ウイルス捕集力を高めたシャープの加湿空気清浄機、除臭や静電気除去の実験も見てきた

ウイルス捕集力を高めたシャープの加湿空気清浄機、除臭や静電気除去の実験も見てきた

  • マイナビニュース
  • 更新日:2021/11/25
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シャープは11月25日、加湿空気清浄機の上位となる3モデル、「KI-PX100」「KI-PX75」「KI-PX70」を発表しました。プラズマクラスターNEXTに対応し、ウイルス飛沫粒子の捕集数を約2倍に高めるという「飛沫粒子モード」を新搭載しています。メディア向けの説明会から新モデルを紹介します。

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発売日は2022年1月14日。価格はオープンで、推定市場価格はKI-PX100が141,000円前後、KI-PX75が92,000円前後、KI-PX70が77,000円前後です。本体カラーはKI-PX100がホワイト系、KI-PX75がホワイト系とブラウン系、KI-PX70がホワイト系とブラウン系となります。

新モデルの本体は、並べて背面を見ると大きさの違いがよく分かります。水タンク容量はKI-PX100が約4.3L、KI-PX75が約3.2L、KI-PX70が約3.2Lで、KI-PX100とKI-PX75は背面にプレフィルター自動掃除パワーユニットを備えていますが、KI-PX70は備えていません。最大加湿量はKI-PX100が1,000mL/h、KI-PX75が900mL/h、KI-PX70が750mL/hです。

従来モデルは本体が下に行くほど広がる山型でしたが、新モデルは上から下までほぼ同じ直方体のシルエットに変わりました。本体サイズがやや小さくなり、メタリックなフレームをあしらったこともあって、スッキリしたイメージです。

操作パネルは以前と同じく、本体上部の吹き出し口の前に配置しており、腰をかがめずに操作できます。「風向」と「センサー自動」の間に、新機能の「飛沫粒子モード」ボタン(後述)が配置されました。

最上位のKI-PX100はタッチ式の操作パネル。人がいないときはLEDを消灯し、人を検知すると現在の運転モードや操作可能な機能を表示します。電源オフのときは、LEDではない「運転/停止」ボタンしか見えなくなります。

先述の通り、2021年度モデルは設置面積や高さが少しコンパクトになっています。とはいえ、もともとタンク容量の割に大きい本体なので、一見すると大型の印象は受けます。本体をコンパクト化できた要因には、プラズマクラスター発生デバイスの小型化が挙げられます。

「プラズマクラスターNEXT」の発生デバイスは、放出するイオン濃度が1立方センチメートル当たり50,000個と、初代デバイスの20倍という高濃度を実現しましたが、サイズを大きくせざるを得ませんでした。このため、従来モデルでは本体サイズに余裕のある最上位「KI-NP100」のみが搭載していました。今回、このデバイスの小型化に成功したことで、搭載モデルを拡大できたそうです。

○飛沫粒子モードで室内に漂うウイルスを効率よくキャッチ

新モデルの目玉となる新しい機能の「飛沫粒子モード」は、室内の浮遊ウイルスを効率よく捕集して、室内の空気をより清浄にするもの。仕組み自体は単純で、暖房時は天井付近に空気が溜まりがちなことに着目。そこに滞留して徐々に落ちてくるウイルス飛沫粒子を狙って風を当てて、気流に乗せて集め取ります。

シャープが京都工芸繊維大学と共同で実験したシミュレーションによると、KI-PX70で飛沫粒子モードを使用した気流と使用しなかった従来の気流では、捕集数に約2倍の差が付いたとのことです。

○スマホからの操作でエアコンと空気清浄機を連携

また、シャープのAIoT対応エアコンとスマホアプリ「COCORO HOME」を使った連携が可能です。空気清浄機の設置場所に合わせて、エアコンの風量や風向を自動でコントロールします。説明会では、AIoT対応エアコンと空気清浄機(今回の新モデル)を連携して、ウイルス飛沫粒子をより効果的に捕集するデモンストレーションがありました。

スマホの「COCORO HOME」アプリを操作して、指定した空気清浄機の方向へとエアコンの風向きをセット。すると、空気清浄機の前に置いた風車が回転して、エアコンからの気流が空気清浄機の足元にダイレクトに届いていることが示されます。

これにより、エアコンの気流と空気清浄機から上方向に吹き出す気流がぶつかることなく、天井付近の空気をエアコン側に押し出し、エアコンがその空気を空気清浄機まで運ぶ気流の循環が作られるというわけ。

