ドイツ新政権「核軍縮に主導的役割」 核禁条約オブザーバー参加へ

ドイツ新政権「核軍縮に主導的役割」 核禁条約オブザーバー参加へ

  • 毎日新聞
  • 更新日:2021/11/25
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オラフ・ショルツ氏(右から2人目)=2021年11月24日、AP

9月のドイツ総選挙で第1党となった中道左派・社会民主党など3党は24日、新たな連立政権樹立で合意した。12月上旬にも社民党のオラフ・ショルツ副首相兼財務相(63)が正式に新首相に選出される。連立合意文書には、核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加が盛り込まれた。参加表明は主要7カ国(G7)で初。同様に米国の「核の傘」に依存し、オブザーバー参加に慎重な日本への圧力にもなりそうだ。

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ショルツ氏は記者会見で「我々は国を良くしようという意思で結ばれている」と述べた。3党は社民党のほか、総選挙の第3党で気候変動対策や人権を重視する環境政党・緑の党と、第4党で経済界寄りの中道・自由民主党。3党は合意文書で、国際的な核軍縮において「主導的な役割を果たしたい」と表明。核なき世界とドイツを目指すとした。

ドイツは核拡散防止条約(NPT)に非核保有国として加わり、独自の核は保有していない。しかし加盟する北大西洋条約機構(NATO)の核抑止政策の一環として、米国の核をドイツ国内の独軍基地に受け入れている。参加した場合、NATOの「核共有」概念を否定しかねないだけに、NATO側の反発も予想される。

ロイター通信によると、国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のフィン事務局長は「何十年もの間、核兵器に反対してきたドイツ国民にとって、重要な一歩を踏み出したことを意味する」と歓迎する声明を出した。

核禁条約は核の使用や製造、保有などを禁止しており、今年1月に正式に発効。これまでに50以上の国・地域が批准の手続きを終え、来年3月にウィーンで第1回締約国会議が開かれる。

3党はこのほか、石炭火力発電所を2038年までに全廃するとしたメルケル政権の決定について、「理想的には30年」に前倒しすると表明。気候変動対策と経済政策を担う省庁の新設も盛り込まれた。

社民党の首相は、シュレーダー前首相(在任1998~05年)以来16年ぶり。メルケル現首相は総選挙に出馬しておらず、政界を引退する。【ベルリン念佛明奈】

毎日新聞

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