◇大相撲初場所3日目(2021年1月12日 両国国技館)

<大相撲初場所3日目>北勝富士(左下)に敗れた貴景勝(撮影・郡司 修)
3大関がそろって敗れる波乱が起きた。綱獲りが厳しくなった貴景勝は北勝富士と激しい突っ張り合い。北勝富士の流血を浴びながら必死に突き出そうとするが、力が相手に伝わらず、左足が裏返る形になり自ら土俵に膝をついてしまった。
休場明けの朝乃山は御嶽海に右差しを許し、一気に土俵の外まで持っていかれた。
同じく休場明けの正代も今場所元気な大栄翔にのど輪で上体を起こされ、棒立ち状態になりそのまま押し切られてしまった。
八角理事長(元横綱・北勝海)は「精神的なものもあると思うけど、3大関には元気を出してほしい」。両横綱が不在の中で、優勝争いを牽引(けんいん)する役目を担う3人に奮起を促した。
特に貴景勝は、綱獲りで注目された場所が初日からの3連敗で、一気に雲行きがあやしくなってきた。
「精神的に粘りがなくなっている。もっと粘り強くいかないと。(北勝富士戦で)張り手にいくようじゃね。勝ちたい気持ちは分かるが空回りしている。とにかく冷静に自分の相撲を取りきるんだと、精神面を立て直すことだ」と注文していた。