最強の論客陣が語るアフターコロナ「なぜ、日本経済だけが一人勝ちするのか」

最強の論客陣が語るアフターコロナ「なぜ、日本経済だけが一人勝ちするのか」

  • PRESIDENT Online
  • 更新日:2020/08/01

新型コロナウイルスによる経済活動自粛で、年率で20%超のマイナス幅が予想される2020年4~6月期の実質国内総生産。そこからの回復のシナリオを描く――。

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写真=iStock.com/Ca-ssis※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ca-ssis

月例経済報告で景気下げ止まり指摘

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、2020年1~3月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は前期比0.9%減、年率換算で3.4%減となった。

しかし、20年4月7日の7都府県を対象にした緊急事態宣言の発令、そして16日に行われた全都道府県への対象拡大によって、経済活動の自粛が一気に強化。各工場での生産活動がストップする一方、街中にある飲食店は一時休業するところが相次いだ。

輸出についても、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によって、世界中の国々で同じような経済活動の自粛が行われ、大幅なダウンを余儀なくされてきた。そうしたなか「4~6月期の実質GDPのマイナス幅は年率で20%を超え、戦後最大に達する」という見方が広がっている。

その一方で、20年5月25日の緊急事態宣言全面解除を受けた経済活動の再開によって、徐々に明るい兆しも見え始めている。政府が20年6月19日まとめた6月の月例経済報告では、国内景気について「極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある」との見方が示された。果たして今後の日本の展開はどうなるのか。「経済」「株価」「経営」「政治」の4つの側面での検証を行っていく。

【経済】実質GDP20年7~9月期から回復、21年度は+2.3%

「20年6月5日に総務省が発表した家計調査によると、20年4月の2人以上の世帯の消費支出は26万7922円で、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年同月比11.1%減少した」――。この減少率は比較可能な2001年以降で最も大きく、前年の水準を下回るのは消費税率を8%から10%へ引き上げた19年10月から7カ月連続となった。

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こうした消費の極端な落ち込みは、新型コロナウイルス感染拡大防止で、20年4月16日に対象が全都道府県に拡大された緊急事態宣言発令に伴う、経済活動自粛の影響を受けたもの。08年のリーマンショック、そして11年の東日本大震災と、21世紀に入ってから日本経済は度重なる危機に直面したが、今回の危機は性質が大きく異なる。

「今回は危機対策で経済活動を止めることが必要でした。そして、多くの国が人々の移動制限や工場の操業停止に踏み切った結果、総需要、総供給の両面から過去に例を見ないほどの強さと速さで下押し圧力が働きました」と、明治安田総合研究所チーフエコノミストの小玉祐一氏はいう。

当然、政府も手をこまねいていたわけではなく、20年4月30日には事業規模で117兆1000億円の第1次補正予算を成立させ、そして20年6月12日にはやはり117兆1000億円もの事業規模の第2次補正予算を、矢継ぎ早に成立させた。同額の事業規模ではあるが、いわゆる「真水」に当たる国費は第1次が27兆5000億円なのに対して、第2次のそれは約33兆2000億円に積み上げられている。

そして、安倍晋三首相は第2次補正予算成立後の記者会見で、「100年に一度の国難といわれるなかにあって、先般成立した補正予算と合わせて事業規模230兆円、GDPの4割に上る世界最大級の対策で、日本経済を守り抜いてまいります。(中略)支援を一日も早くお届けして、事業の継続と雇用を、そして生活を守り抜いていく考えでございます」と語った。

景気の回復はL字に近いU字形

気になるのは20年5月25日に緊急事態宣言が全面解除され、経済活動が徐々に再開されてきた今後の景気の行方だ。BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏は「多くの国で事後的には20年4月が経済のボトムだった可能性はありますが、当初想定していたV字回復は難しく、U字回復、それもどちらかというとL字に近いU字形の回復が見えてきています」と話す。

