「ええやんけ、ええやんけ!」山奥の“別邸”で50代社長は16歳の少女を弄んだ《別の被害者が涙の告発》

「ええやんけ、ええやんけ!」山奥の“別邸”で50代社長は16歳の少女を弄んだ《別の被害者が涙の告発》

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/06/11

「お母さん、ごめんなさい。言えなかった」小学生の娘が愛人男から性的虐待 母親は法廷で嗚咽を《大阪・少女強制性交》から続く

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今年3月より大阪地方裁判所某支部で行われている刑事裁判。大阪府郊外の町で金属部品加工の工場を営むヤマモトシュウジ被告(50代・仮名)は、自身が経営する町工場の従業員で愛人だったA子さん(40代)の娘であるB子ちゃんに対して、「強制わいせつ」「強制性交」を犯した罪に問われている。

検察は、B子ちゃんが小学3年生の頃から性暴力の被害に遭い、自殺を考えるほど追い込まれていたと指摘。だが、ヤマモト被告は逮捕当時から容疑を否認。B子ちゃんが訴えた性被害も「作り話だ」と供述しているという。

※この裁判では被告人名から被害者が特定される可能性があるため、被害者を保護する観点から「被告人名秘匿」の措置がとられています。本稿でも被害児童の特定を避けるため被告を匿名とすることにしました。

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ヤマモトシュウジ被告

工場長は被害の相談に「やっぱりかと思いました」

6月4日に開かれた5回目の公判では、ヤマモト被告が経営する町工場の工場長が証人として出廷した。工場長はB子ちゃんへの強制わいせつ事件が発覚した当初である2019年夏、母親のA子さんからヤマモト被告による娘への性暴力について相談され、警察に通報するよう進言した人物である。

ヤマモト被告は証言台にたった工場長を厳しい目つきで睨んでいた。検察官が質問を開始する。

「被告人はどのような経営者でしたか?」(検察官)

「自己中心的な人」(工場長)

「どういった点が?」(検察官)

「異議あり!! 関連性がない質問です。(工場長の出廷の)主旨は母親から聞き取ったことの立証です」(被告弁護人)

「異議を認めます」(裁判官)

「母親から電話で被害を相談された時、どう思いましたか?」(検察官)

「やっぱりかと思いました」(工場長)

「なぜ?」(検察官)

「歴代の事務員が同じ目にあっていたからです」(工場長)

「異議あり!! 悪性格の立証です。歴代事務員は関連ないと、証拠排除している」(被告弁護人)

女性検察官の質問に対し、たびたび異議を唱える被告弁護人。工場長はその後、A子さんに相談を受けた時、どんなことをアドバイスしたかなどについて証言した。

被告は弱い立場の女性につけいって弄んできた

そうした法廷でのやりとりを聞き、傍聴席で肩を震わせている1人の若い女性・D子さんがいた。D子さんは10代の頃、ヤマモト被告が経営する工場の従業員として働き、たびたびヤマモト被告から性暴力の被害を受けたという。

この日の公判が終了した後、D子さんは「文春オンライン」の取材に応じた。

「今思い出しただけでも吐き気がします。B子ちゃんだけでなく、ヤマモト被告はこれまでも弱い立場の女性につけいって弄んできました。泣き寝入りしている人も多い。私も大阪の“別邸”(※前記事で触れたヤマモト被告がC子さんから譲り受けた、山奥にある家)で被害を受けました」

D子さんが被害にあったのは約6年前、2015年のことだ。D子さんは、両親が離婚するなど、家庭の経済的な事情で高校に進学することができず、地元のアイスクリーム店で働いていた。その店に常連としてよくやってきたのがヤマモト被告だったという。

甘い誘いに乗ってヤマモトの会社で働くことになったが……

「会長(ヤマモト被告)は従業員にもよく話しかけてくるコテコテの“大阪のおっちゃん”でした。『自分は海外を含め100個ぐらい会社を経営している』ってよく話していました。毎日来て、そんな自慢話をしていくものだから、世間を知らない私は『凄い人なんだ』と単純に思ってしまいました。

ある時、会長から『別荘の管理と犬の世話をやってほしい』『給料は月25万円保証する。寮もあるで』って言われたんです。今から思えば、甘い誘いに乗った私がアホだったんですが、私はアイスクリーム屋を辞めて、ヤマモト被告の会社に行くことにしたんです」

だが、いざ勤め先を辞めて、ヤマモト被告の会社で働くとなった途端、ヤマモト被告は約束を反故にし、「犬の世話の仕事は他に頼むことにした。俺の工場で働いてくれ」と言い始めた。しかも、ヤマモト被告が言っていた「寮」とは、外国人労働者が多数住む、風呂なし、築40~50年のアパートの一室のことだった。D子さんは「話が違う」と家に帰ろうとした。だが、家族からは「世の中そんなもんや」と諭され、工場で働くことになったという。給料は月25万円は保証されず、時給820円だった。

「殺人以外はいろいろ拷問まがいのことをしてきた」

「会社に入った当初は、会長(ヤマモト被告)は私を食事に連れて行ってくれたり、たまに『頑張ってくれたから小遣いや』って数万円のボーナスをくれるなど、面倒見がよかったんです。『お前は娘みたいなものだから、お父ちゃんと思ってほしい』と世話を焼いてくれる。

でも、その一方で、彼氏や家族と距離を置くように言われました。『あんな奴(彼氏)とは別れなさい』『家族とも連絡しなくていい、ウチ(会社)がファミリーやから』って。また、会長は取引先の人とよく大声で揉めていて、口癖のように『俺は地元ヤクザと仲がいい』『殺人以外はいろいろ拷問まがいのことをしてきた』と凄んでいました。怒らせたら怖い人なんだと思っていました」

