【韓米首脳会談D-7】対北抑止力を強化、新しい韓米同盟モデルを摸索...尹政府の実用外交、初めての試験(1)

  • 中央日報日本語版
  • 更新日:2022/05/14

同盟は表面的に表れる様相よりも内面の複雑な政治的ゲームを把握する必要があり、「記標」でなく「記意」的な側面がはるかに重要だ。外見上お互いの利益のために共に「宣誓」するという一般的な意味が込められているが、実際には国家間に実体を推定しがたいほど絡んだ利害関係があるからだ。「記意」としての同盟は「敵」を含むさまざまな安保不安要因に共に対抗することであると同時に、こうした要因を解消するために国家安保資産を共有する「意志と行動」を意味する。

現在のような方式の同盟関係は第2次世界大戦以降に形成された。現在の韓米同盟が生じたのも1953年10月だった。もちろん三国を統一した羅唐(新羅・唐)同盟や壬辰倭乱(文禄・慶長の役)で勝利した朝鮮と明の軍事同盟もあったが、これは主権国家の関係ではなく前近代の空間だった。近代以降の欧州でも同盟関係が頻繁に発生したが、現在の同盟とはかなり違った。現在193の国連加盟国のうち韓国が同盟を結んでいる国は米国が唯一だ。誰かが放送で中国や日本を同盟国と言えば多くの批判に直面するだろう。

◆堅固な自由主義国際秩序に亀裂

こうした状況でバイデン米大統領が韓国を訪問する。副大統領、上院議員時代に韓国を訪問したことがあり、2001年には平壌(ピョンヤン)訪問が実現直前まで進んだだけに、バイデン大統領にとって韓半島(朝鮮半島)は決して不慣れではないはずだ。観点によって異なるが、バイデン大統領は現存する世界最高の外交官だ。さらに米大統領が韓国新政権発足の10日後にソウルを訪れたという前例はない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が直面する外交安保環境も厳しい。21日に予定された韓米首脳会談に関心が集中する理由だ。さらに北朝鮮の7回目の核実験までが予想されている状況だ。

こうした時点で韓米の首脳が会うことがどういう意味を持つのか、縦と横の面から脈絡を眺める必要がある。まず縦の場合、冷戦終息以降に進行した約30年間の「グローバル化」時間が調整局面に入っている。グローバル化の時間の中で米国は誰も超えられない一極体制の頂点に立ったが、現在は米中の葛藤が全方向で深刻化する状況に直面している。特に2008年のグローバル金融危機を転換点に米国の国力が相対的に弱まり、これによって外交安保政策の資源が国内政治に転換され、グローバルリーダーシップの危機を迎えている姿だ。オバマ政権が米中競争の深刻性を直感して「アジア再均衡」という名で国家エネルギーをアジア側に移そうと努力したが、火が一度ついた中国の強大国プロジェクトは結局、2強構図を形成するに至った。

最近は、戦後から比較的強く維持されてきた自由主義国際秩序にも亀裂が入り始めた。依然として多くの専門家は「国際制度の効率性と多国間主義的連帯に代わる秩序は登場しにくい」と口をそろえるが、一方では1970年代の「ブレトンウッズ体制」崩壊や1980年代の「プラザ合意」のように相当なレベルの国際秩序調整が発生する可能性があるという見方も少なくない。特にこの渦中に世界を襲った新型コロナは、いかなる形であれ自由主義国際秩序の変化のモメンタムに動力を与えているのが事実だ。

こうした中で韓国は30年余りのグローバル化の時間に比較的大きな成果を出した。国内総生産(GDP)基準で韓国は昨年、世界10位になった。グローバル化の流れをうまく積極的に活用し、アジアを代表する経済力と民主主義のレベルを確保した。時折、代議民主主義に対する不信感と参加民主主義の過剰現象が表れるが、概して破壊ではなく、制度を整備して法を変える方向で代案が摸索されている。もちろん韓半島の安保とグローバル化30年間の乖離は依然として課題として残っている。

横の状況は韓国と米国の国家利益だ。まず、韓国の場合、2つの事案が核心イシューとなる。北朝鮮問題の解決とグローバル地位の強化だ。2017年11月に北朝鮮が核武力完成を宣言してから現在までの流れをみると、非核化の可能性はますます薄れていると判断される。国内的にも北朝鮮に対する懐疑心が強まっている。ただ、管理可能なレベルの安保不安にとどめるべきだが、尹錫悦大統領が対北朝鮮抑止力強化を強調しただけに、これに対するバイデン大統領の支持が必要とみられる。抑止力の強化は「独自の核開発」のような一部の不必要な主張を事前に除去する効果ももたらすだろう。

グローバル地位の強化に関しては、尹錫悦政権が自ら「グローバル中枢国」と表現しているが、従来の強小国・中堅国や橋梁国のように概念を明確にとらえるのが容易でない。結局、国際社会で韓国の役割と寄与を拡大するという意味だが、詳しくみると「グローバル地位強化」をもう少し立体的に接近すると判断される。安保室に経済安保秘書官を新設し、韓悳洙(ハン・ドクス)首相候補者が第一声で「国益に合う外交」を強調した点を勘案すると、「外交」を国益実現のための積極的な手段としていることを確認できる。

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