小玉氏も「実質GDPの水準は20年4~6月期が底になり、20年7~9月期はペントアップディマンド(繰り越し需要)が蓄積している分だけ高めの伸びとなるものの、反動増一巡後の成長率は再び下がって、消費増税前の19年7~9月期程度まで回復するには24年1~3月期までかかるでしょう」と指摘し、実質GDP成長率を20年度はマイナス4.7%、そして21年度についてはプラス2.3%と予測する。

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イェール大学名誉教授 内閣官房参与 浜田宏一氏

しかし、新型コロナウイルスに関してはパンデミック(世界的大流行)の第2波の到来も危惧されている。緊急時には追加の経済対策を機動的に打っていく必要がある。その際に懸念されるのが財政負担の急増だ。

ここで思い返したいのが、プレジデント誌20年6月12日号でのイェール大学名誉教授・浜田宏一氏の「日本の場合、国債の新規発行にこれといった経済的障害はありません。日本は世界最大の対外純資産を保有し、国民保有分も入れると、米国債の保有額は中国を抜いて世界1位です。積極的な財政政策を行うための条件はすべて揃っています」との指摘。

経済が破綻してしまえば財政の再建もありえない。状況に応じて、第3次、第4次の補正予算を躊躇なく打っていくことが大切だろう。

【株価】日本の一人勝ち、これが日経平均4万円のシナリオだ

厚生労働省が国内初の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した20年1月16日の翌日、日経平均株価は一時2万4115円95銭の年初来高値を付けたものの、その後は一転してダウントレンドをたどり、20年3月19日には1万6358円19銭まで下落。市場関係者の間からは「底抜けの状態で、どこまで下がるかわからない」と極端に悲観的な声もあがった。

しかし、その後はアップトレンドに転じて、20年6月9日には2万3185円85銭の戻り高値を付け、年初来高値からの下げ幅に対する戻り率は88.01%にまで達した。この株価の急反転については、押し目を狙った個人投資家の買いが活発に入り始めたことに加えて、日経平均と同様に米国のダウ工業株30種平均も下落から急反転して82.48%もの戻り率を達成しており、それに連動したという側面も大きい。

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「20年4月9日に米国のFRB(連邦準備制度理事会)は最大2.3兆ドル(約250兆円)に上る緊急資金供給策を決定し、ジャンク債(投資不適格の社債)まで対象にしました。そのことで企業倒産を防ぐFRBの強い意思が示され、米国の株式市場には買い安心感が一気に広がったのです」と、フィスコ企業リサーチレポーターの馬渕磨理子氏が米国の株価上昇の背景を説明する。

さらに、需給面での要因も株価の上昇を加速させた。的確な市場予測で定評のある経済アナリストの中原圭介氏は次のように分析する。

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内閣総理大臣(首相) 安倍晋三氏(時事通信フォト=写真)

「多くの機関投資家は、景気の先行きに対してU字回復や、L字の右側が緩い上向きのカーブになる回復といった弱気の見方をして、先物市場で売りポジションを取っていました。しかし、足元の株価が急上昇して売りポジションの解消を余儀なくされ、買い戻しの動きに転じます。その結果、現物市場でも買いが買いを呼ぶ“踏み上げ相場”が演じられるようになったのです」

翻って見ると、安倍首相は20年3月10日の政府与党連絡会議の席上、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な株価急落を踏まえて、「各国当局、日本銀行とも連携を密にしながら、必要とあらばG7、G20の合意に沿って適切に対応をしていく」と述べた。そして、日本銀行は20年3月16日の金融政策決定会合でETF(上場投資信託)の購入枠の年間12兆円への拡大を決定。日本の株式市場における買い安心感を誘った。

PBR0.8倍は岩盤な下値メド

しかし、20年6月上旬に戻り高値を付けた後、株式市場は一進一退の動きとなる。そうしたなか、11日にはダウ工業株平均終値が前日比1861ドル82セント安と過去4番目の大幅安を記録。それを受けた12日の東京株式市場でも日経平均が一時同685円98銭安となるなど、荒い値動きが見られる場面もあった。この背景にあるのが、新型コロナウイルスの“第2波”に対する懸念だ。

