大手プラットフォームから締め出され中の米SNS「Parler」がAmazonを提訴

大手プラットフォームから締め出され中の米SNS「Parler」がAmazonを提訴

  • ギズモード・ジャパン
  • 更新日:2021/01/13
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Image: Getty Images via Gizmodo US

歴史に残るカオスを目撃している気持ち。

6日に発生したアメリカの連邦議会議事堂乱入事件を受けて、ハイテク大手のAppleやGoogleは相次いでトランプ氏の支持者が集まる米SNS「Parler」を自社アプリストアから削除しています。そしてAmazonもまた、ParlerへのAmazon Web Services(AWS)の提供を停止。これに対し、「言論の自由」を保証するプラットフォームを自認するParlerが、Amazonに対して訴訟を起こしたのです。

Amazonはハイテク大手のParler排斥に続くかたちで、同社に対し「1月10日23時59分をもってWebホスティングサービスのAWSからParlerを排除する」と24時間以内のサポート停止を通知。その後、ParlerによるAmazon提訴のニュースが報じられました。

そんななか、Buzzfeed NewsはAWSTrust and SafetyチームがParlerに宛てたメールを入手。それによると、Amazon側は「Parlerのウェブサイト上で暴力的なコンテンツが着実に増加しており、そのすべてが当社の規約に違反している」と説明したうえで、今後「他者への暴力を助長、または扇動するコンテンツを効果的に特定および削除できない顧客に対し、サービスを提供できない」と通知しています。

Parlerのジョン・メッツCEO はFox Newsのインタビューで、同サイトが「しばらくの間」ダウンする可能性があると発表しました。

Parler側は、Amazonの規約違反と独禁法違反を主張

Parlerの訴訟内容は、おもにAmazonが独占禁止法に違反しているというもの。まず手始めに、Amazon側がサービス停止について「30日前の通知」を行わなかったことが規約違反だ、と主張しています。

ただ、これは明らかにAWSの規約を故意に「誤解釈」したもの。なぜなら契約上、「利用者またはエンドユーザーが本契約に違反している」場合、予告なしにいつでもサービスを停止することができる、と規定されているため。Parlerはその項目を見落としたままワシントン州西部地区連邦地方裁判所に飛び込んでしまったのかもしれません。

さらに不可解なのは、ParlerがAmazonを訴えた根拠として、「5名の死者を出した議会乱入事件の前にも暴力的な投稿は規制されていなかったし、事件後もサイト内では脅迫的な投稿が蔓延していた。にもかかわらず、AmazonはParlerを排除しなかった」と、もはや開き直りとも思える主張を展開していること。挙句の果てに、今になって同社を排除したのは、「当社がTwitterに対してあまりにも多くの優位性を獲得したから」だと言っているのだから、驚きです。

「ParlerがTwitterより優位に立ったから、Amazonの悪意によってバンされた」

訴訟内容を見ると:

Twitterが一昨日(現地時間1月8日)にトランプ大統領をプラットフォームからの永久追放を発表した際、保守派のユーザーが一斉にTwitterからParlerへと逃げ込んできた。

非常に大規模な集団脱出が起きたことから、翌9日にParlerはAppleのAppStoreで無料アプリとしてダウンロード件数ナンバーワンとなった。(中略)

Parlerのアカウントを停止するというAWSの決定は、明らかに政治的な敵意に動機づけられたものであり、Twitterの利益のためマイクロブログサービス市場の競争を抑制することを目的としているのが明白だ。

なぜAmazonがTwitterの利益保証のために動くのか…という肝心の謎については明かされていません…。が、確かにParlerの既存のコードベースやハードウェアを改変するのは、その価値に対して時間と費用がかかりすぎるという点は否めません。だとしても、「AWSなしでは、Parlerはオンラインになる手段を失うため、終わりだ」という主張には無理がありすぎるでしょう。クラウド全盛の現代はもとより、それ以前のウェブサイトの長い歴史においても、これはまともに議論するに値しないと言わざるを得ません。

さらにParlerは、AWSによるサイト運営停止がシャーマン法(反トラスト法)に違反しているだけでなく、本来Parlerが「近い将来、何百万人ものユーザーから得られた」はずの経済的優位性に対して「意図的に干渉している」と説明しています。これについても、ParlerはすでにAppStoreとGooglePlayストアの両社から削除されていることを踏まえれば、正論とは言えないでしょう。

現在、本件に関してAmazonに問い合わせ中ですので、返答がありしだいお伝えします。

R.Mitsubori

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