追加接種も先行 コロナ対策先進国・イスラエルから何を読み取るか

追加接種も先行 コロナ対策先進国・イスラエルから何を読み取るか

  • CNN.co.jp
  • 更新日:2021/11/25
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テルアビブの医療施設でファイザー製ワクチンの追加接種を待つ人々/Kobi Wolf/Bloomberg/Getty Images

エルサレム(CNN) 新型コロナウイルス感染拡大への対策でこの1年近く、常に世界を先取りしてきたイスラエル。ワクチンの追加接種も3カ月以上前に始まっている。同国の例から、パンデミックの行方を読み取ることができるだろうか。

イスラエルは世界に先駆けて成人や10代へのワクチン接種を進め、ワクチンパスポートを導入した。3回目の追加接種は7月末から、60歳以上を対象に開始。8月末からは、16歳以上で2回目の接種から5カ月が経過していればだれでも受けられるようになった。

同国では現在、追加接種の対象でありながらまだ受けていない場合、接種が完了したとは見なされない。

保健当局者らによると、追加接種の効果はデータに表れている。8~9月に同国を襲った感染の第4波は、すでに収束局面にある。

ピーク時には1日あたりの新規感染者が8000人を上回り、重症の入院患者が500人を超えることもあった。今は新規感染者の7日間平均が450~500人、重症の入院患者は129人まで減少している。

保健省のデータによると、ここ1カ月の陽性者は、ワクチン接種を完了していない人が75%以上を占める日が多かった。

また当局が先月発表した入院患者の内訳によれば、60歳以上の重症者でワクチンを2回しか打っていない人の数は、3回目を打った人の5倍に及んでいた。

今月21日の時点でも、60歳以上の重症者のうち2回接種組の人数は、3回目を打って接種を完了したグループの4倍に上った。

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長はこのようなイスラエルのデータに基づき、ワクチンの追加接種を対象者全員が受けるよう呼び掛けている。米国では最近、18歳を超えた全成人への追加接種が承認された。

第5波への懸念も

だがイスラエルの例が示すのは、必ずしも明るい見通しばかりではない。同国では9月以降、感染者が減少してはいるが、下げ止まりの傾向もみられる。さらに最近、1人が何人に感染させるかを示す「実効再生産数」が1を超えたため、感染がまた拡大するとの懸念も指摘されている。

専門家によれば、感染の第5波が始まったという確証はまだない。ただ、ワクチンを2回打ってまだ追加接種を受けていない人が、150万人近く残っていることは確かだ。

当局者らは第5波を阻止しようと、ワクチンを打っていない人や追加接種の対象者に接種を促すと同時に、子どもへの接種も進めている。

保健当局によれば、新たな感染の多くは現在、5~11歳の子どもたちの間で起きている。この年齢層へのワクチン接種は22日から始まった。

イスラエル政府の専門家会議を率いるバリチェル議長は、1日の新規感染者の約50%は11歳未満だと指摘。子どもにワクチンを接種することで、感染拡大の流れが変わるよう期待すると述べた。

専門家らは一方で、たとえワクチン接種が進んでも、屋内の活動が増える冬場は特に、感染対策を徹底するべきだと強調する。感染者が増加に転じたのは、市民の気が緩んでマスク着用などのルールを守らなくなってきたためだという指摘もある。

バリチェル氏は「一発だけで確実に感染拡大を防げる魔法の弾丸などない」としたうえで、マスク着用や屋内イベントの制限、ワクチン証明の活用、追加接種の促進など、さまざまな対策を組み合わせる必要があると語った。

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