちは満たされるものなのです。もう一匹飼う前に、多頭飼いのリスクやそれ以外の方法があることを知っていただけたらと思います。

単独行動でマイペースの猫と違い、群れ行動の犬なら複数飼いは勧められるのか。犬編「撫でる順番にも意味があった!2匹の犬を飼い始める時に飼い主がやりがちな失敗とは」でお伝えする。

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