「感染症の歴史を調べると、02年のSARS(重症急性呼吸器症候群)や12年のMERS(中東呼吸器症候群)も、第2波、第3波は必ず来ています。今回も覚悟しておく必要があり、景気の急速な回復は簡単に望めそうにありません。ところが米国のトランプ政権は、年内にもワクチンが開発されることを前提に経済活動を再開させました。そして年内のワクチン開発が難しそうなことがわかると、景気や株価の先行きに対する懸念が一気に広がったのです」

そう語る中原氏が目安にしているのが、一株当たりの純資産で株価を割ったPBR(純資産倍率)だ。1倍を超えると割高の水準で、逆に下回ると割安の水準と判断できる。中原氏によると日経平均ベースで見たPBRが1倍を下回ったのは、いずれも1年以内でしかなく、「さらに過去20年で0.9倍を下回ったのは、08年のリーマンショック時の0.81倍、09年のギリシャ危機に端を発した欧州債務危機の際の0.87倍の2回しかありません」という。

今回の新型コロナウイルスによるショックを受けた相場でも、日経平均の終値で見て20年3月16日にPBR0.82倍まで売り込まれ、そこから一気に反転している。PBRというテクニカル面でもかなり割安であり、冒頭で触れた個人投資家の買いを誘う要因になったようだ。そして気になる今後の展開に関して、中原氏は次のように見通す。

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「第2波がよほど大きなものであっても、このPBR0.8倍前後の1万6000円程度が下値のメドになるでしょう。ただし、日経平均1万9000円半ばでは日銀の積極的なETFの買いが入ることが予想され、当面の下値の目安になりそうです。逆に1.1倍に当たる2万2000円を超えると割高感が出てきて、上値が抑えられそうです」

馬渕氏も「20年4~6月期の実質GDPの成長率が発表される20年8月までは、日経平均2万1000~2万3000円のレンジで推移すると思います。ただし当社のシミュレーションでは、上場企業の赤字30兆円が1年続いた場合には1万5000円が妥当な水準という結果が出ていて、その可能性もありうるでしょう。逆に赤字幅が小さければ、2万4000円の上値も期待できそうです」という。

予想配当利回りで買い余地は絶大

プレジデント誌20年5月1日号で経済学者の竹中平蔵氏は「いずれパンデミックは終わります。(中略)日経平均株価もいつかは2万4000円あたりに回復する日が来るでしょう」と語っていたが、現実味を徐々に増しているようだ。そして、新型コロナウイルスが収束した“アフターコロナ”の世界を見通して、強気のスタンスを貫いているのが、ドイツ証券アドバイザーでもある武者リサーチ代表の武者陵司氏だ。

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経済学者 竹中平蔵氏

「日本は長年にわたって緊縮財政をとり、購買力を削ぐ間違った政策を続けてきました。それが新型コロナウイルスへの経済対策で、真逆の本来あるべき積極財政へと大転換しました。一方、今回の経済活動自粛でテレワークが定着し、アフターコロナの世界ではデジタル化とネット化が融合した働き方の大改革が起こります。AI(人工知能)やロボットの導入も進み、それを積極財政が強力に後押しする。その結果、これまで低い水準に押しとどめられてきた生産性が飛躍的にアップして、世界のなかでも高い経済成長率を日本は達成することになると思います。

足元の株価に目を転じると、現在の日経平均の予想配当利回りは2%弱です。ここから3割ほど日経平均が3万円に上昇したとしても、予想配当利回りは1.7~1.8%にとどまる計算になります。0%の預金や国債よりもはるかに高い水準で買い余地が十分にあり、日経平均は3万円でもまだ割安といえます。日経平均が4万円でも妥当な水準といえ、今後の経済成長率のアップを織り込みながら、そこを目指す動きになっていくでしょう」