深夜になると豹変し「ええやんけ、ええやんけ」と私の布団に…

そして、事件は工場に勤め始めてから半年後の16歳の冬に起きてしまった。仕事帰りに「(寮に風呂がないなら)大きい風呂にでも入りに来い」とヤマモト被告に山奥の“別邸”に呼ばれたA子さんは、その夜、襲われた。

「会長の“別邸”は山の中にあり、熊や猪も出ます。近くに街灯もない。お風呂に入った後、『帰りは危険だから、泊まっていけ』と言われ、会長を信じて、『うん』と言ってしまった。私がバカでした。会長は深夜になると豹変し、『ええやんけ、ええやんけ』と寝ていた私の布団に入ってきた。

どれだけ抵抗してもやめてくれませんでした。黙々と(強制性交の)行為が続きました。時間は1時間くらいだったと思います。山の中だから助けも呼べない。最後の方は早く終わることだけを考えていました。行為を終えると会長は『気持ちえかったやろ』『絶対誰にも言うなよ』と口止めしてきました。私はその夜、1人で泣くことしかできなかった」

そんな事件が起こった後もD子さんはヤマモト被告の会社に残った。中卒で未成年でもあったD子さんは、すぐに別の仕事を見つけることができず、生きていくためには寮に残るしかなかったからだ。

“別邸”での一件があって以来、ヤマモト被告との接触は極力避けるようにしていたが、雇用主と従業員という立場から、ヤマモト被告を見かけたときは笑顔を作った。そんなD子さんの弱みに付け込むように、ヤマモト被告は2~3カ月に1度、D子さんを弄んだという。

「ヤクザと繋がっている」という会長が怖かった

「警察に相談しようとも思ったのですが、『ヤクザと繋がっている』という会長が怖かった。それに、たまにお小遣いをもらったこともあったので、『これって私も愛人なのでは?』『公になったら私も罰せられるのでは?』と思い、我慢しました。会長との関係さえ我慢すれば、最低限の生活はできたので、(強制的な性行為に)応じていました。

辛かったのは、ヤマモト被告はもちろんですが、工場での上司にあたる愛人のA子さんの振る舞いでした。A子さんとヤマモト被告の関係は工場内では知れ渡っていた。A子さんはヤマモト被告が私を贔屓していることを妬み、私に随分といじわるをしてきました。

数年間なんとか工場を勤め続け、成人になったのを機に工場を辞めました。2019年の夏に、ヤマモト被告が逮捕された後に、A子さんから連絡が来て、『あのときはごめん、ヤマモトから意地悪しろって言われてたの』と、謝罪されました」

さらに取材を進めるとヤマモト被告から性被害を受けた被害者はD子さんだけではなかったことが判明した。長年ヤマモト被告の側近を勤めた元ベテラン従業員が証言する。

「あのとき助けてあげたんだから。な、ええやろ」

「A子さんが勤め始める10年ほど前から、3年近く工場に勤めていたのが、会長がパチンコ屋でスカウトしてきたシングルマザーのE子さんでした。会長はE子さんがお金に困っていると、よく援助してあげていたんですが、後に『あのとき助けてあげたんだから。な、ええやろ』と、週に1度、ホテルに行くことを要求していました。耐え切れなくなったE子さんは最終的には弁護士に相談していた。ある日を境にE子さんは急に工場に来なくなりました。この件はE子さん本人から聞きました。

D子さんが辞めた後に工場で働くことになったのが、F子さんです。F子さんも会長がパチンコ屋でスカウトしてきたそうです。F子さんは仕事終わりに工場で、会長に襲いかかられたそうです。F子さんは抵抗して、なんとか未遂で終わったそうで、F子さんは後日、会長に襲われたことをA子さんに相談しました。A子さんはヤマモト被告に対して、随分怒っていました」

「美少女と温泉で」「幼い 無修正」ヤマモト被告の検索履歴

ここまで語り終えるとベテラン従業員は、1枚の写真を取材班に示した。その写真はインターネットの検索履歴を映したスクリーンショットだった。「ロリコンの無料動画」「美少女と温泉でセックス」といった言葉が並んでいる。

「これは、会長が使っていたタブレットの検索履歴です。退社前、いつか使えると思って慌てて撮影したものです。タブレットの使い方をあまり知らない会長はよく、私に自分のタブレットの設定を頼んできたのですが、その際、たまたま開いてしまったのが、この検索履歴です。B子ちゃんの事件を知った時は、『やはり』と思いました。このスクリーンショットは、2019年に私が警察に事情聴取を受けた時にも提出したものです」(同前)

F子さんは「負い目もあり強くは言えなかった」

取材班はE子さんに取材を申し込んだが、回答は得られなかった。F子さんは取材に対し、

「体を触られ迫られたのは事実です、ですが、私も会長からお米やドッグフードをよく貰っていたので、負い目もあり強くは言えなかった。何より恐い人だから、もう関わりたくないんです」

と答えた。ヤマモト被告の担当弁護士に、D子さん、E子さん、F子さんとの関係について、質問状を送ったが、期日までに回答はなかった。

ヤマモト被告は今何を思うのか。6月9日に開かれた第6回公判では、ヤマモト被告が証言台に立った。

(♯5へ)。

6月11日(金)21時より放送の「文春オンラインTV」では、担当記者が記事について詳しく解説します。

「私の下着を脱がして少女から誘ってきた」女子小学生性暴力事件 50代社長の“反論”は罷り通るのか?へ続く

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

「文春オンライン」特集班

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