インド「牛糞牛尿に新型コロナへの効果なし」SNS投稿で拘束の活動家、2か月ぶりに釈放

インド「牛糞牛尿に新型コロナへの効果なし」SNS投稿で拘束の活動家、2か月ぶりに釈放

  • Engadget
  • 更新日:2021/07/21
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インド最高裁は2か月にわたって身柄を拘束されていた活動家エレンドロ・レイチョンバン氏を釈放するよう指示しました。

レイチョンバン氏は新型コロナウイルスの予防や治療に牛の尿や牛糞が活用できると主張し広める活動を支持していたインド人民党(BJP)の政治家が、その新型コロナに感染して死亡したのを受けFacebookに「新型コロナの治療に効果があるのは牛の糞や牛の尿ではありません。それは科学と常識です」と投稿しました。

ところがレイチョンバン氏の住む地域のBJP政治家がこの投稿を目にして憤慨、遺族やBJP党員らの「宗教的感情を侮辱した」との罪でレイチョンバン氏の逮捕拘束を警察に求めました。ヒンドゥー教では牛が神の使いとして崇拝されています

こうして投稿を支持する地元のジャーナリストと共に逮捕されたレイチョンバン氏はしばらくの間身柄が拘束されることになり、さらには国家安全保障(NSA)法に基づく扇動の容疑で起訴される可能性もあるとされました。もしそうなった場合、被告は懲役1年の刑を宣告される可能性がありました。

ただ、いくらなんでも新型コロナに牛糞を身体に塗りたくったり牛のおしっこを飲んだりすることが正しいとして、科学的な事実検証に基づく医療技術を否定するのは、常識的にみておかしいことです。インド最高裁判所もその点は理解していたのか、継続的な拘禁が続くようなら人権侵害にあたるとし、7月19日にレイチョンバン氏を釈放するよう命令を出しました。しかし、なぜかレイチョンバン氏とともに逮捕されたジャーナリストに関してはまだ拘束が続けられています。

ナレンドラ・モディ首相が率いるインド人民党はヒンドゥー教至上主義の政党でもあり、これまでにはジャーナリスト、人権活動家などを含む数千人がテロ対策法の下、扇動の容疑で逮捕されてきました。最近では部族の権利活動家である84歳のスタン・スワミー牧師がテロ活動の容疑で逮捕され、9か月もの長期にわたって拘留されたのち獄中で死亡。これには国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を含め各国から批判の声が上がっていました。

インドの裁判所は、植民地時代に作られた扇動法が「乱用」されているとモディ政権に指摘、改正できない理由を問いましたが、モディ首相はこれに回答していません。

Source:The Hindu

Munenori Taniguchi

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