
日本人ギタリスト・KUNI(Photo by William Hames)
アメリカで活躍していた日本人ギタリスト・KUNIのミステリアスな素顔に迫ったドキュメンタリー映画「KUNI 語り継がれるマスク伝説~謎の日本人ギタリストの半生~」が18日から公開され、東京・渋谷のヒューマントラストシネマには多くのロックファンが集った。
1980年代に単身でアメリカに渡り、プロのミュージシャンとしての道を切り開いた日本人ギタリスト・KUNI。86年にアルバム「Masque」のリリースをはじめ4枚のアルバム作品を世に送り出した。
彼の生き様を監督したのが、TBSの佐藤功一氏で「中学生の頃からハードロックファンだったのですが、中でもKUNIが一推しでした。その彼と昨年、久しぶりに再会した時、実は闘病生活だと聞かされたのです。彼はアメリカで成功したとは言っても、そのことを日本で知る人は実に少ない。だったら今こそ彼の実績を映画を通じて紹介したいと思ったのです」と語る。
約半年かけてKUNI本人をはじめ、関係者、海外ミュージシャンらのインタビューをし、KUNIが歩んできた人生、駆け抜けてきた時代背景、そして、ポジティブで多くの人に愛される「KUNIの人柄」を撮り続けた。
インタビューについてはバンド「KISS」のドラマー、エリック・シンガーや、米ロックミュージシャンのジェフ・スコット・ソート、ロックバンド「クワイエット・ライオット」のベイシストとしても知られるチャック・ライトなど、ステージやレコーディングで親交のあった海外ミュージシャンなど多岐にわたっている。
「絶対にプロになってみせるという信念のもと、アメリカに渡り、彼は仮面をかぶってロサンゼルスのミュージックシーンのど真ん中に飛び込み、ギタリストとしての地位を築き上げました。その後、日本でも音楽プロデューサーとして活躍していますが、ギターは封印した。なぜ、ギターを封印したのかも含め、ロックシーンの最先端を駆け抜けた彼の謎に迫ります」と佐藤氏は意欲を見せる。
24日からは大阪のシネ・リーブル梅田、名古屋の伏見ミリオン座でも公開される。
東スポWEB