Noriyuki Hirata
[東京 21日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比33円89銭安の3万3354円14銭と小幅に続落して取引を終えた。朝方は米ハイテク株高が好感された一方、短期的な過熱感や為替の円高が重しになり、日経平均は一進一退となった。米エヌビディアの決算発表を控えていることも、投資家の模様眺めを促した。 日経平均は前営業日比65円安と小安く始まり、一時130円超安まで下げ幅を拡大した。その後は下げ渋ってプラスに転じる場面もあり、前日終値を挟んだもみ合いとなった。 前日の米国市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合やフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が高く、日本株市場でも半導体関連などハイテク株がしっかりだった一方、ドル/円が147円台に下落して投資家心理の重しになり、自動車株など輸出関連株は弱かった。米金利が低下基調にある中、銀行株もさえなかった。
テクニカル面からの短期的な過熱感も、積極的な上値追いの手控えにつながった。一方、アジア株は堅調。日経平均の日中値幅は205円にとどまり、方向感が出なかった。
一方、銀行や自動車株の下落は、決算を受けた上昇の反動の側面もある。「一巡すれば、アナリストによる予想の修正を確認しながら持ち直す可能性がある」(野村証券の沢田麻希投資情報部ストラテジスト)との声が聞かれた。 市場は、米国の利上げ一服だけでなく利下げにも目を向け始めているとして「金利の急上昇は想定しにくく、再び(日経平均が)3万4000円に向けた動きはあるのではないか」(野村の沢田氏)という。 TOPIXは0.2%安の2367.79ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は0.2%安の1218.64ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆5707億5800万円だった。東証33業種では、値上がりは海運やパルプ・紙、鉱業など17業種で、値下がりは輸送用機器や卸売、証券など16業種だった。 アドバンテストはしっかり。リクルートHLDG、ソフトバンクグループは堅調だった。一方、トヨタ自動車や三菱UFJ FGは軟調。前日に増資を発表したジーエスユアサコーポレーションは売られた。 新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.79%高の723.26ポイントと、3日続伸した。金利低下基調を受けて投資家心理が改善した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが987銘柄(59%)、値下がりは622銘柄(37%)、変わらずは50銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 33354.14 -33.89 33453.15 33,254.73─3
3,460.32
TOPIX 2367.79 -4.81 2372.59 2,355.91─2,
373.97
プライム市場指数 1218.64 -2.48 1220.89 1,212.67─1,
221.81
スタンダード市場指数 1139.56 +2.45 1138.60 1,133.68─1,
140.39
グロース市場指数 917.68 +14.71 909.40 904.71─917.
78
グロース250指数 723.26 +12.74 716.17 712.42─723.
59
東証出来高(万株) 138933 東証売買代金(億円 35707.58
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