【MotoGP】ミック・ドゥーハン、Moto3佐々木歩夢の走りを称賛「全力を尽くした素晴らしい走りだった」

【MotoGP】ミック・ドゥーハン、Moto3佐々木歩夢の走りを称賛「全力を尽くした素晴らしい走りだった」

  • motorsport.com 日本版
  • 更新日:2023/11/21
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11月19日に行なわれたMotoGP第19戦カタールGPで、Moto3クラスに参戦する佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)はタイトル争いのライバルだったジャウマ・マシア(Leopard Racing)に敗れる結果となった。同レースはその展開も話題になっているが、MotoGPレジェンドのミック・ドゥーハンが、佐々木に励ましのコメントを送った。

第18戦マレーシアGP終了時点で、ランキング首位のマシアと2番手の佐々木の間には13ポイント差があった。そのためマシアは、結果次第でタイトル獲得を決められる状態でカタールGPを迎えた。

ただそのカタールGPでマシアは予選10番手に沈み、一方で佐々木は予選4番手を獲得。佐々木にとっては差を縮める絶好のチャンスと見られた。しかしタイトル争いの行方は、Leopard Racing勢のアクションから後味の悪いものとなってしまった。

マシアは10番手スタートながらも序盤からポジションを上げ、佐々木と共に先頭集団を走行していた。そして3周目、ターン6を先頭で抜けようとした佐々木に対し、後続のマシアがインから飛び込んだ。するとブレーキングでマシアにアウト側に押し出される形となってしまった佐々木は、ポジションを落とさるを得なかった。

そして6周目、再びトップ争いに戻ってきた佐々木に対してマシアからほぼ同じ動きが繰り出され、佐々木は再びポジションをダウン。そしてLeopard Racingのタイトル獲得戦略は、さらに苛烈さを増すことになる。

残り3周というところでマシアのチームメイトであるエイドリアン・フェルナンデスが佐々木の前に立つと、彼は露骨にペースを落として佐々木を妨害。先頭集団と分断することに成功。結局そのままフィニッシュを迎え、佐々木は奮闘虚しく6位に終わった。一方のマシアは勝利を手にし、2023年のMoto3チャンピオンはマシアに決まった。

佐々木は「今回のように真っ向勝負で負けたと思えないような形だと、彼を祝福することができません」とコメントしており、このタイトル争いの決着の仕方にはSNSなどでマシアに対する批判の声も多く見られた。

日本人としては1998年の坂田和人以来となる王者獲得のチャンスを逃すことになった佐々木には、関係者から温かい言葉が寄せられた。

1994年から5年連続で500ccクラス王者となったMotoGPレジェンド、ミック・ドゥーハンは、佐々木のInstagram投稿にコメントを寄せ、その走りを以下のように称えた。

「衝撃を受けた。優勝したライダーとチームが見せたあのライディングに、何のペナルティも無いなんて。レースはハードなモノであるべきだが、フェアであるべきだ。勝者は才能で勝ったのではなく、才能が無いことを知っていたんだ。佐々木は全力を尽くした素晴らしい走りだった」

なお佐々木はレース後、SNSを更新しファンに向けて次のようにメッセージを記した。

「最後まで諦めず走りました。応援、力、愛情を沢山送ってくれたファンの皆様は自分の誇りです。あれを叶える事は出来ませんでしたが、絶対最終戦このままでは終わらない。皆さんの為にも強さを見せれるレースが出来るように準備していきます。本当にありがとうございました」

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