○プラズマクラスターの脱臭と静電気除去が強力だった

続いてプラズマクラスターの消臭能力を実際に。2つの密閉したボックスの中に、おろしニンニクを置いて臭いを充満させ、一方はプラズマクラスターのイオンで消臭、もう一方はそのまま。各ボックスの小さな窓を開けて鼻を近づけ、臭いの差を比べます。

その差は歴然! ニンニクってやっぱり強い臭いがありますが、プラズマクラスターで消臭しているボックスは臭いがほとんど気になりません。この消臭能力は強力です。

もう1つのデモは、プラズマクラスターの静電気除去能力について。プラズマクラスター7000と、プラズマクラスターNEXTの発生デバイスを用意し、それぞれパネルで仕切りを設けています。

緑色のプラスチックシートを綿でこすって静電気を発生させ、センサーでプラスチックシートの表面電位(V)を計測してモニターにリアルタイムで表示します。モニターは9,999Vが最大値です。プラスチックシートで激しく静電気を発生させると9,999V以上に帯電するので、スタート直後はどちらも数値は変わりません。

まずは、プラズマクラスター7000(1立方センチメートル当たり7,000個のイオン)を照射。静電気が徐々に取り除かれていき、1分ほどで標準的な1,000V前後に落ち着きます。

続いてプラズマクラスターNEXT(1立方センチメートル当たり50,000個のイオン)を照射します。すると、プラズマクラスター7000の倍ほどのハイペースで数値が減っていき、約30秒で1,000V前後に達しました。

冬は空気が乾燥し、衣類や髪の毛が帯電して傷みやすくなります。静電気を加湿によって抑えるだけでなく、プラズマクラスターによってすみやかに除去できるのは大きなメリット。身体に静電気を帯びやすい人は気になるポイントではないでしょうか。

○加湿量1,000mL/hの高い加湿能力

最上位モデルのKI-PX100には、シャープ独自の2つの加湿構造を採用しています。1つは吸い込んだ空気を風路の切り替えによって加湿フィルターに集める「加湿集中ガイド」。もう1つは2枚の加湿フィルターで効率よく空気を加湿して、潤いのある風を送り出す「二重構造加湿フィルター」です。この2つの機構によって、加湿量1,000mL/hという高い加湿能力を得ました。

○別売の「使い捨てプレフィルター」も登場

二重構造の加湿フィルターには、新開発の「使い捨てプレフィルター」を貼り付けられるようになりました。これにより、臭いや汚れの原因となる水中のミネラル成分などをこし取り、加湿フィルターへの汚れの付着を減らします。

加湿空気清浄機や加湿器では、加湿フィルターなど水まわりのお手入れが面倒に感じている人も多いはず。お手入れをサボると加湿性能が落ち、衛生面も好ましくないため、こうしたお手入れの手間を軽くする工夫はとても好ましく感じました。なお、使い捨てプレフィルターの交換目安は約1カ月です。

KI-PX100とKI-PX75には標準で同梱します。交換用の別売も行う予定で、KI-PX70でも使えます。新モデルと従来モデルでは加湿フィルターとそのケース形状が異なるため、使い捨てプレフィルターも形状違いの2種類を用意しています。

また、集じんフィルター(1枚)、Ag+イオンカートリッジ(1個)、加湿フィルター(1枚)、脱臭フィルター(1枚)、使い捨てプレフィルター(5枚)をセットにしたリフレッシュパックも販売します。

最後に性能概要を。KI-PX100の本体サイズはW427×D345×H700mm、重さは約16kg。プラズマクラスター適用床面積の目安は約23畳、加湿適用床面積の目安はプレハブ洋室が28畳・木造和室17畳。加湿時における清浄時間の目安は8畳を8分。空気清浄適用床面積の目安は46畳。空気清浄の目安時間は8畳を6分。

KI-PX75の本体サイズはW395×D305×H650mm、重さは約13kg。プラズマクラスター適用床面積の目安は約18畳、加湿適用床面積の目安はプレハブ洋室が25畳・木造和室が15畳。加湿時における清浄時間の目安は8畳を11分。空気清浄適用床面積の目安は34畳。空気清浄の目安時間は8畳を9分。

KI-PX70の本体サイズはW395×D265×H650mm、重さは約12kg。プラズマクラスター適用床面積の目安は約16畳、加湿適用床面積の目安はプレハブ洋室が21畳・木造和室が12.5畳。加湿時における清浄時間の目安は8畳を10分。空気清浄適用床面積の目安は31畳。空気清浄の目安時間は8畳を9分。

諸山泰三

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