「たまごの黄身の色が違う!」←食べても大丈夫? 専門家に聞いた「鶏のえさによって色に違いが出る」

「たまごの黄身の色が違う!」←食べても大丈夫? 専門家に聞いた「鶏のえさによって色に違いが出る」

  • ラジオ関西
  • 更新日:2023/01/25

日々の暮らしの中で、「これは食べても大丈夫?」と一瞬悩んでしまうことはありませんか? そこで身近な食べ物に潜む疑問について、170万人の組合員がいるコープこうべで商品に関する問い合わせを受けているコープこうべ商品検査センターの羽田野達也さんに聞きました。

【写真】バナナの果肉が黒く変色! 正体は「モキリオ病」 食べても健康には影響なし

――コープこうべの商品検査の取り組みはいつからですか?

【羽田野達也さん(以下、羽田野さん)】コープこうべは、「安心して食べたい」「安全な商品がほしい」という組合員の声により、全国の生協で初となる商品検査室を1967年に開設、検査活動をスタートしました。日々、組合員から寄せられる問い合わせの調査も重要な役割の一つです。

――1年間で寄せられる商品に関する質問や苦情の数は?

【羽田野さん】2021年度は、商品検査センターに3441件の問い合わせが寄せられました。そのうち、1098件(約32パーセント)が「異物混入」に関するものでした。

――よく寄せられる質問にはどのような事例がありますか?

【羽田野さん】たとえば、「タラの切り身にミミズのような虫が入っていた」という事例です。

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タラの切り身

――ミミズのような虫とは、魚の寄生虫「アニサキス」のことでしょうか?

【羽田野さん】そのとおりです。アニサキスは、タラやサバ、アジ、サンマ、カツオ、イカなどの魚介類に住み着いている寄生虫です。アニサキスによる食中毒は、生鮮の魚介類を生(不十分な冷凍または加熱不足のものを含む)で食べることで、生きたアニサキスがその人の胃壁や腸壁に食いついて食中毒(アニサキス症)を引き起こします。

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タラの切り身に付着したアニサキス

――どのように防げばよいのでしょうか?

【羽田野さん】アニサキスは寄生している魚介類が死んでから時間が経過すると、内臓から筋肉に移動することが知られているので、魚介類を生で食べる場合は新鮮な魚を選び、目視で十分確認して、アニサキスを除去する必要があります。また、アニサキスは加熱または冷凍で死滅するので、70度以上または60度なら1分の加熱、マイナス20度で24時間以上冷凍することにより予防することができます。なお、一般的な料理で使われる食酢での処理、塩漬け、しょうゆやわさびを付けるだけでは、アニサキスは死滅しないので注意が必要です。

――生で食べる場合は鮮度を重視し、目視で確認が必要。さらに、十分な加熱と冷凍が効果的ということですね。ほかにはどのような問い合わせが多いですか?

【羽田野さん】「バナナの果肉の真ん中に黒いものがある」という内容です。

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果肉の真ん中が黒くなったバナナ

――バナナの皮が黒くなっているのはよく見かけますが、果肉の真ん中が黒くなるというのは何が起きているのでしょうか?

【羽田野さん】「モキリオ病」という症状の影響を受けたものと考えられます。「モキリオ病」は、バナナの花が咲いたあと、花びらが落ちたところから雑菌が入ることで起き、果肉の中心が茶色や黒色に変色し、その部分が非常に硬くなります。

――真ん中が黒く、そして硬くなるということですが、食べてしまって大丈夫でしょうか?

【羽田野さん】味は苦くておいしくないですが、食べても健康に影響はありません。モキリオ病の影響を受けたバナナは、通常、果肉の成長が止まるので外見から判断して除去していますが、まれに外観から判断を行うことが難しいものがあります。

また、色に関するものでは「たまごの黄身の色がいつもと違う」という事例もよく寄せられます。

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色違いの卵黄

――たしかに、何個かたまごを割ったときに、一つだけ黄身の色が少し違うと思うことがありますね。

【羽田野さん】卵黄の色は、鶏が食べるえさに含まれている「カロチノイド」という色素の影響を受けます。たとえば、卵黄がオレンジ系の色であればパプリカやトウガラシがえさに使われていて、黄色系はマリーゴールドの場合があります。それぞれのえさに含まれるカロチノイド色素が卵黄の色に影響を与えているというわけです。鶏が食べるえさの量は、季節や体調によって鶏ごとに差があるため、同じえさを与えていても卵黄の色に差が出ることがあります。そのため、卵黄の色がいつもと違ったものを食しても健康に影響はありません。

身近な食品の疑問でも、アニサキスのような要注意のものから、健康に影響がないものまでさまざまですね。正しい知識を身につけることが食中毒予防の最良の方法と言えそうです。

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