
宇良(奥)を下し7勝目を挙げた貴景勝
〝命拾い〟だ。大相撲秋場所10日目(19日、東京・両国国技館)、大関貴景勝(27=常盤山)が幕内宇良(31=木瀬)を下して7勝目(3敗)。カド番脱出に王手をかけるとともに、優勝戦線にも何とか踏みとどまった。
貴景勝が鋭く踏み込んで一気に前へ出たが、宇良は土俵際で高々とジャンプ。大関が倒れ込むように両手をついた。行司の式守伊之助は宇良に軍配も、審判団が物言い。審判長の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「行司の軍配は宇良に上がりましたが、両者体が落ちるのが同時ではないかと物言いがつき協議した結果、同体とみて取り直しといたします」と説明。取り直しの一番は貴景勝が宇良をはたき込み、あっけなく勝負を決めた。
佐渡ヶ嶽親方は審判団による判断について「ビデオ室と連絡を取りながら(審判団で)もう一丁(取り直し)という話になった。(宇良の体が)飛んでいるというのもあったんですけど、上体は(土俵の)中にあるという話もあった。ビデオ室と確認しながらなので」と説明した。
取組後の貴景勝は「(物言いがついた際は)負けはないと思っていた」と振り返り「まだ3分の2が終わっただけ。千秋楽まで結果は分からない。しっかり切り替えて明日に臨みたい」と気持ちを引き締めた。
東スポWEB