ホロコースト揶揄の五輪演出担当・小林賢太郎氏を解任 「今からでも五輪辞めろ」の声が相次ぐ

ホロコースト揶揄の五輪演出担当・小林賢太郎氏を解任 「今からでも五輪辞めろ」の声が相次ぐ

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  • 更新日:2021/07/22
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解任された元お笑い芸人の小林賢太郎氏(C)朝日新聞社

7月23日の開会式でショーの演出担当を務める元お笑い芸人の小林賢太郎氏が東京五輪・パラリンピック組織委員会に22日、電撃解任された。

小林氏はお笑いコンビ・ラーメンズで活動していた時のコントで、人の形に切った紙が数多くあることを説明するのに「ユダヤ人大量惨殺ごっこ」などと発言していた。

米国のユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」は、「どんな人にもナチスの大量虐殺をあざ笑う権利はない。この人物が東京五輪に関わることは600万人のユダヤ人の記憶を侮辱している」と声明を発表。小林氏にネット上で批判の声が殺到していた事態を受け、組織委は即座に解任に踏み切った。

「またか…」と思った人は多いだろう。過去の障碍者いじめで東京五輪開閉会式の音楽担当だった小山田圭吾氏が辞任し、絵本作家・のぶみ氏も学生時代の教員への嫌らがせ、障害児への発言などが問題視され、オリパラの文化プログラムの出演を辞退している。

一般紙の五輪担当記者は厳しい口調でこう批判する。

「組織委の身辺調査が甘すぎる。人種差別は最もデリケートにならなければいけない。本人にその意思がなかったとしても、受け手が差別と感じるような言動は言い訳できない。未然に防げた不祥事です」

スポーツ紙の芸能担当もこう話す。

「小林さんはラーメンズ時代にシュールで独特な世界観の笑いが人気だった。中毒性が高くハマる人はハマっていましたが、毒舌な部分は一歩間違えれば人を傷つける恐れがある。マニア受けはしますが、大衆に迎合する笑いではないですね。五輪、パラリンピックの開閉会式で制作、演出が決まった時も、一部のファンの間では『ユダヤ人大量虐殺のコントをしていた人を選ぶなんて組織委は正気じゃないな』と話題になっていました。多分、組織委はこのコントを知らなかったのでしょう。調べればすぐ出てくるのに…」

今回の解任劇にSNS、ネット上では、落胆や失望の声が相次ぐ。

「土壇場でのドミノ辞任、解任。これは完全に任命責任も免れない。時間の無駄、お金の無駄だったね。開会式は簡素に入場行進だけ。いっそ無しで。そもそも五輪中止で」

「今からでも遅くないから五輪中止にしてよ。世界からも笑われている。こんなみっともないことばかり続いて五輪が終わったら、菅首相は成功したって胸を張るんだろう。日本国民として恥ずかしすぎる」

「完全に終わった感のある東京オリンピック。57年前、純粋に戦後からの脱却を国民全員で目指したオリンピックとは、あまりにも違う。国民の質の低下が、もろに現れている。世界に国の恥を知らしめる大会に成り下がってしまいましたね」

小山田氏、のぶみ氏、小林氏と次々に五輪・パラリンピックの制作から去ることになったが、組織委の任命責任も重い。

組織委を取り仕切る武藤敏郎事務総長は小山田氏が辞任した時の会見で、「一人一人、我々が選んだワケではない」と釈明していたが、それでは済まない事態になってきた。なぜこのような事態になってしまったのか。コロナ禍で五輪開催の是非を巡る問題とは別個だ。あまりにも危機感がないと思われても仕方ないだろう。(安西憲春)

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