東芝が「究極の暗号」サービス 米英で提携、シェア首位狙う

  • 時事通信社
  • 更新日:2020/10/19

東芝は19日、盗聴やハッキングが理論上不可能とされる「量子暗号」を利用できる企業向けサービスを2025年度までに国内外で始めると発表した。海外では米ベライゾン・コミュニケーションズ、英BTグループの通信大手と相次ぎ提携し、今年9月からそれぞれ現地で実証実験を開始。シンガポール、韓国などの通信事業者とも協議を進めており、次世代の「究極の暗号」技術で世界トップシェアを狙う。

東芝は米英で提携先の光ファイバー回線を使い、大容量データの量子暗号化や解読に必要な「鍵」の送受信、模擬の不正アクセスなどを実施。ベライゾンやBTと結果を検証するなど、国内外で量子暗号を使う情報保全事業の立ち上げを急ぐ。英中部ケンブリッジでは年内に関連機器の製造拠点を設ける。

スーパーコンピューターの性能をはるかに上回る量子コンピューターが30年代にかけて実用化されると、現在の暗号は破られるリスクが高まる。国内では量子暗号導入に向けた総務省の実証事業を約43億円で受注。21年4月に着手する。防衛省や警察庁への導入も視野に入れる。

先行する中国、米国勢をにらみ、安全保障分野などで情報保全の飛躍的向上を後押しする。東芝はさらに、金融、医療をはじめ高い秘匿性が要求される民間利用を見込んで、国内通信大手との提携につなげたい考えだ。

時事通信社

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