
竜星涼 ※画像はTBS日曜劇場『VIVANT』公式X『@TBS_VIVANT』より
【以下、『VIVANT』最終話までのネタバレを含みます】
関連:■【画像】「ぼくでした」竜星涼、『VIVANT』終了で“長すぎ脚”と“お茶目笑顔”で正体ネタばらし!■
9月17日、堺雅人(49)主演の連続ドラマ『VIVANT』(TBS系)がついに最終回を迎えた。
『VIVANT』は、自衛隊の影の諜報組織「別班」の一員である乃木憂助(堺)を主人公に描かれる、『半沢直樹』で演出を務めたTBSの福澤克雄氏が原作・監督を手掛けるオリジナルドラマ。
79分SPで放送された最終話では謎の組織「テント」の工作員・モニターが日本の中枢に入り込んでいる可能性が浮上し、その1人がこれまで視聴者の間で疑われ続けていた「尾行が下手な警察官」であることが発覚。最終回の終盤に絶大なインパクトを与えた。
「警視庁公安部の野崎守(阿部寛/59)の部下である、新庄浩太郎(竜星涼/30)がモニターでした。最終話ではテントの創設者ノゴーン・ベキ(役所広司/67)と幹部らが日本へ移送されて法の裁きを受けるはずが、新庄の手引きで特別留置所の警備システムが切断され、脱走。
そのままベキらは真の復讐相手である元公安部外事課課長で内閣官房副長官の上原史郎(橋爪功/82)を襲撃に向かう――というまたもや驚きの展開でした」(テレビ誌編集者=以下同)
新庄は「偉大なるベキのお役に立てたのなら幸い」とベキに告げ、「他国のモニターとの連携も取っており、ルートは確保しています」と、国外逃亡を図る旨を伝える場面で出番は終了した。
社会現象級の大ヒットとなった『VIVANT』は続編制作への期待の声が大きく、『NEWSポストセブン』では2025年7月クールに放送が内定しているとも報じられているだけに、シーズン2での“暗躍”に期待したいところだ。
「新庄は、“尾行の失敗など別班にとって都合の良いミスをする”という理由で別班説が疑われていましたが、まさかテント側だったとは……最終話で正体が発覚したことで、多くの視聴者がこれまでの不審な描写の数々を“あれは伏線だったのか!”と答え合わせを楽しんでいます」
まず、第2話で新庄が乃木を、意味深に見つめていたシーンだ。当時は謎の言葉だったザイールが発した「お前(乃木)がヴィヴァンか?」の真の意味が野崎の推理により「別班」の現地訛りだと発覚したシーンだったが、このシーンで新庄は乃木を疑わしく睨みつけていた。当時は「新庄も別班説」などがささやかれていたが、テントのメンバーは基本的に「別班」の存在を知っていたことも踏まえると、実際は乃木への警戒心を強めた最初の場面だったのだろう。
《新庄さんと乃木さんが、顔合わせたじゃん。ちょっとそこは気になってた》
《新庄がこの役職だから2話?で憂助に別班の疑いがかけられてた時にあの顔したのね なるほど》
といった声が、SNSにも寄せられている。
■「尾行が下手なポンコツ」も実はわざとだった
同じく第2話では乃木が1億ドル(140億円)を誤送金してしまったことを説明した際、事情を知らなかった医師の柚木薫(二階堂ふみ/28)が「1億ドルってことは……140億円!?」とオーバーリアクションで驚いたのに対して新庄の「うーわっヤバすぎ!」という台詞は、妙に軽い口調だった。これについては《今のところ緊張感ゼロ大賞だな》という声もあったが、新庄がテント側の人間なら金額に驚かないのも当然だ。
《モニターだから、知ってたんじゃんテントの資金源は誤送金。》
《おい新庄、テントモニターとして知ってて演技やん見直すとオモロイね》
と、合点がいった視聴者も多い。
ちなみに、第2話では「バルカ政府の公用車ナンバーはすべて把握しています。公安として当然です」という新庄の発言に薫は「あなたも(野崎と同じ)スパイだったの?」と返しているが、これも“新庄の正体を匂わせた演出だったのでは?”と考える声もある。
「次に、第4話と第6話での“尾行に失敗する”の描写です。前者はテントのモニター・山本巧(迫田孝也/46)を、後者は乃木を別班だとほぼ確信している野崎の指示で乃木を尾行し、どちらも新庄は失敗していました。これにより“新庄は尾行がヘタクソ”みたいな扱いを、視聴者どころか半ば公式からもネタにされていましたが、実は意図的なものだったことを福澤監督が明かしたんです」