そうした強気相場をリードしていく銘柄が何かというと、武者氏は「5GやDX(デジタルトランスフォーメーション)で欠くことのできない技術要素を持っている企業です。なぜなら、先ほども指摘しましたデジタル化とネット化という大潮流の恩恵をフルに受けて、企業業績の大幅なアップが期待できるからです」という。この点に関しては馬渕氏も同意見で、DXに関わるシステムインテグレーターである伊藤忠テクノソリューションズや野村総合研究所、5G絡みでは通信計測器メーターで通信基地局に強いアンリツなどに注目している。

いずれにしても、目先の株価のアップダウンに惑わされることなく、中長期的なアップトレンドの波をしっかりと捉えて、そこに乗っていくことが大切なようだ。

【経営】時代遅れの中小企業は淘汰される。今こそ経営改革を

これから新型コロナウイルスのマイナスの影響が徐々に浸透してくるなかで、企業の倒産件数が急増することが予想される。しかし、このことをピンチとして恐れおののいているだけでよいのか。それとも、日本企業の経営改革の好機と捉えるべきなのか。小西美術工藝社社長で、かつてゴールドマン・サックスの金融調査室長として日本経済や日本企業に関する鋭い分析を行っていたデービッド・アトキンソン氏は、後者の立場を取る。

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小西美術工藝社社長 デービッド・アトキンソン氏

アトキンソン氏の日本企業の経営に対する問題意識の根底にあるのは、極端なまでの生産性の低さである。GDPの規模は、米国、中国について世界第3位。しかし購買力平価で調整した国際比較による生産性を見ると、日本は世界第28位に急落してしまうのだ。そして、アトキンソン氏はその原因を次のように分析する。

「何が大きな影響を与えているかと言えば、企業数で99.7%を占める中小企業です。日本では何かと大企業が批判の矢面に立たされますが、数字を見る限り、日本の低生産性はむしろ中小企業の問題と言っていい。15年の付加価値と16年の従業員数から計算すると、大企業の生産性は海外の先進国と変わらない1人当たり826万円、それに対して日本の中小企業は海外を大きく下回る420万円。中小企業のほうが生産性は低く、その数が多くを占めていれば、当然、国全体の生産性も低くなります」

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貴重な経営資源を優秀な経営者に集中

中小企業が中小企業たる所以は、その規模の小ささにある。なかでもアトキンソン氏は1社当たりの従業員数に注目し、日本の小規模事業者約305万社では1社当たり3.4人の従業員しかいないことを指摘する。生産性も中堅企業の457万円に対して342万円しかない。

新型コロナウイルス感染防止でテレワークによる在宅勤務が増え、これを機に一部の大企業ではそれを常態化して働き方改革、生産性のアップにつなげようとする動きが出ている。しかし、4人にも満たない規模の会社であれば、そもそもテレワークに必要な設備投資すら難しいという問題が存在する。また、規模が小さいがゆえに得られるメリットも小さくなるのなら、中小企業の経営者にあえて導入しようとする意欲も湧かないだろう。

「最新技術はトリクルダウンすると妄信されていますが、ICT(情報通信技術)がいまだに普及していないのは、規模という構造的な弊害があるからにほかなりません。日本は米国企業の6割、欧州の4分の3の規模しかなく、だから生産性が低いままなのです」(アトキンソン氏)

このままだと、日本の生産性のアップは期待できそうにない。そして付加価値が増えなければ、所得は伸び悩み、デフレの状況がいつまでも続くことになる。そこでアトキンソン氏は次のような大胆な提言を行う。

「日本政府が取るべき政策は、中小企業、特に小規模企業を中心に再編や退場を進めて、経営資源を優秀な経営者に集中させ、中堅企業を増やすこと。それでこそ日本の生産性は高まり、人口減・高齢化という強いデフレ圧力のもとでも、脱デフレの道筋が見えてきます。もう企業数の増加・維持を目標にすることはやめたほうがいい。中小企業が規模を拡大したくなるように成長を促して、それができないところは補助しない。場合によっては退場してもらう。そうした政策に切り替えないかぎり、日本の未来はないでしょう」

