[北京 19日 ロイター] - 中国の王文濤商務相は19日、北京を訪問しているロシアのレシェトニコフ経済発展相と会談し、中国とロシアは貿易と投資を巡る協力を深化させ、国境を越えた接続性を向上させる必要があるとの考えを示した。
中国商務省によると、王氏は会談で、両国首脳による「戦略指導」の下で中ロの経済・貿易協力が深化し続け、一段と「強固」になったと指摘した。
ウクライナ侵攻を巡り西側諸国から厳しい制裁を科されたロシアは中国経済への依存度を高めており、石油・ガスや穀物の輸出先として中国重視を鮮明にしている。
中国税関総署によると、ロシアからの財(モノ)輸入は8月に前年同月比3%増となり、前月の減少からプラスに転じた。
中国、北朝鮮と国境を接するロシア極東は、越境貿易・商取引において戦略的重要性が高まっている。中国が東京電力福島第1原発処理水の海洋放出に反発して日本の水産物輸入を全面停止したことを受け、ロシアの漁獲量の約7割を占める極東は中国への水産物輸出拡大を狙っている。
一方、主要7カ国(G7)の外相は18日にニューヨークで開いた会合後に共同声明を発表。中国に対しロシアにウクライナでの侵略阻止に向け圧力をかけるよう呼びかけた。