最終話と同日の17日に行なわれたファンミーティングにて福澤監督は、新庄の尾行下手が界隈でネタにされていることに触れて、「失敗の1つはわざと」と、視聴者にヒントを与えていた。
テントを探る邪魔な存在である乃木と、同じテントのモニターでこのままだと逮捕されてしまう山本――どちらの尾行をわざと失敗したか、考えるまでもないだろう。
《新庄がテントだとしたら、テント山本の尾行を撒かれたと見せかけてわざと逃がしたということだったのね》
《乃木の尾行には成功した方がテントのためじゃない?あれでテントの話し合いの場が特定されちゃったんだし。テントのモニターなのに乃木の尾行をわざと失敗する理由ってあるの?》
《モニターの山本をモニターの新庄が尾行してたの笑う最終的に山本に撒かれたけど、同じモニターだったから新庄が逃してあげたと思ったらそこにも伏線があって驚いた》
と、腑に落ちた視聴者の声がSNSにも多く寄せられている。
なお、乃木の尾行は事前に目的地が「協力者になったハッカー・ブルーウォーカーこと太田梨歩(飯沼愛/20)を匿っているアパート」だと野崎に見透かされていていた。それを見切っていた乃木は「表向きの太田の部屋」と「作業用の機材のある部屋」の2部屋を借りて公安を欺いていたが、ここで新庄が捜査令状がないのに「すぐに踏み込みます!」と言い出した同場面で“『モニター』と書かれたインターホンのカメラに新庄の顔が映っている”という演出があったことから、
《そうか… 新庄さんが、公安の捜査会議のとき乃木さんの別班疑惑について妙に食い下がってたのも、ブルーウォーカーの潜伏先で別班の動きを暴くことに拘ったりしてたのも、「テントのモニターだから」であれば納得ゆくな、なるほど…》
《それにしても、過去話で新庄がインターホンに映ってるときにパネルにモニターって書いてて新庄モニターって考察してた人スゲーな》
といった声もある。
■『VIVANT”2”』の新庄に関する考察が勃発!
逆に言えば乃木の尾行に失敗したのは素の不手際だが、
「たぬきの置物を見ている隙に乃木を見失ったのも、そもそも乃木は別班ですから」「なので皆さん、新庄ばかり責めないであげてください(笑)」
と、番組プロデューサーの飯田和孝氏は最終回前にコメントしていた。
なお、第6話は新庄が“なぜ乃木をそこまで尾行するのか?”という理由を野崎に教えてもらえず不満げに舌打ちをする場面もあったが、これも《心から野崎さんに忠誠誓ってない感はあったよなぁ》《素のリアクションといえば空港で野崎さんとの電話後に舌打ちしてたし…素はやっぱアレだったんね新庄さん(笑)》といった声が寄せられている。
「こうして振り返ると、第6話に伏線が集中していたんですね……。
そして、乃木ら別班は“日本を裏切った山本”は容赦なく首吊りに見せかけて殺した一方、最初からテントの工作員として動いていたアリ(山中崇/45)は家族の逃亡先まで用意する仏心を見せていました。このままでは、新庄は“祖国を裏切った人間”として乃木ら別班に粛清される可能性が高そうな気がしますが、続編でどうなるんでしょうね……」
「この国は腐りきっている」「一回痛い目に遭った方がいい」という単なる悪意でテントに加担した挙句、無理やり協力させた太田を性的に襲った「鬼畜野郎」(乃木)な山本とは違い、新庄は「偉大なるベキのお役に立てたのなら幸い」と、ベキの思想に心酔している描写もある。
《山本と比べて創設者がベキだと知ってるし優秀だしベキを尊敬してる新庄って、もしかして元孤児でベキに助けられたりしてる?》
《ベキ以外は認められない、ベキを傷つけた者を許さないってなって、乃木さんを執拗に追い詰めて排除しようとする新庄くんも美味しいし、ベキの正統なる後継は貴方だ、って心酔モードで乃木さんを攫おうとする新庄くんも美味しい》
《野崎さん新庄のことどうするのかな乃木が先に始末に行くのかな》
などなど、早くも“裏切り者”新庄が続編『VIVANT“2”』でどんな動きを見せるのか、無事に生き延びるのか考察がスタートしている『VIVANT』。放送後も、考察合戦はまだまだ続きそうだ――。
ピンズバNEWS編集部