特集 シリーズ水の国 高森湧水トンネルの水【熊本】

特集 シリーズ水の国 高森湧水トンネルの水【熊本】

  • TKUテレビ熊本
  • 更新日:2021/10/14
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テレビ熊本

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続いては特集『シリーズ水の国』です。

今回は高森町の観光名所、高森湧水トンネル公園です。

この場所が鉄道遺産であることや、水が町の上水道に使われていることは以前お伝えしましたが、トンネル内を流れる水にはもう一つ大きな役割がありました。

【郡司琢哉アナウンサー&高森町建設課 山田耕生さん】

「久しぶりに来ましたけれども、やっぱり入り口を見ると鉄道のトンネルだなという名残がありますよね」

「そうですね、立派なトンネルですよね。こちらが昭和48年だったですかね、宮崎県の高千穂のほうに鉄道をつなげるというというところで工事が始まってずっと奥、550メートルまでは公園として整備しているんですがその奥まだ2キロほど

ずっとトンネルが続いています」

「ほんとうだったらもっと続く予定だったんですよね」

トンネルは明治時代から構想があった国鉄高森線と、日之影線をそれぞれ延伸し熊本と延岡を鉄道でつなぐため、1973年昭和48年から工事が始まりました。

ところがその2年後、トンネルの入り口から約2キロの坑内で大量出水が起き工事は断念。

このとき町内の水源8カ所が枯渇し、高森町は水道が遮断してしまうという大変な事態に見舞われたのです。

そこで町は、トンネルから出る水をポンプで上げ各家庭に配水、出水から20年後の1995年全長2055メートルのうち550メートルを公園化し現在にいたっています。

シリーズ水の国では以前、本坑に対して斜坑と呼ばれる立ち入り禁止の別のトンネルがあり、そこから水が町内に送られていることをお伝えしました。

では観光客が目にする本坑を流れる水は、その後どうなるのでしょうか?

【郡司&山田さん】

「(トンネル内を流れる)この水はそのまま川に流れていくものなんですか?」

「いえ、一部はそのまま川のほうに流しているんですが、この水を利用して農業用水、米作りに活用させていただいております」

「そうなんですか、じゃあこっちの水も使ってるんですね」

「そうなんですね」

トンネル内を流れる水は、その後トンネルの出入口付近で3つの流れに分かれます。

そのうちのひとつは、用水路やパイプを通って周囲の田畑を潤します。

大量出水が起きたとき枯渇したのは農業用水も同じで、その時急場をしのぐ形で整備されたトンネルからの送水が、今も使われているのです。

また水はこんなところにも・・・

【郡司&山田さん】

「こちらは?」

「芝原のため池ですね。こちらもトンネルの中からポンプアップして農業用水として使うためのため池になっています」

「やっぱりきれいですね」

「そうですね、先ほどトンネルの中流れていっている水を見ていただいた通り、あの水をそのまま上げている形ですので、とても水質はきれいだと思います」

トンネル内の水は、ポンプでため池にも運ばれ山あいの田畑にも送られます。

取材に訪れた先週、ため池には早くも冬の使者カモが訪れ羽を休めていました。

こうして湧水トンネルの水で育った稲が今年も実り、収穫の季節を迎えています。

またトンネルから続く用水路は、やがて両塀川へと流れ込み南阿蘇村で白川に合流します。

つまり湧水トンネルは、白川の水源のひとつでもあるのです。

【山田 耕生さん】

「湧水トンネル公園は、観光地として皆さんに楽しんでいただくところが、一番認知度としては高いかなと思うのですが、飲み水、農業に使う水の水源地として活用させていただいている高森町の心臓と言ってもいい、貴重な施設になっています」

幻となった鉄道建設の名残を公園化した高森湧水トンネル。

毎分32トンの清らかな流れは、生活用水だけでなく農業用水として町の人たちの暮らしを支えています。

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