【GW特集】ESG投資が浸透、テーマ型ファンドも人気に

【GW特集】ESG投資が浸透、テーマ型ファンドも人気に

  • モーニングスター
  • 更新日:2021/05/03
No image

企業の社会貢献を重視するESG(環境・社会・企業統治)が浸透し、積極的に取り組む企業への投資が拡大している。ESGファンドの動向から、機関投資家が選別する銘柄を探りたい。●機関投資家が導入、日本ではGPIFも

2018年の世界のESG投資は30.7兆ドル(約3300兆円、GSIA<世界持続可能投資連合>)に拡大した。日本ではGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も17年に投資原則を改め、株式だけではなく、債券などすべての資産でESGを考慮した投資を進めている。例えば、ESGの視点を組み入れる投資原則「PRI(国連責任投資原則)」には、20年に世界3038の機関が署名。一般にも浸透し、投資テーマとして浮上しつつある。

ESGに欠かせない、環境への意識の高まりも投資を後押しする。直近に開催された気候変動サミットにおいても、バイデン米大統領は2030年までに温室効果ガスの排出を半減する目標を打ち出した。中国も環境対策にかじを切っており、もはや企業にとってESGへの取り組みは不可欠。また、環境対策に貢献する技術は商機を呼び込む。●「未来の世界<ESG>」、国内アクティブ型でトップ

昨年7月に新規設定された「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」(愛称:未来の世界<ESG>)の純資産額は右肩上がりの状況を続け、純資産額は4月20日時点で1兆757億円と日本のアクティブファンドの中ではトップクラスだ。設定後も順調に資金流入が続いている。

海外に目を向けても、4月に米資産運用大手のブラックロックが立ち上げた「ブラックロックカーボントランジションレディネスETF(上場投資信託)」は初日に約12.5億ドルで立ち上がり、ETFの歴史の中でも最大の資金を集めたという。同ETFは低炭素社会への移行で恩恵を受ける企業に投資する。

未来の世界<ESG>の投資対象(3月末時点)を見ると、国や地域別では米国が71.5%を占め、インドが7.0%と続く。業種別では情報技術(39.5%)、一般消費材・サービス(18.4%)、コミュニケーション・サービス(15.0%)が上位。日本の組み入れ比率は2.6%。キーエンス<6861.T>が投資対象。●ESGファンドの投資対象はキーエンス、トヨタなど

ESGをテーマとし、国内株式を投資対象とした投信では、指数連動型の「ジャパンESGクオリティ200インデックスファンド (愛称:ESGナビ)」の純資産額が大きい。3月末時点での組み入れ上位銘柄は、東京エレクトロン<8035.T>、リクルートホールディングス<6098.T>、トヨタ自動車<7203.T>。

ETFの「ダイワ上場投信―MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」では、トヨタやソニーグループ<6758.T>、キーエンスが上位だ。アクティブ型の「日本ESGオープン(愛称:絆<きずな>)」は、ソニーG、任天堂<7974.T>、日立製作所<6501.T>を積極的に組み入れている。「CAM ESG日本株ファンド」はダイキン工業<6367.T>、日本電産<6594.T>、富士通<6702.T>など。

一方、「ニッセイ日本株ESGフォーカスファンド(資産成長型)」(愛称:ESGジャパン)」は、中小型の銘柄にも目を向けている。デジタル人材のメンバーズ<2130.T>は、企業理念に共感した人材の積極採用により、低離職率と高い人材獲得力が評価されている。技研製作所<6289.T>はインフラという社会問題に対する、独自の圧入工法が注目される。(イメージ写真提供:123RF)

渡邊 亮

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加