“桃子対決”は上田の勝ち! 同郷熊本の後輩・大里に威厳見せた/国内女子

“桃子対決”は上田の勝ち! 同郷熊本の後輩・大里に威厳見せた/国内女子

  • SANSPO.COM
  • 更新日:2021/05/03

パナソニックオープンレディース最終日(2日、千葉・浜野GC=6638ヤード、パー72)34歳の上田桃子(ZOZO)が、2019年6月の「ヨネックスレディス」以来、2年ぶりのツアー通算16勝目を挙げた。首位と2打差の2位から出て73で回り、通算5アンダーで並んだ22歳の大里桃子(伊藤園)との“桃子対決”となったプレーオフを制した。新型コロナウイルスの影響で統合された20-21年シーズンで、30代の日本選手が勝ったのは初めて。若手の躍進が続く中、久しぶりに力を示した。

吹きつけた強風も、円熟味を増した“火の国の女”の情熱をかき消すことはできなかった。34歳の上田が22歳の大里との“桃子対決”を制し、歓喜のガッツポーズだ。

「同郷(熊本)で同じ桃子だしネタになるんだろうな、だから余計に負けたくないな、とか思っていた。でも、自分がやるべきことに集中した」

ツアー史上初めて同じ名前の対決となったプレーオフ。9番(182ヤード、パー3)の繰り返しで、2回目をボギーとした大里に対し、上田は連続のパーでしのいだ。

最大瞬間風速20メートルを記録する強風が襲った最終日。多くの選手がスコアを落とす中、バーディーこそなかったものの、1ボギーと粘った。キャディーを務めた辻村明志(はるゆき)コーチ(45)にかけられた言葉は「全英よりは弱いだろ」。リンクスの風が吹き荒れる「全英女子オープン」で昨年6位など、幾多の舞台を経験してきたベテランは「風は好き。集中力が増す」と言い切り、耐えて忍んで20ホールを回り切った。

21歳の稲見萌寧、23歳の小祝さくらら20代前半の若手が席巻する女子ツアー。統合された2020-21年シーズンの優勝者は前戦まで申ジエ(韓国)以外、すべて20代の選手。30代以上の日本選手の優勝は皆無だった。そんな中、19年6月の「ヨネックスレディス」を最後に優勝のなかった上田の頭には「引退」の2文字も浮かんでいた。

「どの山を登りたいのか分からない。ここ5年くらい(引退も)考えていた」と告白。目標がなく、コロナ禍で無観客試合が続くことも、モチベーションの低下につながった。欠場して調整にあてた前週は辻村コーチに「勝てる気がしない」と涙ながらに吐露した。

それでも辻村コーチの「弱気な部分を逆転しないと無理だぞ」との激励を受け、茨城・大洗でミニ合宿を敢行。10ヤード刻みのショットなど基礎練習を繰り返し、気持ちを高めて臨んだ大会だった。

「こういうゴルフもあるよ、と後輩たちに見せられたかな。今回やり切れたことは大きい。まだ情熱はある」

燃える女、上田桃子。そのハートの火は、消えていない。(一色伸裕)

★過去には“アキ対決”

2000年の「日本女子プロ選手権コニカ杯」で高村亜紀(あき)と中野晶(あき)がプレーオフに進んだ例がある。天沼知恵子、米山みどり、小野香子を合わせた5人によるプレーオフで、高村が制した。

★データBOX

◎…上田の優勝で、熊本県出身者は通算143勝目(1998年のツアー制度施行前も含む)。都道府県別では最多で、2位は埼玉の79勝。

◎…熊本勢はコロナ禍で14試合しかなかった昨年は0勝だったが、これで88年から続いているシーズンの連続勝利を更新。個人最多は不動裕理の50勝、次いで平瀬真由美の19勝、上田の16勝。

◎…上田はプレーオフが11度目で、この勝利で5勝6敗。熊本県勢とは不動と1勝1敗、有村智恵に2勝している。

上田 桃子(うえだ・ももこ)

1986(昭和61)年6月15日生まれ、34歳。熊本市出身。9歳でゴルフを始める。東海大二(現東海大熊本星翔)高卒。2005年プロ転向。07年に日米ツアー共催の「ミズノクラシック」など5勝を挙げて賞金女王。08-13年に米ツアー参戦。14年に日本ツアー復帰。日本ツアー通算16勝(米ツアー会員として出た大会の1勝を含む)。生涯獲得賞金は約8億6962万円(9位)。161センチ、54キロ。

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優勝を決めた上田は万感のガッツポーズ。赤と黒のウエアは、所属するZOZO社との話で、タイガー・ウッズを意識したものだ(撮影・戸加里真司)

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