パラスポーツ選手と伴走者の日進月歩の「科学的な練習内容」

パラスポーツ選手と伴走者の日進月歩の「科学的な練習内容」

  • ニッポン放送 NEWS ONLINE
  • 更新日:2022/01/15

黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(12月31日放送)にパラ陸上伴走者・パラスポーツメッセンジャーの中田崇志が出演。視覚障害を持つ方、また、パラスポーツ選手との練習内容について語った。

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【ジャパンパラ陸上競技大会】1日目 視覚障がいクラスのトラック競技で選手と伴走者を結ぶ「テザー」と呼ばれる伴走ロープ=2021年04月24日、屋島レクザムフィールド 写真提供:産経新聞社

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。12月27日(月)~12月31日(金)のゲストはパラ陸上伴走者・パラスポーツメッセンジャーの中田崇志。5日目は、視覚障害を持つ方やパラスポーツ選手との練習内容について—

黒木)2021年に東京でパラリンピックが開催されたことで、世間のパラスポーツに対する意識の変化はあったと思いますか?

中田)2004年くらいのときには、「パラリンピック」と言っても、あまり知られていませんでした。でもいまはパラリンピックと言えば、子どもから大人の方まで、皆さんが知ってくれています。すごく変わったなと実感しています。

黒木)子どもたちに視覚障害のある方への、街での接し方に関しての講演もやっていらっしゃるのですよね。

中田)どのように声をかけて、一緒に視覚障害の方と歩けばいいのかなどを伝える場が増えました。本当にパラリンピックが東京で開催されてよかったなと思います。

黒木)具体的に街で、私たちが声をかける場合、どのように接すればよろしいですか?

中田)「もしもし」と言ってしまうと「近くで電話をしている人かな」と思われるので、見かけたときには具体的に「一緒に歩きましょうか」と聞くようにしています。「大丈夫ですか?」と聞かれると反射的に「大丈夫です」と言ってしまうので、「一緒に歩きましょうか」など、具体的な方がいいと言う選手は多いです。

黒木)そうなのですね。

中田)あとは、一緒に歩くときは、肩を持ってもらったりしながら、一緒に歩く人が半歩前を歩いて行けば、難しいことは何もないです。

黒木)やはり、そういう声かけは大事なのですね。

中田)そうですね。いまはコロナ禍で、声をかけてくれる人が減って来ていると聞いています。近くで見て、「危ない」と思ったら、積極的に声をかけていただきたいと思います。

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中田崇志

黒木)今後の目標は何ですか?

中田)2024年のパリのパラリンピックに向けて、多くの選手のサポートをしたいと思います。

黒木)伴走するのは1人だけではないのですか?

中田)合宿のときには、他の選手のサポートもしますし、トライアスロンに挑戦したいという人がいれば、サポートをしに行きます。1人でも多くの人に、あの大きな舞台で活躍して欲しいと思っています。

黒木)複数の選手の方の伴走をすることもおありなのですか?

中田)本番が近くなると、ペアを決めてやって行くのですけれど、それまでの間は、自分が行けるとこにはいろいろなところへ行って、サポートしようと思っています。

黒木)すごいですね。

中田)最近は、心拍数も測れますし、1分間の歩数も時計に表示されます。もう少し歩幅を大きくしようとか狭くしようということも数値化されます。練習のときは、選手の胸に心拍数のバンドをつけて、その受信機を私が持って見ています。

黒木)靴を持って来ていらっしゃいますが、それは何ですか?

中田)いまは世の中が進化していますので、靴に合わせた走り方を計測しながら走っているのです。

黒木)靴に合わせた走り方?

中田)いままでの靴よりも、一歩一歩が跳ねるのです。だから「きちんと前の方向に跳ねているか」ということが、時計で計測ができるのです。

黒木)ええ!

中田)そういうことも、常にデータにして伝えています。というのも、視覚障害の方には、動きを見せることができないのですよ。

黒木)そうですね。

中田)だからいま、どのくらいの高さで飛んで走っているのを数字で伝えてあげると、「ああそうなのだ」と理解してもらえるのです。

黒木)わかりやすいですね。

中田)そのような工夫をしながら靴を使いこなして、より効率的に走れるように分析しています。

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中田崇志

中田崇志(なかた・たかし)/ パラ陸上伴走者・パラスポーツメッセンジャー

■1979年・宮城県仙台市出身。
■中学時代に陸上競技を始め、大学時代には日本インカレ・3000m障害で7位入賞。
■東京学芸大学卒業後、NTTデータに勤務しながら、陸上競技を継続。
■2003年にパラ陸上長距離の伴走に取り組む。
■2004年、高橋勇市選手と共にアテネパラリンピックに出場。マラソンで優勝。
■2012年、ロンドンパラリンピックでは、和田伸也選手と共に出場。5000mで長距離立位初となる銅メダルを獲得した。
■2021年の東京パラリンピックでは、パラ陸上にかかわるきっかけとなった髙橋勇市とともにパラトライアスロンの伴走者として出場を目指した。
■パラ陸上における百戦錬磨の伴走者であり、パラ陸上のスペシャリストである。

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