中小企業の経営者を中心に、自ら血を流す覚悟で経営の改革に取り組んでいく必要に迫られているわけだ。まさに正念場といえる。

※デービッド・アトキンソン氏のプレジデント誌連載「このピンチが最後のチャンスだ」を再録しながら編集部で編集・構成しました。

【政治】岸田勝手に自滅、石破人望薄く、残るは菅長官ただ一人

「政局は混沌としてきました」と語るのは、政界の取材を長年にわたって続けている元東京・中日新聞論説副主幹でジャーナリストの長谷川幸洋氏。安倍首相が「ポスト安倍」として推してきた岸田文雄・自民党政調会長のポジションが、新型コロナウイルス対策に絡んで急変したためだ。

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その原因は、第1次補正予算に組み込まれた、所得が大幅に減少した世帯向けの30万円の現金給付。主導したのは岸田政調会長と財務省だった。しかし、閣議決定した20年4月7日から1週間後の14日、自民党の二階俊博幹事長が「一律10万円給付」を表明。翌15日には公明党の山口那津男代表が安倍首相との面談で、所得制限なしでの一律10万円の給付を直接要請した。

「結局、二階幹事長と公明党に押し切られる形で一律10万円の給付が決まりました。閣議決定が覆されることは前代未聞の出来事です。政府はともかく、自民党、公明党の幹部と話を詰め切れていなかった責任は、ひとえに岸田政調会長と財務省にあります。岸田氏は面目が丸つぶれになっただけでなく、自身のリーダーシップにも疑問符が付いてしまいました」(長谷川氏)

岸田政調会長といえば、派閥の1つである宏池会の会長。その宏池会といえば、大蔵省(現財務省)出身の池田勇人元首相が旗揚げし、財務省とは蜜月の状態で、今回の30万円給付も財務省の言いなりで動いたフシがある。一方、地味な人柄も相まって、次期首相候補のランキングでは常に下位に甘んじてきた。そんな岸田政調会長を安倍首相は、なぜ推し続けてきたのか?

「麻生太郎副総理から『やらせてやってほしい』と要請があったんでしょう。安倍首相とすれば、財務大臣を兼任する麻生副総理には、消費増税を2回も見送って顔に泥を塗ってしまった借りがあって、断りにくい。それと岸田氏なら、首相の座を譲っても、自分の言うことを聞いてもらいやすいという判断もあったかもしれません」(長谷川氏)

一心同体を強調した安倍首相の胸中

1人で勝手に転んでしまった岸田政調会長――。安倍首相にしてみたら、「自分は推せるところまで推したわけだし、麻生さん、仕方がないよね」ということのようだ。一方の麻生副総理は推薦した手前、これ以上強く推すことはしづらい。すると、岸田政調会長が自身の力量で失地を挽回できるか、お手並みを拝見ということになる。

「でも現状のままでは、ポスト安倍は難しくなった。そこで、安倍首相と菅義偉官房長官の関係修復が進んでいます。1度は関係がぎくしゃくしたものの、こういう状態になって、修復したほうがお互いにとって得との判断が働いたはずです。それを象徴するのが、20年6月11日の安倍首相の『菅官房長官とは一心同体で、心を1つにして対応してきた』という国会答弁でした」

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大阪府知事 吉村洋文氏(時事通信フォト=写真)

そう語る長谷川氏だが、激化する米中摩擦、20年11月の米国大統領選挙の結果次第で変わる日米関係など不安定要素が山積していて、「任期を4年ではなく2年にしたうえで、安倍首相の4選という可能性もある」と指摘する。また、秋口の解散・総選挙も取り沙汰されてきた。ちなみにポスト安倍で名前がよく挙がる元幹事長の石破茂氏だが、党内での人望は薄いといわれる。

一方で長谷川氏が注目しているのが、コロナ対策で「大阪モデル」を20年5月5日に打ち出して脚光を浴びた大阪府の吉村洋文知事が属する「日本維新の会」の動きだ。「元熊本県副知事の小野泰輔氏を推薦した東京都知事選の結果も踏まえ、これを機に東京を含めた全国での支持が高まり、国政での力を増してくるかもしれません」という。

プレジデント編集部

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